本・書籍
自己啓発
2023/3/9 21:30

たった一言の違いでチーム力に差が出る? 働きやすい職場になるヒントが満載! 『心理的安全性をつくる言葉55』

昨年からよく聞くようになった「心理的安全性」。新しい会社に入社する人も、これから新たな部下を迎える上司の皆さんも、お互いに働きやすい環境で過ごしたいですよね。今回は『心理的安全性をつくる言葉55』(原田将嗣・著、石井遼介・監修/飛鳥新社・刊)から、いつもの一言をちょっと変えるだけで、成長できる職場の雰囲気になれる言葉をご紹介します。「心理的安全性って何?」「コミュニケーションが破綻したうちの職場では無理だよ」と思っている人にもぜひ手に取っていただきたい一冊です!

そもそも「心理的安全性」とは?

よく聞くけれど、よくわかっていない……という人も多いかもしれません。文字の雰囲気から、性格も合う仲良しなメンバーが集まり、自分の好きなように働ける、そんな自由な職場をイメージする人もいるかもしれません。本来はどのような状態を示すのでしょうか? 定義を明確にしておきましょう!

 

心理的安全性が高いチームとは、仲が「悪すぎる」でも「良すぎる」でもなく、目指すゴールや成果のために「健全な意見の衝突(ヘルシーコンクリフト)」が起こせるチームです。

(『心理的安全性をつくる言葉55』より引用)

 

成果のために健全な意見の衝突が起こせる、というのがポイントですよね。仲の良さは別に関係ないのも、覚えておきたい部分かも。

 

さらに『心理的安全性をつくる言葉55』では、心理的安全性をつくる「4つの因子」として、①話しやすさ、②助け合い、③挑戦、④新奇歓迎が高いことが大切と書かれてありました。ただ単に、話しやすい環境を作り、仲良く助け合えるのが心理的安全性の高いチームではなく、その雰囲気はありつつも、成果のために挑戦できる環境、さらには多様性を認め、活用できる組織であることを目指していくことが求められているようでした。

 

無意識に「こんなこと言いたくないけどさ〜」なんて言っていませんか?

『心理的安全性をつくる言葉55』には、最初のページに心理的安全性を下げる10個の「NG言葉」が掲載されています。「前にも言ったよね?」「なんでできなかったの?」「誰の責任?」「会社のルールはこれだ」「何か意見ある?」など、私も言われたこと&言ったことのある言葉ばかりで、げんなりしてしまいました(笑)。

 

例えば、同じミスを繰り返す部下に対して「前にも言ったよね? こんなことは言いたくないんだけどさ、次からは〇〇のこと、気をつけてね」なんて言葉を使っている人は多いと思います。実はこれ、心理的安全性を下げてしまっているNG言葉。どのような言葉に変えてあげると良いのでしょうか?

 

このような「気をつける」「やる気を出す」「徹底する」という、アクションが具体的にはわからない「心の中」のキーワードは、行動変容や人材育成・スキルアップをする上で、あまり役に立たないのです。

では、どうすればいいのか? 行動を、一緒に確認することです。

(『心理的安全性をつくる言葉55』より引用)

 

例えば、報告が整理されていない部下に対して、「前にも言ったけど、もっと情報を整理してから報告して」というのではなく、「一緒に確認したいんだけど、報告する時は、何をどう考えているの?」と問いに変え、どこが整理できないところなのか一緒に考えるようにするとよいとのこと。つい、厳しく指導して「次からは気をつけて!」と言いたくなりますが、部下と一緒に取り組んでみましょう。『心理的安全性をつくる言葉55』には具体的な会話例とともに言葉が掲載されているので、自分ごとに落として考えやすいのも読みやすいポイントです。「あぁ〜よくこんな言葉使っているな」と思ったら、確認の意味も込めて読んでみてくださいね。

 

リモートでも心理的安全性はつくれる

こういった「会話本」は、オフラインでのみ適応されると考える人もいるかもしれません。しかし時代はオンラインが主流。リモートワークでも「心理的安全なチーム」をつくるにはどんなことを心がけたら良いのでしょうか?

 

いくつかのコツが紹介されているのですが、個人的に一番「わかる〜」と思ったのが「すぐ反応」すること。これにより発信者の心理的安全性を高められるのだとか。とくにチャットツール等でやり取りをしている場合、気合を入れて作った書類や気になっている質問を送っても、なかなか返事が来ないと「もしかして怒らせたかな?」「とんちんかんなこと聞いちゃったかな?」と不安になってしまうことってありませんか?

 

すでに心理的安全性が築かれている間柄であれば「いつものこと」と思えますが、そうじゃない場合は、相手に不安を与えてしまいます。リモートでは了解! ありがとう! など、一言でもいいので「すぐ反応」しましょう。話しかけやすさにも繋がるそうですよ!

 

『心理的安全性をつくる言葉55』は、これまでもよくあった「新人とどう接したらいいかわからない」とか「厳しい上司との1on1が怖いなぁ……」など悶々とした状況を脱せる一言が必ずみつかる一冊です。職場で働く人たちは、働きやすい環境で成果を出したいと誰もが望んでいるはず。 なんとか良い方向への改善策を見つけたい人はぜひチェックしてみてくださいね!

 

【書籍紹介】

心理的安全性をつくる言葉55

著者:原田将嗣 (著), 石井遼介 (監修) 
発行:飛鳥新社

いつものひと言を変えることで…会話が増える!チャレンジが始まる!チームが変わる!いま大注目の「心理的安全性」を取り入れるなら、本書の言葉から。

楽天koboで詳しく見る
楽天ブックスで詳しく見る
Amazonで詳しく見る