師走ですね。毎日締め切りに追われたり、年内のうちに終わらせたい仕事で年末の慌ただしさを感じる毎日になりました。
忙しく暮らしている人ほど「ゆっくり休んでくださいね」なんて言われちゃって、休んでいる暇があったら休んでいるわ! と思っていることでしょう(笑)。そんな休む暇がない人におすすめしたいのが、『マインドフルネス』。今や世界中の企業で取り入れられているのでご存じの方も多いかと思いますが、ついつい頑張りすぎちゃう12月にこそおすすめなのです!
ということで、今回は『心のざわざわ・イライラを消すがんばりすぎない休み方』(荻野淳也・著/文響社・刊)より、日常の中でスッとできるマインドフルネスをご紹介いたします。
そもそも『マインドフルネス』ってなんだ?
Googleが取り入れているとか、瞑想のようなものとか、心の筋トレとか……様々な言われ方をしている『マインドフルネス』ですが、「今この瞬間」に注意を向けた状態のことを意味します。
ここ最近、ず〜っと忙しくて考え事ばかりでモヤモヤしたり、集中力がなくて流れるような毎日だったり、お風呂に入っていてもいろんなことが思い起こされてさっぱりしない。そんな状態が続くと、人間はストレスが重なり、常にざわざわ、イライラしてしまうのだとか。
でも「今この瞬間」に集中できるようになれば、自分の心の状態をすぐに感じ取れるようになるので、今こうしておけば心地よいとか、こうやってかわしておこう、など冷静に対処法を考えられるようになるため、ストレスが重なることが減るそうなのです。
また『マインドフルネス』は、誰でもどこでも一呼吸から始められるので、基本の姿勢や呼吸(瞑想)法はあるものの、それにこだわらなくてもいいんだとか。
過去に教えた生徒さんの中には、「瞑想の時間はとれないけど、毎日のシャワーの時間だけマインドフルネスを意識しています」という方もいらっしゃいます。自分の中で一番習慣づけしやすいタイミングで、まずは継続することを目指しましょう。
(『心のざわざわ・イライラを消すがんばりすぎない休み方』より引用)
また、マインドフルネスを開運法のように思う人もいるかもしれませんが、魔法や開運法ではありません! 続けた結果として、明るくなったという人もいるかもしれませんが、あくまでも心のエクササイズであるということをお忘れなく。
わざわざ瞑想タイムを作らなくてもOK!
じゃあ、どうして12月の忙しい時期にマインドフルネスが有効かというと、忙しさにかまけて自分自身と向き合う時間が少なすぎる時期だからです。そんな時には、1日1呼吸でもいいので、自分自身と向き合う時間を作ってあげましょう。どんなことで自分と向き合えるか、目次から抜粋してご紹介します。
・お腹が空くまでご飯を食べない
・1か所だけ、徹底的に掃除をする
・スケジュールの余白、心の余裕を作る
・エレベーターの中で呼吸の数を数える
・たった一粒のチョコを、味わって食べる
・香りを意識しながらお茶を淹れる
・メッセージを送る前に深呼吸する
・「調子が悪いときもある」と認める
・自分をほめる
もちろん椅子に座って、5〜10分鼻から吸って鼻から吐き出すゆったりとした呼吸と共にマインドフルネス瞑想をするのでもいいのですが、日常の中で「今」を意識できる場面は、これ以外にもたくさんあります。詳しくは『心のざわざわ・イライラを消すがんばりすぎない休み方』でお確かめいただければと思いますが、簡単にできるものをお伝えしましょう!
例えば「エレベーターの中で呼吸の数を数える」では、周りから不自然な目で見られない程度に(笑)こっそりとマインドフルネスの時間に変えることが可能です。目的の階を意識しながら、呼吸の数を数えて「呼吸することだけ」に集中してみましょう。そんな小さなことでいいの? と思うかもしれませんが、これが習慣になれば、何気なく乗っていた時間も「マインドフルネス」を鍛える時間に変えることができるので、1日で数回呼吸を意識できます。
また「自分をほめる」というのは、書く瞑想(ジャーナリング)で客観的に自分を見ることが可能です。ランチを食べた後のちょっとした時間や帰宅中の電車の中にスマホメモに入れておいて見返してみれば、自分が我慢していることなど新たな発見があるはずです。日本人は褒めることが苦手なので、忙しい12月だけでも自分を褒める時間を作ってあげるのも良いかもしれませんね!
続けるとどんな効果があるの?
実際に半年以上マインドフルネスを続けた方にどんな効果があったか紹介されていたので、お伝えしましょう。
子育て中のとあるお母さんは、ヒステリックに怒ることがなくなったそうです。以前は感情的になりやすいたちだったのが、怒るときのレベルが以前を10とすると7くらいになったそうで、子どもにも喜ばれたそうです。
フリーランスで働くとある女性も、感情の起伏をコントロールできるようになったと話していました。問題が起こったときにもパニックになるのではなく、「大丈夫」と心を落ち着かせて、ひとつひとつに対処できるようになったそうです。
(『心のざわざわ・イライラを消すがんばりすぎない休み方』より引用)
『心のざわざわ・イライラを消すがんばりすぎない休み方』は、女性向けに書かれている書籍ではありますが、ストレス社会を生き抜く男性でも参考になる部分は多く、旦那や周りの男性陣に「これやってみるといいかもよ」なんて共有してしまいました。
自分を犠牲にしてでも頑張りたい12月ですので、今の自分はどうかな? とチェックする用に一冊持っておいて、自分が壊れてしまう前にページを開いて客観的に自分をチェックできると良いかもしれませんね。ゆっくりとそして健康的な年末年始を過ごせるためにも、マインドフルネスを12月のうちに習慣化して、来年こそストレスの少ない1年を過ごせるようにしましょう!
【書籍紹介】
心のざわざわ・イライラを消すがんばりすぎない休み方
著者:荻野淳也
発行:文響社
ついつい頑張りすぎて、忙しい毎日に流されるように生きていませんか。ハーバードやスタンフォードでも大人気の心のトレーニング、マインドフルネスを生活にとり入れて、
自分を大切に暮らす方法。時間がない、忙しい人でも大丈夫! 「歩く」「食べる」「家事をする」など、日常の動作にマインドフルネスをとりいれるコツ64。