LINEは9月5日、「LINEモバイル」の提供について発表しました。同サービスはNTTドコモのネットワークを利用した「格安SIM」サービスで、月額540円から利用できるプランを展開します。
LINEモバイルは、LINE株式会社の100%子会社である「LINEモバイル株式会社」がMVNOとして提供する通信サービスです。NTTドコモのネットワークを利用しており、NTTコミュニケーションズがMVNEとして技術面の支援をしています。
SNSの通信量がカウントされない
LINEモバイルが提供するプランは、エントリーユーザー向けの「LINEフリープラン」と一般ユーザー向けの「コミュニケーションフリープラン」の2通りがあります。詳細は下記の通り。
LINEモバイルでは、特定のアプリで使用した通信量をカウントしない「カウントフリー」を採用しています。つまり、LINEで写真を共有したり、LINEから無料通話を利用したりする場合に、通信量が消費されません。“スマホではとにかくLINEが使えればよい”というライトユーザーに適しています。
また、月3GB以上の「コミュニケーションプラン」を選択している場合には、TwitterとFacebookの通信量もカウントされません。これらのサービスは、アプリ利用だけでなく、ウェブブラウザから利用してもカウントフリーの対象となります。“外出先でSNSを小まめにチェックする”という人に向いているでしょう。
現在、カウントフリーの対象サービスは必要最低限の機能に絞られていますが、今後ほかのサービスにも拡大していく見込みです。確定しているのは「LINE MUSIC」のみ。ゲームアプリなど、その他サービスについては随時検討していくとのことです。
LINEならではの特徴も
LINEモバイルならではの特徴もいくつかあります。例えば、データ専用プランのSIMカードでもLINEの新規アカウントが作れます。2台目のタブレットで利用する場合にも、SMS認証なしでLINEのサブアカウントを用意できるでしょう。また、フィルタリングサービスも無料で利用できます。子ども用端末としての運用も検討できそうです。
LINEのトーク画面を利用したサービスも特徴的です。LINEモバイルの公式アカウントからは、通信量の残量などを確認できる仕様となっています。
LINEモバイルのSIMカードは、公式サイトで販売されます。9月5日から2万契約限定で先行販売中。本発売開始は10月1日からとなります。なお、現時点ではオンラインのみで取り扱われています。
“特定アプリの通信量がカウントされない”通信プランは他のMVNOでも既に展開しています。しかし、データSIMでLINEのアカウントを新規開設できるサービスはユニークです。割安な維持費でSNSを中心に使いたい人にとって、検討の価値があるサービスだといえます。ただし、LINEの知名度ゆえに初期に契約が殺到する可能性もあるため、実際の通信速度が安定するかどうか、引き続き注目したいところです。