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料理
2022/1/20 6:15

蒸し焼き、蒸し煮、揚げもの——これ1台で何でもできる!『ストウブマスターブック』

ストウブマスターブック』(サルボ恭子・著/学研プラス・刊)は、その名のとおり、ストウブという調理器具を使うために必要なことが書かれた本です。数多くのレシピが集められており、手順に従って作れば、簡単に美味しい料理が出来上がります。ストウブは、有名シェフが協力して開発した鍋で、最初のうちはプロ用としてレストランで利用されていたのだそうです。ところが、その便利さが広く知られるようになり、今では一般の家庭でも広く使われるようになりました。

 

ストウブが我が家にやってきた

私もストウブの存在を知ってはいました。便利そうだし、おしゃれな鍋だなとも思いました。けれども、手に入れようとは思いませんでした。結婚祝いでいただいたシチュー鍋を40年近く使い続けていて、とくに仕込み鍋が欲しいとは思いませんでした。高価なストウブを買い、新しい料理に挑戦するガッツもありません。私は同じことを同じように繰り返してばかりの主婦なのです。

 

ところが……。ストウブを知ってからというもの、今や使わない日はほとんどありません。簡単に美味しい料理ができると知ったからです。まして、コロナ禍のもと、朝昼晩の三食を家で食べる生活が続いています。さすがの私も変化が欲しくなりました。何よりも、同じ料理ばかりでは体にも悪いでしょう。

 

我が家にストウブがやってきたのは、ガスコンロが壊れたことがきっかけです。酷使に酷使を重ねていたのが悪かったのか、それとも寿命がきたのかよくわかりませんが、点火しなくなってしまったのです。これは大変と、修理を依頼したものの、担当の方からは「これはちょっと直せないですね。もう部品がないんですよ」という返事でした。今まで何度も直してきたのに、とうとう駄目かとしょんぼりしていると、彼は「今、キャンペーン中で値引きできますよ。それに、ストウブがついてきます。便利ですよ」と、励ましてくれました。単純な私は元気をとりもどし、ガスレンジをまるごと取り替える決心をしました。おまけのストウブも手に入れることができるし、ラッキーだと思うことにしたのです。

 

そうは言っても、ストウブを使うのは初めてのことです。こわごわ使ってみて、心底、驚きました。私が十年一日のごとく同じ器具で同じ調理を繰り返している間、どこかで誰かが、会社の生き残りをかけ、必死の努力を続けていたのでしょう。ガスレンジは掃除がしやすいよう進化を遂げていました。高価だし、使い方もわからないしと敬遠していたストウブも、私の強い味方となりました。

 

「そんなもの、本当に必要なのか? 修理するって言ってたじゃない」と、渋い顔をしていた夫も、やがてストウブで作る料理を喜ぶようになりました。驚いたのは、「焼き芋」を気に入り、毎日リクエストするようになったことです。今までは「芋なんか大嫌い」と言っていたのに、ストウブで作った焼き芋は、毎日でも食べたいというのです。元々凝り性なので、芋の品種にもこだわり、今日は鳴門金時、明日は安納芋にしようと、自ら芋を取り寄せるまでになりました。作り方は簡単です。ストウブに洗ったサツマイモを入れ、温度を設定し、タイマーをかければ、ほっかほっかの焼き芋が出来上がります。

 

この鍋ひとつあれば、俄然、料理がうまくなる

『ストウブマスターブック』の著者・サルボ恭子は、老舗旅館の長女として生まれ、料理家の叔母に師事した後、フランスに渡りました。そして、パリの有名ホテル「ホテル・ド・クリヨン」で研修し、働いているうちにフランスの郷土料理に魅了されたといいます。

 

著者がストウブと出会ったのは、20年前。フランスで修業していたころで、以来、結婚後もずっとストウブ鍋を愛用し、家族の胃袋を満たしてきたと言います。

 

使うのは、ストウブの鍋1つだけ。これさえあれば、日々の料理にもう困りません

(『ストウブマスターブック』より抜粋)

 

料理家である著者がここまで惚れ込むストウブ。これひとつで、蒸し焼きも蒸し煮も煮込みも揚げ物、ごはんやパスタ、燻製まで出来てしまう優れ物、まさに万能鍋だと言えましょう。調理する際、気をつけることは次の3つです。

 

1 火加減に注意すること。中火・弱火・ごく弱火を使い分ける
2 蓋をあけ、中の状態をチェックする
3 焦げ付きやすい調理にはオーブンペーパーを敷く

 

焼き芋ばかり作っていた私ですが、『ストウブマスターブック』をお手本に、新しい料理にチャレンジするようになりました。今までは鍋で作っていた料理も、ストウブを使うと、より簡単に、おいしく、それもほうっておくだけで、出来あがるものが多いのにも驚きます。特に弱火の煮込みに力を発揮します。

 

無水蒸し焼きポトフ

どのレシピを紹介しようか迷いましたが、「無水蒸し焼きポトフ」を選びました。ほおっておくだけでできる優れ物の一品だと思うからです。

 

材料 (2〜3人分)

にんじん・・・・・中1本
タマネギ・・・・・2分の1
じゃがいも・・・・中2個
キャベツ・・・・・4分の1
ソーセージ・・・・2本
ローリエ・・・・・1枚
塩・・・・・小さじ2分の1ほど

 

1.にんじんは皮をむいて長さを半分に切る。玉ねぎは皮をむいて縦半分に切る。じゃがいもは皮をむき、半分に切る。キャベツは芯をつけたまま縦半分に切る。

2.ストウブに1を並べてローリエをのせ、塩をふってソーセージをのせる。蓋をして弱火にかける

3.20分ほど加熱して蓋をあけ、それぞれの野菜に竹串を刺してスッと通ったら、再び蓋をして火をとめ、10分ほどそのままおく

4.食べるとき味をみて足りないようなら塩をふる

 

実際に、作ってみると、実に簡単で、しかも美味しくできあがります。大切なのは、出来上がったあと、10分ほどそのままおくということだと思います。ポトフだけではなく、他の料理もできたらすぐにお皿に盛り付けず、余熱を利用してじっくり味をなじませ、ストウブごと食卓に運ぶのが、コツだと思います。これまでの私は、お料理はできたらすぐに食卓に直行、さめないうちにさっさと食べるようにしていました。けれども、ストウブでポトフを作ると、前菜をつまみながら、ワインを一杯飲む余裕が生まれます。

 

おうちご飯の毎日に疲れたとき、ストウブを使ってレストラン気分を味わってみるのもいいかもしれません。コロナ禍の毎日に新しい食習慣を取り入れることができます。中華料理も日本食も好きですが、新しくレパートリーに加わったストウブ料理は、我が家の食卓に「なんとなくフランス風」な毎日を運んでくれています。

 

【書籍紹介】

ストウブマスターブック

著者:サルボ恭子
発行:学研プラス

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