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2022/4/8 6:15

フランス発! 顔の心理学を知れば、もう人間関係に悩まなくなる?『ビジネスは顔が9割』

コロナ禍でオンライン会議の回数も増えて、画面越しが初対面なんてことが当たり前になりました。私もこの2年で、対面で名刺を渡す機会が減り、画面上で挨拶することが増えています。最近はオンライン会議にも慣れてしまい油断していますが(笑)、せっかくならオンラインでも良い印象を与えてスムーズなお仕事をしたいですよね。

 

今回は、そんな印象に関する面白い一冊をご紹介します。『ビジネスは顔が9割』(佐藤ブゾン貴子・著/祥伝社・刊)は、日本人で初めて相貌(そうぼう)心理学教授資格を取得した佐藤ブゾン貴子さんの新書。本のタイトルはかなり攻めていますが、日常に使える、活かせることが満載の一冊でした。

 

フランス生まれの相貌心理学とは?

顔で性格を見るというと「占い?」と思う人もいるかも知れませんが、そうではありません。相貌心理学は、1937年にフランスの精神科医で臨床心理学者でもあったルイ・コルマン博士によって創設されました。当初は「自閉症の人々を理解するためのツール」として活用されていましたが、後継者たちによって教育や人材育成、ビジネスで活用するようになったのだとか。現代では、なんと婚活でも使われているそうですよ!

 

相貌心理学と人相学との大きな違いは、その分析手法にあります。目や鼻や口など、個別のパーツに表れた特徴に注目する人相学に対し、相貌心理学ではパーツ同士の相互関係を見ながら、顔全体をトータルで分析します。

たとえば、相貌心理学では「目尻が下がっている人」は、「人の話をよく聞く人」だと理解します。それだけなら、とても好ましい表出のように思えますが、その目が乗っている土台が「柔らかい(張りのない)肉付き」である場合は、ただ人の話をよく聞くだけでなく、「人の意見に流されやすい」という理解になります。

(『ビジネスは顔が9割』より引用)

 

私もこの本を読むまで、「顔のパーツは遺伝だから!」と思っていましたが、読み進めていくと「顔って変わるよなぁ」と思うようになりました。顔には30種類以上の筋肉があるので、肉付きや顔の張りが日々変化していくのだとか。

 

テレビを見ていても、勢いがある芸人さんなどは、ブレーク前と顔が変わることがありますよね。逆に人気が下降気味の方はやつれて、オーラがなくなるというか……心理が影響してくるのも納得できます。

 

顔のどこを見たらいいの?

実際に相貌心理学を使ってみよう! と思ったら、何から始めたら良いのでしょうか?『ビジネスは顔が9割』には、人の顔を見るステップが紹介されていました。

 

そこで、まずは入門編として「人の顔を見るときの基本的なステップ」をご紹介しましょう。私自身、初対面の方に会ったときは、大体この順番で相手のお顔を見ています。

 

ステップ1:「輪郭」を見る

ステップ2:「肉付き」を見る

ステップ3:「拡張ゾーン」を見る

ステップ4:「各パーツ(目・鼻・耳などの器官)」を見る

(『ビジネスは顔が9割』より引用)

 

ステップごとに見るポイントが決まっています。詳しくは『ビジネスは顔が9割』を読んでいただきたいのですが、例えば、ステップ3の「拡張ゾーン」というのは、顔を「思考」「感情」「活動」の3つのゾーンに分けて観察していきます。この3つの中でどの面積が広がっているかによって、その人が大切にしている価値観がわかるそうです。

 

思考ゾーン:額のてっぺんから目の下までのゾーン

感情ゾーン:目の下から唇の上までのゾーン

活動ゾーン:唇の上からあご先までのゾーン

(『ビジネスは顔が9割』より引用)

 

こうやってご紹介すると「見た目だけで決めつけるの?」と思うかもしれませんが、顔だけで相手を決めつけるのではなく、相手を知るためのヒントとして活用しましょう。「この人と仲良くなりたいけれどどうしたらいいのかな?」という時に相貌心理学の視点を持っておくことで、話し方やコミュニケーション方法が選択できるようになりますよ!

 

プログラマーにピッタリなのは、“粗品顔”

他にも『ビジネスは顔が9割』には、顔の特徴ごとの適職も紹介されています。耳が傾いている方が営業に向いている、広報は派手顔、保育士さんは鼻筋がどっしりしている人がいいなど具体的なイラストと共に紹介されており、わかりやすいですよ。

 

そんな中で、これぞプログラマー顔! というのがお笑い芸人・霜降り明星の粗品さんなのだとか。

 

これまでに、さまざまな有名人の方の顔を分析してきましたが、その中で「この人はプログラマー向きだ!」とピンと来たのが、お笑い芸人の粗品さんです。

粗品さんの顔で特徴的なのは、額に「高さ」があり、なおかつ額が「台形」であるということ。これは、想像力の高さに加えて、その想像を具体的なアイデアに落とし込んでいく、展開力の高さを表しています。

(『ビジネスは顔が9割』より引用)

 

さらに粗品さんの目の細さは「理想主義」を表しており、唇の薄さは「完璧主義」の表れとのこと。言われてみれば、“粗品顔”なエンジニアさんって多い気がしますよね!

 

ちなみに「私は〇〇に向いていないから……」と、顔でその職業を諦めるのは違いますよ! 『ビジネスは顔が9割』には、メガネやヘアスタイルを少しいじるだけで印象を変える方法も紹介されています。外見を意識することで、内面も変わってくるというのが相貌心理学の面白いところ。私も本を片手に鏡を何度も見てしまいました(笑)。今の自分がどんな顔で、これからどんな顔になりたいのか、本を読みながら考えてみると面白いはずです。

 

新生活でコミュニケーションに悩んでいる方や、オンライン会議が続いて相手の気持ちを読み解くのに苦労している方にもおすすめの一冊です。

 

 

【書籍紹介】

ビジネスは顔が9割

著者:佐藤ブゾン貴子
刊行:祥伝社

「人の性格は顔に表れる」と言うと、半信半疑の人もいるかもしれない。しかし、日本で唯一の相貌心理学教授である著者は、「人の『顔』は表情筋によって後天的に作り出されるもので、内面が映し出されている」と断言する。相貌心理学の分析手法を使えば、仕事の適性、チームの相性、相手の信頼度などを見分けられるのだ。約20の職種・業種を相貌心理学の観点から分析。採用活動でのミスマッチを防ぐだけでなく、オンライン時代に顔しかわからない場面でも、相手の情報を読み解くことができる。さらに、自己プロデュースで適性に近づく方法も伝授。自分と相手の適性を知り、より適正な環境に導く「顔の心理学」を紹介する。

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