本・書籍
2020/3/26 21:45

なんかわからないけど笑っちゃうエピソードが満載! バイきんぐ西村さんのエッセイでほのぼのしよう。

なんだか自粛モードな昨今。こんな時にもかかわらず、流されずに自分の好きなことをして、元気にのびのびと過ごしている人がいます。2012年のキングオブコントで優勝した「なんて日だ!」でおなじみ、バイきんぐの「小峠じゃないほう」と言われがちな西村さんです。

 

バラエティ番組ではサイコパスなんて呼ばれていたり、キャンプをしている姿ばかりなので、いち視聴者からすると「普段どんな生活しているのか全然わからないなー」なんて思っていたのですが、彼の初エッセイ『ジグソーパズル』(バイきんぐ 西村瑞樹・著/ワニブックス・刊)に記されている日々の生活は、どれも面白いエピソードばかりで、新しい笑いのジャンルになっています。

 

新ジャンルすぎてどんな笑いか説明するのが難しいのですが、自分の脳みそでは理解していないけど、泣いたり笑ったりしてしまうことってあるじゃないですか? あれの連続なんです。今回はそんなバイきんぐ西村さんの『ジグソーパズル』をご紹介します。

なんで「ジグソーパズル」なの?

本書は2016年から隔週で「産経プラス」に連載していたエッセイをまとめたものなのですが、本人はコラム連載が苦痛で、これが最初で最後の執筆となると書いていました。もともと文章を書くのが好きではなかったという西村さんですが、この本のタイトルにもなっているジグソーパズルのエッセイを読んでいただければ、あなたもきっと虜になるはず。

 

暇な時に僕はジグソーパズルをやる。本当に気が向いた時だけなので年に2、3回くらい。年に2、3回なら結構やっている方ではないかと思う人もいるでしょうが違うのです、僕はまだ完成していない1000ピースのジグソーパズルを年に数ピースずつ、気がつけば14年という気が遠くなるほどの時間をかけてやっているのです。

 (『ジグソーパズル』より引用)

 

本当に完成させる気あるんですか? と思ってしまうのですが、西村さんは完成させるために14年も続けているのです。単純計算で、1000ピースだったら1日1つずつはめたとしても3年で終わるはずなんですよ。それを14年って!

 

本書には、58のエピソードが掲載されているのですが、ぜーんぶこんな感じです。決して、泣かせたり感動させたり、誰もが驚くような話があるわけでもないのに、笑っちゃう。とっても不思議な魔力を持った文章を書かれる方なんだなーとしみじみしつつ、でも、やっぱり何考えているかわからないなーって思っちゃうのです(笑)。

 

 

季節で好きなのは冬だけど、「ちなつ」が好き

エッセイには、相方である小峠さんや奥さんとのエピソード、昔のバイトの話、最近好きなキャンプの話など、西村さんの視点で日々のことが書かれてあるのですが、その中でも「なんでそうなるの?」と思わず言ってしまったお話を紹介します。ただただ好きな季節(冬が好きだそうです)の話をする「第17回 ちなつは好きだけど夏は嫌いだ」です。本文のほとんどを冬の魅力について語っているのですが、後半「余談ですが〜」から話が驚く方向に飛びます。

 

余談ですが、季節といえば女性で「ちはる」「ちなつ」「ちあき」「ちふゆ」といった感じで季節が入った名前の方がいますよね。どれもかわいくて好きな名前なんですが、この4つでどれが一番好きかとなると、ダントツで「ちなつ」ちゃんになる。ちなっちゃんが好きだ。この「ちなっちゃん」という響きがとても好きだ。この小さい「っ」は他の名前では無理なんです。

ちなつは好きだけど夏は嫌いだ。日本から季節を1つだけなくせるとしたら、迷うことなく夏を選ぶ。

(『ジグソーパズル』より引用)

 

さっきまで冬が好きって話を散々していたのに! いつの間にか「どうでもいいよ!」と思ってしまうことをまっすぐに語り始める西村さん。その独特な世界に引き込まれてしまう、大好きなコラムです。これと似たお話だと、肉離れから痛風になっちゃう話とか、なぜか76万円のメガネを買っちゃう話とか、「なんでそっち?」と、話が明後日の方向へ飛んでいってしまう西村さんから目が離せなくなるのです。

 

 

流れに乗る、ほのぼのするって、今一番大事なことなのかも?

他にも、小峠さんと解散の危機を乗り越えた話や、今やキャンプ芸人になったヒロシさん、同じ事務所のハリウッドザコシショウさんとのエピソードなどお笑い好きな人にも満足度の高いエピソードが満載です。

 

また、海外に行く時には奥さんのパンティーをお守りがわりに持っていくというお話も最高なので是非! ちょっぴりエロネタも交えながらエッセイが展開されていきますが、女性でも大丈夫な範囲なのでご安心ください。

 

先が見えなくて、これからどうなるんだろう、とりあえず自粛! なんて生活が続くと、どうしても心が塞いでしまって「笑い」から離れてしまう人もいるかもしれません。そんな時には、西村さんのほのぼのエッセイにあるような「なんだかわからないけど、笑っちゃう!」ということが大事なのかもしれません。暮らしの中にある小さな幸せのピースを拾い集めたような一冊『ジグソーパズル』で癒されちゃってください!

 

【書籍紹介】

 

ジグソーパズル

著者:バイきんぐ 西村瑞樹
発行:ワニブックス

奇才あらわる。「バイきんぐ」のじゃないほう芸人、西村さんの最初で最後の初エッセイです。小峠さんよりも先に書籍を出版。社内の反対を押し切っての刊行です。はっきり言って、売れる期待は全然していません。ただ、キャンプだけではない、西村さんの“無駄な才能”を楽しんでいただけると幸いです! 有益な情報はほとんどないですが、読むとほんの少しだけ元気がでます。

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