昨今の飲食業界のトレンドワードのひとつ「ペアリング」。これはワインのマリアージュのように、飲み物と料理のおいしい相乗効果を楽しむもので、特にビールに力を入れているのがキリンを母体とする「SPRING VALLEY BREWERY(以下:SVB)」です。
現在、代官山と横浜に店舗を構えるSVBは2015年の春にオープンして以来、来店客数は50万人を突破。その超人気店が、さらにペアリングの楽しさをわかりやすく伝えるべくメニューを刷新したということで、進化っぷりをチェックしに行ってきました。
ペアリングがよりわかりやすく進化!
同店は「寿司×クラフトビールフェス」や「フレッシュホップフェスト」など、頻繁にイベントを開催。また、限定メニューなども次々と開発し、寿司や草鍋といった意外性のあるペアリングに挑戦してきました。これらの知見を生かしたのが新しい料理とメニューブックです。
スターターとして大人気だった「ペアリングセット」も進化。これは6種類のビアフライトと各味わいに合ったおつまみのセットで、なかには「黒豆の醤油麴漬け」や「サツマイモとセロリの柑橘マリネ」など、和の素材を積極的に使ったものも含まれています。
また、肉や魚を軸にしたメニューも、さらに明確なペアリングをうたったスタイルに。ここでは、その一例を紹介しましょう。
【牛タン×ベリーフレーバービール】
スモーク牛タンのグリル/200g 2900円
肉にはボディのある濃厚タイプやキレのある爽快系ビールを合わせるのが一般的ですが、SVBのオススメはラズベリー果汁を加えて醸造した「ジャズベリー」。本来の肉にはない甘酸っぱいフレーバーが加わり、新たなおいしさが体験できます。
【アヒージョ×和テイストビール】
マグロと葱のアヒージョ 柚子胡椒風味 700円
油で煮るアヒージョには、さっぱり系のビールがマッチします。ですが、ネギや柚子胡椒を使ったこの料理には、柚子と山椒が香る和テイストの「デイドリーム」がオススメ。近しい素材で作られた似た風味同士のペアリングは、合わないわけがありません!
【ピッツァ×個性的なバランス型ビール】
プルドポーク・レッドオニオン・チェダーチーズのピッツァ 1300円
麦の生地がベースのピッツァは、どんなビールとも合いやすいフード。しかし、SVBが目指すのはよりワンランク上の調和です。提案するのは甘味、酸味、苦味の各個性を感じさせながらも飲みやすいバランスに仕上げたSVBのフラッグシップビール「496」。肉、野菜、チーズ、ピクルスと、具の多彩なこのピッツァと496は相性抜群です。
【クリームフィットチーネ×白ワイン的ビール】
魚介と八幡平ブラウンマッシュルームのクリームフェットチーネ 1600円
SVBは限定メニューの展開にも意欲的。このパスタは「今月のどんぴしゃ」という月替わりのレコメンドで、魚介たっぷりのミルキーな味わいはワインなら白が理想的なマリアージュ。ということで、SVBなら白ワインのようなフルーティさがあるホワイトビール「オンザクラウド」が好タッグです。
※)ビールはすべて780円(360ml)
サラダや寿司のフェスに京都出店など動向に注目!
なお、SVBは現在東京と横浜で展開されていますが、今秋には京都にも出店予定。また、これからも驚きに満ちたイベントが開催されます。ひとつは6月3、4日の11時~17時にSVB TOKYOで行われる「ボリューム満点サラダ×クラフトビールフェス」。
ベースのサラダは2種類、具材は12種類から5つ、ドレッシング4種類と、組み合わせは6336通り。注文した人はビアフライトが1000円、定番のビール6種は各500円になるというおトクな特典も。サラダにビールという組み合わせはかなり珍しいペアリングですが、どのようなハーモニーが生まれるか気になるところです!
また、毎回全国の人気回転寿司店が登場することで大人気を博している「寿司×クラフトビールフェス」も7月に開催予定。今年下半期の展開にも目が離せませんね! 引き続き同店のイベントをレポートするなど、動向に注目していきたいと思います!
【SHOP DATA】
SPRING VALLEY BREWERY TOKYO(スプリングバレーブルワリー東京)
住所:東京都渋谷区代官山町13-1 ログロード代官山
アクセス:東急東横線「代官山駅」正面口徒歩4分、JRほか「恵比寿駅」西口徒歩7分
営業時間:月~土 8:00〜24:00(L.O.22:30)、日 8:00〜22:00(L.O.21:00)
定休日:なし