グルメ
2017/7/29 16:30

50年代のバーガーを全国65店で一斉再現! 映画「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ」公開キャンペーンの見所を企画者本人が語る

ハンバーガーストリート・松原好秀の「週末はハンバーガー」 番外編「Back to 1954」キャンペーン

 

本日7月29日公開の映画「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ」は、ご存知「マクドナルド」が、いかにして世界中の誰もが知る一大ハンバーガーチェーンになっていったかーーその誰もが知らない誕生の秘密を描くドラマである。

 

それはハンバーガーの歴史の物語

ロサンゼルス近郊の田舎町で、いまだかつてない画期的なシステムのレストランを始めたマクドナルド兄弟と、ミルクシェイクを作るミキサーを売っていたセールスマン、レイ・クロック。この3人の出会いが“McDonald’s”をカリフォルニアのローカルチェーンから全米チェーンに、さらに世界的な大企業へと飛躍させた、まさにその出発点である。

 

3人が初めて出会ったのが1954年ーー。もし彼らの出会いがなければ、いまごろマクドナルドは世界に広まっていなかったかも知れない。日本に上陸していなかったかも知れない。つまり、私たちはいまのようにはハンバーガーを楽しんでいなかったかも知れないのだ。そう考えると、この映画はマクドナルドという店を超えて、ハンバーガーそのものの歴史を描いた作品といえる。マクドナルドの映画であると同時にこれは「ハンバーガーの映画」でもあるのだ。

 

当時のレシピをもとに1950年代のハンバーガーを再現

「全国のハンバーガーショップで映画のキャンペーンをしたい」という相談を日本の配給元であるKADOKAWAより受けた私は、そこで「ハンバーガーの偉大な歴史に感謝しよう」という企画を考えた。作品中に登場する1950年代当時のハンバーガーを、当時のレシピをもとに全国のハンバーガー店で再現して一斉に売り出す試みだ。

 

今日のハンバーガーの「原型」とも呼ぶべき当時のハンバーガーを作り、手に取り、口にすることで、その大いなる歴史に思いを馳せ、讃え、そして今日こうして私たちがハンバーガーを楽しんでいられることをよろこび合うーーそんな機会にできたらと考えたのだ。

 

これは創作バーガーコンテストではない。各店独自の創意工夫を求めるものでなく、「同じバーガー」を「同じレシピ」で、かつ「各店それぞれのバンズとパティ」を使って再現するーーという、それだけの企画である。一番の目的はハンバーガーに「感謝すること」。その気持ちがなにより大事だ。だから人気投票も順位付けも必要ない。

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再現するレシピは簡単。どこの店でも作れるものにした。バンズの間に、

●ビーフ100パーセントパティ(つなぎなし) ●ケチャップ ●マスタード ●刻んだ玉ねぎ ●ピクルス2枚

を挟むだけ。変わった食材や旬の野菜などを盛って乗せて……という最近の流行りの「逆」をゆくシンプルなバーガーだ。だが、そのシンプルな一個がその後の歴史を切り拓き、世界を大きく変えていった、今日のハンバーガーの「原点」なのだ。オリジナルが持つ力強さ、永久不滅の味わいがそこにある。

 

全国65のバーガー店が集結して同時販売

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ハンバーガーにとっての“運命の瞬間”1954年に立ち返って、その歴史に感謝しようという企画ーーそれが「Back to 1954」キャンペーン。北は旭川から南は九州福岡まで全国65のハンバーガーショップやダイナーが参加し、各店なりの「Back to 1954」バーガーにチャレンジした。このお題に各店はどう対応し、どんな答えを出していったか……以下その一部を見てみよう。

 

いつもとは別の顔のバーガー

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北千住ほか首都圏5店「SUNNY DINER」

Back to 1954バーガー 980円

北千住の本店をはじめ都内・千葉に5店を構える「サニーダイナー」は、いつもの良質な国産牛パティといつものバンズで再現。パティのサイズは113グラム。いつもはマヨネーズとトマト&レタスが味のベースを作っているが、このバーガーにはそれらが入っていない。

 

さらには、ケチャップ&マスタードで食べるバーガーは同店にはない。だからいつものサニーダイナーとはまったく違う表情のバーガーが作られたことになる。普段よく食べている人ほどその違いに驚くだろう。「こんなにも変わるのか」というほどの劇的かつ興味深い変化だ。いつもと違うサニーダイナーに出合える貴重なチャンスである。

 

【SHOP DATA】※北千住本店

所在地:東京都足立区千住3-45

アクセス:JR・東武・東京メトロ・TX 北千住駅歩5分

営業時間:11:30~24:00(23:00LO)

定休日:無休(要確認)

 

炭火焼きで当時のバーガーを再現

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横浜・天王町「BURGERS NEW YORK」

The Hamburger 700円

参加65店中パティを炭火で焼いている店は京都の「THE BURGER COMPANY」と、横浜の「バーガーズニューヨーク」の2店しかない。パティは豪州牛120グラム。普段入っている野菜やソースを抜いてみて、初めてその「ふ~っくら」とやわらかなパティの質のよさに気づかされた。「こんな上質な肉が挟まっていたのか」と驚くばかりの発見だ。バンズは「ごはん粒」を練り込んだ、いつもの自家製。その独特の「ほかっ」とあたたかな味わいに挟まれた、やわらかでジューシーな再現バーガー。

 

【SHOP DATA】

所在地:神奈川県横浜市保土ヶ谷区岩間町2-161-1 ウエアハウス161 1階1番倉庫

アクセス:相模鉄道 天王町駅歩5分、JR 保土ヶ谷駅歩7分

営業時間:火~土 11:30~21:00、日・祝 11:30~18:00

定休日: 月曜日・月1度火曜日連休(要確認)

