本・書籍
2022/2/4 6:15

正式なタイトル、いくつわかる?『100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集』

世の中には、一字一句きちんと記憶する人と、なんとなくの雰囲気でざっくり記憶する人の2種類がいると思う。たとえば、芸能人の名前。後者の場合、言葉の響きと漢字をふわ~っとしか認識していないため、いざ名前を伝えたいときにはたと困る。

 

私にとって、いまいちばん名前が出てこない女優さんは、あの子だ。清らかで清純で…朝食でフルーツを食べていそうな。名前はさやちゃん、だったか。ほら、この間まで朝ドラに出ていた子!

 

確認すると清原果耶(きよはらかや)さんであった。いやはや、失礼極まりない。この機会に、しっかり覚えます……。

 

同様に覚え間違いが多いのが、本のタイトルではないだろうか。『100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集』(福井県立図書館・編/講談社・刊)は、福井県立図書館の司書さんが出会った抱腹絶倒な覚え違いが、ページをめくる度にこれでもかと攻撃してくるので、思わず吹き出さずにはいられない。

 

今回は、その中から特に印象的な覚え違いをいくつかご紹介しよう。

 

覚え違い(1)『100万回死んだねこ』

まずは、本のタイトルにもなっている『100万回死んだねこ』。最初、まったく間違いに気づかなかった。違和感がなさすぎる。正式なタイトルは『100万回生きたねこ』。100万回死んだことには変わりがないから、あながち間違いではないか。

 

ちなみに、ほかの覚え違い例として『100日後に死んだ猫』というケースもあったのだとか。猫? もしやワニ……?

 

覚え違い(2)『八月の蝉』角田和代

こちらも、ふむふむとスルーしてしまうそうな覚え違い。だがしかし、タイトル&著者名のダブルで間違っている。正しくは『八日目の蝉』で、角田光代(かくたみつよ)さん。

 

檀れいさん主演でドラマ化、井上真央さん主演で映画化されている作品なので、ご存知の方も多いだろう。ぜひ小説も読んでいただきたい。

 

覚え違い(3)『人生が片付くときめきの魔法』

正直、パッと見ただけでは、間違いに気づかないかもしれない。でも、一旦気づくと、じわじわくる間違い。正しくは、『人生がときめく片づけの魔法』。

 

最近、終活やらエンディングノートやらが一般的になってきたので、本当にこんまりさんから「人生を綺麗サッパリ片付ける」ためのメソッドが出ても不思議ではない。

 

覚え違い(4)村上春樹『とんでもなくクリスタル』

こちらも、タイトル&著者名のダブルミステイク。正しくは、村上 龍さんの『限りなく透明に近いブルー』。目の前に浮かぶ情景は、ほぼ同じような気がするけれども。

 

ちなみに、この案内をした司書さん曰く「実は田中康夫さんの『なんとなく、クリスタル』をお探しだった可能性も?」とのこと。確かに、その可能性も大いに有り得る。

 

タイトルや著者名が怪しい場合は、どこでその本を知ったかや、ざっくりしたストーリーを伝えると、探している本が見つかる確率が高まることを覚えておきたい。

 

覚え違い(5)ウサギのできそこないが2匹出てくる絵本 

ひどい言い様だ。でも、ピンと来てしまった。おそらく『ぐりとぐら』だろう! 『リサとガスパール』という線も捨てがたいが。もしくは、『しろいうさぎとくろいうさぎ』という絵本もある。が、こちらは本物のウサギだから、できそこないとは言わないはずである。

 

正解は、やはり『ぐりとぐら』だった(笑)。この2匹はウサギではなく野ねずみなので、お間違えなく。

 

覚え違い(6)独身男性が若い女の子を妻にしようとして色々失敗した話

この質問を、司書の人にぶつけた勇気を讃えたい。正解は、谷崎潤一郎の『痴人の愛』。あらすじ的にはまさにそのとおりだが、近代日本文学というヒントが欲しいところ。もしかしてあの話? いやいやこの話かも? とあらゆる可能性を秘めた覚え違いだ。

 

図書館のレファレンスをフル活用すれば、読書はもっとおもしろい!

今回ご紹介した『100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集』は、福井県立図書館のレファレンスサービスに集まった問い合わせから生まれた一冊。こうして誰かの覚え違い例を知ることで、うろ覚えでも、雰囲気しかわからなくても大丈夫、思い切って尋ねていいんだ、そう勇気が湧いてくる。そして、新たに読んでみたい本が増えていく。

 

福井県立図書館「覚え違いタイトル集」

 

次に図書館に行ったら、レファレンスサービスで気になっている本について質問してみようか。きっと、図書館という場所が、ただ本を借りるだけでなく、司書の人とコミュニケーションを楽しむ場所に変わるかもしれない。

 

 

【書籍紹介】

 

100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集

著者:福井県立図書館
発行:講談社

利用者さんの覚え違いに爆笑し、司書さんの検索能力にリスペクト。SNSでも話題沸騰!あなたはいくつ答えられる?

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