ネットで知り合い結婚する人が1割を超えるというアンケートもあるほどに、オンラインでの出会いは一般的になってきました。数多くあるネットの出会いのなかで、どこにポイントをおけば、結婚に至るほどの運命の人を見つけやすくなるのでしょうか。
共通の趣味がある人を探す
『ネットで会って30分で結婚を決めた話』(れのれの・著/秋田書店・刊)は、大変興味深い本です。タイトルの通り、オンラインで結婚相手と出会っているのです。ネット出会うというとマッチングアプリ(出会い系サイト)を連想してしまいますが、彼女の場合そうではなく、2chという巨大掲示板にある「オタクのメル友募集スレ」でした。もともとは友達作りが目的だったのです。
実は私もネットで出会って結婚した遠い過去があります。インターネットではなくパソコン通信時代なのですが、きっかけは趣味のコミュニティでのオフ会(オンラインでなくリアルに会うこと)でした。れのれのさんも私もネットに書き込むくらいの趣味を持っていて、同じ趣味の人に出会い結婚したのです。私の場合離婚してしまいましたが、同じ趣味があるからこその距離の縮まり具合はすごかったのを記憶しています。
見知らぬ人と出会った時に、何を話したらいいのかわからずに困ることは多々ありますが、同じ趣味を持っていれば、話題に困るということは全くありません。最近「街コン」ではなく「趣味コン」が多く開催されるようになりました。同じ趣味の人同士での婚活パーティーです。とても道理にかなっていると思うし、成婚率も高いのではないでしょうか。
相手を否定しない
オンラインの恋愛に時々潜んでいるのが過干渉の相手です。何らかのトラウマを持っていて、相手を束縛したがり、嫉妬深い人と交際することになったら疲れてしまいます。やり取りの段階からそうした気配の人をなるべく避けることが賢明かもしれません。
れのれのさんの場合、彼女がしたいことに反対しない心の広い男性でした。なにしろ彼女は大のBL好きですが、それも一切拒否しないのです。読んでも理解はできないようですが、だからといって否定はしない。そこもとても大切なポイントです。さらに、お互いに遠距離だったこともあり、会えるのは月に一度、結婚するまでに8回しか顔を合わせていないのですが、お互いを認め合える関係ができていたのでスムースに結婚に至ったのでしょう。
ありがとうを言い合える
ネットで知り合った男性とたった3週間で別れたという女性が、こう嘆いていました。「彼は、ちょっとしたことでも嫉妬したり、スネたりして、とても大変だった。自分なんか、と卑下することも多く、いちいちかまってあげなくてはならないのに疲れてしまった」と。相手のマイナス点を見つけて大騒ぎする人がいます。それにより喧嘩が起き、場合によっては別れることにもなるので、とてももったいないことです。
れのれのさんご夫婦の場合、喧嘩すら全く起きないといいます。それは相性の問題だけではありません。お互いに譲り合っているし、認め合っているからなのです。食事を作ってもらった時や、お土産をもらった時などに、毎回きちんと「ありがとう」を伝えあっているし、それぞれの予定ややりたいことを尊重し、お互いに自由に暮らしています。
ずっと仲良くいるために
長続きする関係には、恋愛であれ友情であれ、居心地が良く、ナチュラルな自分でいられることが必要です。そのためには、自分のことばかり優先せず、相手を思いやることが必要なのですが、それがなかなかできない人もいます。
彼と3週間で別れてしまった女性は「彼は自分の都合ばかり押し付けてきて、私に甘えてばかり。私は彼に全然甘えられなかった」と不満を漏らしていました。交際を長続きさせるためには、バランスよく、50:50の関係を保つことが必要なのかもしれません。
【書籍紹介】
ネットで会って30分で結婚を決めた話
著者:れのれの
発行:秋田書店
2ちゃんねるで知り合い、初対面30分で結婚を決めた夫婦。初日に婚約し、2日に新居決め、親に紹介される段階になってもまだお互いの顔を覚えていない…でも幸せ!!! Twitterで大きな話題となった衝撃の実録4コマが、描き下ろしたっぷりで単行本に!