ビジネスマンにとって、SuicaやPASMOカードはいまや不可欠。すでに定期一体型のカードを持っている方も多いですが、意外に知られていないのが、クレジットカードに定期券機能が付いたカードの存在です。例を挙げると、Suica定期券の場合はJR東日本の「ビュー・スイカ」カード。PASMOの場合は、東急電鉄の「TOKYU CARD ClubQ JMB PASMO」、東京メトロの「Tokyo Metro To Me CARD prime」、京王電鉄の「京王パスポート PASMOカード VISA」などがあります。これらはオートチャージ対応で、電車に乗るだけでポイントが付く便利でおトクなカードなのですが、実はユーザーが知らなければソンをするワナがあるのも事実。今回は、定期券一体型のカードとして一般的な「ビュー・スイカ」カードを取り上げ、知らないとソンをする代表的な4つの例を紹介していきましょう。
クレカとSuica、Suica定期券が一体化したのが「ビュー・スイカ」カード
電子マネーのSuicaは、近年では駅の改札だけでなくコンビニやスーパーでも使える店が多く、利便性は大幅にアップしています。特に通勤でJRの各線に乗る人なら、定期券一体型Suicaを使えば1枚で電車などの移動にもちょっとした買い物にも利用可能。すでに“お財布レス”の快適性を体感している人も多いはずです。そして、それらの利便性をアップするのが、JR東日本グループのビューカードが発行する「ビュー・スイカ」カード。特に同カードは現在、最大1万9000円相当のボーナスポイントを獲得できるキャンペーンを実施している注目のカードです。
ワナその1
きっぷを買う場合はJR「東日本」の窓口で買わないとソン
「ビュー・スイカ」カードは、クレジットカード機能とSuica機能、Suica定期券機能が1枚に集約されているのがメリット。ここで注目なのは、Suicaへのチャージや定期券購入、新幹線などの乗車券や特急券の購入で、ビューカードのポイント「ビューサンクスポイント」が通常(0.5%)の3倍の1.5%分貯まることです。通勤に使う定期券を買うついでにちゃっかりポイントゲットできるのはうれしいですし、特に出張の多い人は新幹線のきっぷ購入でどんどんポイントが貯まるだけに、同カードは見逃せない存在ですね。
ただし、東海道新幹線や山陽新幹線などのきっぷを買う場合は、JR東日本の窓口で買うことが重要。JR東京駅やJR品川駅にはJR東海の窓口もあり、そこできっぷを購入すると通常の0.5%の還元率になってしまいます。
ワナその2
オートチャージを使わない&対応エリアを知らないとソン
「オートチャージ」とは、Suicaのチャージ残高が設定額を下回ると、あらかじめ設定した金額が自動的にカードにチャージされるサービス。「ビュー・スイカ」カードは、このオートチャージに対応するとともに、オートチャージを行うことで、1.5%のポイント還元を受けられます。ちなみに毎回手動チャージをしている場合、改札を出るときに残高が足りずにドアが閉まり、白い目で見られることがありますが、「ビュー・スイカ」カードならそんな心配も皆無なのです。
しかも、オートチャージはSuicaエリアだけでなくPASMOエリアにも対応していて、地下鉄や私鉄の改札も確実に通過できます。ただし、オートチャージに対応するのは首都圏・新潟・仙台のSuicaエリアとPASMOエリア。また、コンビニなど店舗の買い物にはオートチャージは対応しませんので、注意してください。
ワナその3
コンビニやスーパーで使うならSuicaでチャージ&購入しないとソン
「ビュー・スイカ」カードは通常のポイント還元率が0.5%(1000円につき2ポイント。1ポイントは2.5円に相当)ということで、少々物足りないと感じる人もいるかもしれません。ですが、コンビニやスーパーなどの買い物に関する限り、Suicaチャージが効いてきます。つまり、コンビニやスーパーでの購入金額を前もってチャージすることで1.5%のポイントが発生するということは、実質買い物で還元率1.5%のポイントが付くのと同じなわけです。
また、コンビニでのクレカ払いでは100円以下、200円以下などの端数が切り捨てられるのに対し、Suicaチャージは1000円単位で行われますから、チャージした額に対してムダなくポイントが付きます。さらに「Suicaインターネットサービス」に登録すればSuicaの利用履歴をパソコンやスマホで確認でき、使いすぎを抑えることもできます。
貯まったビューサンクスポイントは使い道も多彩。最も使い勝手が良いのは、ポイントを電子マネーのSuicaと交換すること。400ポイントから1000円相当のSuica(電子マネー)と交換(チャージ)できます。チャージはJR各駅のエキナカATM「VIEW ALTTE」(ビューアルッテ)で行います。また、貯まったポイントはSuicaとの交換以外にも、高級和牛などのお取り寄せグルメや、グリーン車利用権やホテル利用券など、300種類前後(2017年10月現在)の商品と交換できます。
なお、本カードの年会費は税込515円ですが、利用明細をパソコンやスマホで確認できる「Web明細ポイントサービス」を利用すれば、明細発行のたびに20ポイント(50円相当)が付与され、年間12回で600円相当のポイントが貯まって年会費分をカバーできます。
ワナその4
ポイント二重取りができる「Suicaポイントクラブ」へ登録しないのがソン
ちなみに、同カードでよりポイントを貯める裏ワザに、「Suicaポイントクラブ」の登録があります。こちらは手持ちのSuicaのID番号などをSuicaポイントクラブに登録するだけ(年会費無料)。これを行うことで、KIOSKやNEW DAYS、BECK’S COFEE SHOPなどの駅ナカ店、それ以外でもイトーヨーカドーや紀伊国屋書店などの「Suicaポイント」加盟店で、100円につき1ポイント、または200円につき1ポイントのSuicaポイントが付与されます。貯まったSuicaポイントは1ポイント1円相当でSuicaにチャージでき、Suicaチャージと合わせて最大2.5%のポイント二重取りも可能です。
と、この4つのポイントを押さえておくと、「ビュー・スイカ」カードは、首都圏に住み、公共交通機関を毎日利用する人には極めて利便性が高い1枚になるはず。まだ持っていない人は、キャンペーンも実施中のいま、導入を検討してみては?