本・書籍
自己啓発
2021/9/30 6:15

毎日使う“言葉”の大切さ、伝え方を考えさせられる。日テレ藤井アナの本『伝える準備』

自宅で仕事をしている中で「夕方のニュースを見るようになった」という人も多いのではないでしょうか? 日本テレビ系列で夕方に放送している『news every.』もコロナ禍で注目を集めた番組のひとつ。藤井貴彦アナウンサーが番組の最後に伝える言葉がSNSでも話題になっていましたよね。

 

そんな藤井アナが執筆された『伝える準備』(藤井貴彦・著/ディスカヴァー・トゥエンティワン・刊)を読むと、言葉を発する前にどれだけのことを準備し、どんな心持ちで伝えているのかがわかる一冊です。ポンポンと気軽に言葉を発信することができるようになった昨今ですが、あなたはその言葉を大切にしていますか?

 

言葉を「寝かせる」大切さ

この本を読むまでは「伝える」ことに準備が必要かな? なんて考えていました。とくにアナウンサーは、臨機応変な対応が必要だろうし、準備したくてもできないのでは? 夕方の番組でも準備していたらあの言葉は出ないのでは? なんて思っていました。

 

けれど読み進めていくうちにその考えはひっくり返されました。藤井アナは、ひとつひとつの言葉と真摯に向き合っていて、どの言葉もポロっと出た言葉ではなく、何度も考え、何度も検討し、まさに伝える準備で言葉を日々蓄えていたのです。

 

言葉を選ぶ準備とは

たくさんの言葉を引き出しに集めておいて、

その人にフィットする言葉を見繕い、

最後に一つに絞ること。

(『伝える準備』より引用)

 

また、スポーツ実況のようなリアルタイムで状況を伝える方法もあります。でも、その場で「えいや!」とやっているのではないんです。藤井アナはスポーツ実況担当になったころ、3か月かけて10試合分のサッカー実況の言葉を大学ノートに書き写し、実況ワードの仕組みを理解していたというのです。1試合だけでも大学ノート15ページ分になっていたとのことなので、相当な準備をした上で「当たり前のスポーツ実況」を聞いていたのだと知りました。いやぁ〜本当にすごい仕事です!

 

誹謗中傷コメントはフォントを変えろ!

藤井アナが「エゴサーチ」をした際、たくさんの共感の言葉の中に、心ない言葉を目にしたことがあったそうです。SNSに上がっている文字の多くは瞬発的に発せられている言葉が多いため、ネガティブな感情もむきだしで晒されています。そこに傷ついている人もたくさんいるはず。そんな時のアドバイスもいくつか書かれていたのですが、その中になるほど! な解決方法がありました。

 

もし、SNS上で誹謗中傷を目にしたら、

思いっきりかわいい文字に変換してみてください。

ひどい言葉ほど面白く見えてきます。

(『伝える準備』より引用)

 

藤井アナ曰く、デジタルの整えられたフォントは誹謗中傷すら素晴らしい意見に見えてしまうフォントマジックがかかってしまっているとのこと。確かに……! 壁の落書きのような手書きの文字なら「あぁ〜落書きだな」と思えても、デジタルのフォントだと落書きと同じ言葉でも鋭さが変わり、受け止める側への負担が大きくなりますよね。「伝えるフォント」が違うだけでも受け止め方が変わると実感しました。

 

本の「奥付」にも、藤井さんの優しさが!

『伝える準備』には素敵な言葉がいっぱいあるので、もっともっと紹介したいのですが、最後にひとつ「奥付」について紹介させてください! この『伝える準備』の奥付は今まで見たことのない奥付でした。

 

なんと100人近いスタッフクレジットが掲載されているのです! 本を書いた人、本を編集した人、出版した会社、デザインした人、本のタイトル、出版した日付……までは標準の奥付なのですが、書店営業の方、オンラインでの販売担当の方、電子書籍に関わった方、出版プロデューサーまで掲載されていました。

 

私たちが手に取っている本の言葉は、これだけの人たちの協力と準備があって、自分の元に届いたのか……と感じられる奥付だったので「よし、もう一度読もう」と、読み終わってすぐ読み返してしまいました(笑)。

 

「準備」というのは、人の目に晒されることのない部分だと思いますが、その「準備」がどれだけ行われていたかはきっと伝わるはずです。メール、SNS、電話など言葉を伝える機会がある人はぜひ一度、この『伝える準備』を読んでみてください。毎日言葉を伝えている藤井アナに元気をもらえるはずです。

 

【書籍紹介】

伝える準備

著者:藤井貴彦
刊行:ディスカヴァー・トゥエンティワン

日々、どんな小さなことも書き留め、積み重ねて、「自分の土台」をつくり上げる。27年間、「5行日記」を続けて培った言葉の力。日本テレビ系「news every.」のアナウンサーがはじめて明かす思いが伝わる言葉のつくり方。

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