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2022/8/15 21:30

仕事のモチベーションが上がらないのは誰のせい? 読めば見えてくる、働き方の闇! 『こうして社員はやる気を失っていく』

どんな職場、職業でも「やる気を持って働きたい」と考えているはずです。しかし、転職時や入社当初はやる気に満ちていたのに、徐々に削がれていく感じ……誰もが経験したことがあるかもしれません。

 

最近やる気が出ない、どうやって後輩指導したらいいかわからない、そんなお悩みを抱えている方におすすめなのが、『こうして社員はやる気を失っていく』(松岡保昌・著/日本実業出版社・刊)です。今回は発売からすぐに重版され、たちまち人気になった一冊をご紹介します。

社員のやる気は「職場」の問題です!

毎日やる気スイッチを探している……なんて方々! 安心してください。あなたが悪いわけではありません。そして、やる気のない部下を抱えている上司のあなたも「やる気を出せ!」と言って出るものではないというのは十分に実感しているはずです。

 

では、やる気が出ないのは何が問題なのか? 『こうして社員はやる気を失っていく』によると、上司や周囲との関わり、会社の制度や処遇といった「職場」の問題によってモチベーションが下がり、やる気が出なくなっているケースが多いとのこと。

 

生産性の高い仕事をするうえでは、社員の「やる気」が重要なことは誰の目にも明らかです。そのため、いかにして社員の「やる気」を高めるか、モチベーションを上げるための研究や施策は数多くの本でも語られています。

しかし、その前に重要なのは、まずモチベーションを下げないことです。

(『こうして社員はやる気を失っていく』より引用)

 

繰り返しますよっ! モチベーションを上げる前に、下げないことが重要です!!

 

私もこの本を読むまで「やる気がないのは自分の問題」と思っていました。けれど、やる気を下げる要因が周りにあると思うと、無理に上げようとする前に、下がる部分を排除するほうが生きやすいな、と感じました(これは職場だけじゃなく、家族や友人関係にも言えそう……)。

 

もし、同じようになかなかやる気が出ない、上がらないと思っている人がいるのなら、一度下げているものはないか、確認してみると良いでしょう。

 

やる気のある職場で働きたい!

できることなら「やる気」のある会社で働きたいですよね(笑)。

 

負のスパイラルに陥っている……と自覚している経営者であれば、改善の余地がありますが、それがなく「当たり前」になっている企業もたくさんあります。一度、自分の会社がどのステージにいるか把握してみることが重要とのこと。以下の4つのうち、どのステージにいるか当てはめてみましょう。

 

①モチベーションを下げる要因ばかりの「明らかにマイナスな状態の会社」

②モチベーションを下げる要因を取り除こうとしている「マイナスからゼロに向かっている会社

③モチベーションを上げるべく取り組んでいる「ゼロからプラスに向かっている会社」

④モチベーションが高い状態を維持するために工夫を重ねる「恒常的にプラスの状態の会社」

(『こうして社員はやる気を失っていく』より引用)

 

もし、①の状態でしたら、1秒でもはやく『こうして社員はやる気を失っていく』を読んでみてください。役立つヒントが満載ですよ!

 

また②や③のステージと把握した場合も、どうやってゼロに向かわせるか、そしてゼロに戻さないかが大切です。『こうして社員はやる気を失っていく』では、モチベーションを下げてしまう要因とその改善策が丁寧に解説されています。安定したプラス状態にできるために必要なスベを身につけておきましょう。

 

いつもピリピリしている組織に必要なのは「心理的安全性」

昨年ごろから「心理的安定性」という言葉が広まりました。Googleが「チームの生産性を高めるためには、心理的安全性を高めることが必要」と発表し、一気に広がりましたが、具体的にどんな状態かご存知でしょうか?

 

これは「こんなこと言ったらどう思われるかな?」と気にせずに、どんなことでもオープンにできる状態のこと。上司の顔色をうかがったり、トップダウンで命令されたりすることなく、自分の仕事に安心して取り組める状態を指します。

 

常に上司がピリピリしていて不機嫌な職場、内緒の話が別の部署にも伝わっている職場など、不安や不信感が募るような職場では、モチベーションが上がるわけがないですよね! 『こうして社員はやる気を失っていく』では、こうした心理的安定性についても詳しく紹介されています。

 

また「社員がやる気を失っていく上司に共通する10の問題と改善策」、「組織が疲弊していく会社」に共通する15の問題と改善策」も事例を交えて紹介されているので、わかりやすく腑に落ちやすいでしょう。

 

自分の所属する組織がどんな状態かを把握し、そこからどうやってプラスに持っていくべきか考えるきっかけにもなるはずです。どうしてうちの会社はやる気がない社員が多いのかと悩んでいる経営者のみなさん、傷に塩を塗るような言葉も書かれてありますが、次に進む一歩だと信じてぜひこの本を手に取ってもらえればと思います。

 

【書籍紹介】

こうして社員はやる気を失っていく

著者:松岡保昌
発行:日本実業出版社

疲弊する組織、離職率の高い会社に共通する“あるある”を反面教師として、改善策を心理的アプローチとともに解説。

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