 

業界基準となった「45グラム」パティを再現

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表参道「ミニバーガー専門店 Coeur

ミニシンプルバーガー 500円

今回再現を試みている1950年代のバーガーの、正確なパティのサイズは「45グラム」。1ポンド≒450グラムの10分の1の重さだ。つまり1ポンドの肉からバーガーを10個作る計算に基づいている。この「45グラム」というパティのサイズはのちに業界基準になった。だが今回、各店にはそこまで忠実な再現は求めていない。サイズまで再現するとなると、特別なバンズやパティを用意しなければならなくなるからだ。ところがきっちり45グラムでパティを作ってきた店がいくつかある。

 

表参道「クール」のパティは通常70グラム。ミニバーガー専門店なので小ぶりに作ってあるのだが、さらに小さい45グラムパティを今回の再現用に用意した。バンズは直径約9センチと普段もやや小ぶり。手で持ちやすく口にしやすい、ちょうど手ごろなサイズ感だ。鉄板で強く焼き込んだ赤身肉のみのパティにケチャップとオニオンは格別の相性!

 

【SHOP DATA】

所在地:東京都港区北青山3-9-9 FNビル1A

アクセス:東京メトロ 表参道駅B2出口より歩3分

営業時間:月~土 11:30~22:00(LO21:00)、日・祝 11:30~21:00(LO20:00)

定休日: 不定休(要確認)

 

いつもの「ワル」な味のバーガーを2個セットで提供

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神奈川・本厚木「GUGGENHEIM MAFIA」

VINTAGE BURGER 1436円

そんな45グラムパティのハンバーガーを2個セットにした店が神奈川・本厚木の老舗「グッゲンハイムマフィア」。特注のミニバンズの間にカチカチに硬い、いつもの豪州牛パティ。独特のシーズニングのにおいもいつもとおりで、いつもと変わらぬ「ワル」な味が楽しめる。

 

そもそも同店は1940年代のレシピをもとにしたバーガーを普段から出しているのだ。その自然と湧き出すヴィンテージ感は当然といえば当然のこと。普段は入れていないオニオンがすばらしい相性。ものすごくケチャップの合うバーガーでもある。

 

【SHOP DATA】

所在地:神奈川県厚木市幸町6-4

アクセス:小田急電鉄小田原線 本厚木駅歩5分

営業時間:18:00~24:00

定休日: 月曜日(祝日の場合翌火曜休。要確認)

 

パッケージデザインで遊び心を演出

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東京・蔵前「McLean -old burger stand-」

BACK to 1954 BURGER 1350円

蔵前の人気店「マクリーン」の店主落合さんは、さらに遡って1920年代のアメリカのスタイルが大好き。ヴィンテージな“McDonald’s”グッズのコレクターでもある。そのセンスを活かして、ペーパーカップやポテトの袋、トレイマットに“McDonald’s”最初期のキャラクター“SPEEDEE”をヒントにしたマークをあしらった特別セットメニューを考え出した。

 

これは楽しい! 食べていてワクワクする、そんなパッケージデザインの楽しさに言及したフレンチフライ&ミニレモネード付きのセット。パティは国産牛110グラム。バンズは新宿「峰屋」製。甘めのケチャップは生のトマトと玉ねぎをふんだんに使った自家製。

 

【SHOP DATA】

所在地:東京都台東区駒形2-2-10

アクセス:都営地下鉄 蔵前駅A7出口より歩1分

営業時間:火~土 11:30~21:00(LO20:00)、日曜日 11:30~15:00(LO15:00)

定休日:月曜日(要確認)

 

「肉」に命を懸けた店の再現バーガー

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東京・三田「MUNCH’S BURGER SHACK」

Back to 1954 1080円

都内屈指の人気店「マンチズバーガーシャック」が再現バーガーがこちら。良質なUSブラックアンガスビーフをブロック肉から切り出し、包丁の裏でチョップした自慢の140グラムパティ。そして上品な味わいに仕上げた自家製ケチャップ。だがこれらを挟む新宿「峰屋」の酒種バンズは、ギューッと鉄板に押し付けて焼いて、ペシャンコに潰れている。

 

この見るからに粗雑で手荒な作り……食べていてふと、マンチズが移動販売をしていた頃を思い出した。細かな仕事はできないが、しかし屋台ならではのライヴ感がある。躍動感がある。これはマンチズにとっての「原点」の味かも知れない。西新橋の「MUNCH’S BURGER STAND」でも販売中。

 

【SHOP DATA】

所在地:東京都港区芝2-26-1 iSmartビル1・2F

アクセス:都営三田線 三田駅歩5分

営業時間 :火~金 11:00~15:00LO  17:30~21:00LO、土曜日 11:00~21:00LO、日・祝 11:00~16:00LO

定休日: 月曜日(要確認)

 

映画『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』公開記念のバーガー再現キャンペーン「Back to 1954」は7月20日から8月4日まで、以下のキャンペーンサイトの「マーク」が付いた各店で販売中。

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また、キャンペーン参加店で食べたハンバーガーを写真に撮って、ハッシュタグ「#ハンバーガー帝国のヒミツ」を付けてTwitter・Instagramに投稿すると、抽選で豪華オリジナルグッズがもらえるプレゼントも実施中! どうぞみなさま奮ってご応募を!

 

【URL】

公式キャンペーンサイト http://thefounder.jp/backto1954campaign/