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2019/5/3 11:30

フォロワーは「信用」と「お金」の中間にあるもの――フォロワー数重視社会が進む未来

SNSのフォロワー数が価値を生むということは前から言われています。フォロワー数が多くなると、例えば品物が割引になったり、試写会などのイベントに招待されるなどということが起きやすくなるとも。そして今後の社会では貨幣よりもフォロワー数が価値を持つことも起こりうるのだとか。

 

 

フォロワーの数だけ割り引く「フォロワー割」

10年ほど前に、お店に行くとTwitterのフォロワーの数だけ割引してくれる「フォロワー割」というものが話題になりました。お寿司屋さんやボードゲーム屋さんなどが、ツイッターのフォロワーの数だけ商品を値引きしてくれたのです。なぜこのようなことが起きたかというと、いい宣伝になるからです。

 

彼らがそのお店に行ったことをツイッターで書くことによって、彼らのフォロワーにもお店のことを知ってもらえることはとても大きなこと。実際、私も知り合いがツイートをしていたことでそのボードゲーム屋さんを知って以降、何度も立ち寄っています。けれど当時は「Twitterは一過性のブーム」とみなす人が多く、この新しい動きを重要視する人はほとんどいませんでした。

 

ひとりひとりがメディアとなる時代

それから10年後、Twitterのみならず、Facebook、Instagramなど、SNSの数は増え、そのフォロワー数は人気や影響力のバロメーターとされています。YouTubeなどの動画配信サイトでのチャンネル登録者数もフォロワー数と同等の価値があるとみなされているようで、その数はニュースサイトなどでも取り上げられるようになっています。

 

Twitterのフォロワー割が話題となった当時は、まだ芸能人の参加も少なく、フォロワー数は多い人でも1万人ほどでした。なのでお店も最大に割り引いても1万円ほどだったのです。それが今ではTwitterのフォロワーはトップの有吉弘行さんが約700万人と桁違いの数になっています。有吉さんが発信すると700万人の人がそれを目にするかもしれないのですから、大手メディアにも匹敵する影響力。個人のSNSはもはやメディアとなっているのです。

 

 

フォロワー数が偏差値になる時代

1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法』(山口揚平・著/プレジデント社・刊)には、今やフォロワー数は偏差値であり、個人の時価総額もそれで計算されるとあります。フォロワーは「信用」と「お金」の中間にあるものなのだとか。例えばフォロワーが大勢いる人はそれだけ信用されるというわけです。

 

著者の山口さんはこうした状況を、個人が株式上場しているようなものだと表現しています。確かに何かで話題になった人が一気にフォロワー数を増やす様子をしばしば目にしますが、それは新商品が人気となった企業の株価が一気に上がるのと良く似ています。本では、今後はフォロワー数が多い人しか入れない限定イベントなど、インフルエンサーが優遇される事態がさらに増えるのでは、とも指摘されていました。

 

 

オンライン上のこんなことが価値になる!?

さらに、評価されるのはフォロワー数だけではない、と山口さんは書いています。ブログや電子書籍の評判も価値を判断される基準となりうるというのです。確かにブログも読者数やアクセス数が出ますし、電子書籍も売り上げランキングがわかります。そしてブログも電子書籍も個人が無料で書くことができるものなのです。このフォロワー経済のすごいところは元手がない人でも価値を伸ばしていくことができる点ですね。

 

とはいえ、フォロワー数だけで人の価値が決まってしまうのは少々不安が残ります。セルフブランディングや発信が苦手な人は、素晴らしい人柄であっても、なかなか増やすことができないかもしれません。この不公平さを何らかのかたちで調整する必要はあるでしょう。例えば「この人を推します!」となどという他薦SNSが誕生するのもひとつの解決策なのかもしれません。

 

【書籍紹介】

脳にまかせる勉強法

著者:山口揚平
発行:プレジデント社

『そろそろ会社辞めようかなと思っている人に、一人でも食べていける知識をシェアしようじゃないか』の著者が送る、これからの働き方・生き方。

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