日本有数の電気街として、またサブカルチャーの聖地として知られる東京・秋葉原。昨今はカレーあるいはラーメンの激戦区としても知られていますが、実は知る人ぞ知る立ち食いそばの激戦区でもあるのです。今回は、岩本町を含む秋葉原の立ち食いそばの名店、5店舗を一気に紹介していきましょう!
※掲載店舗の営業時間、メニューの内容、価格は変更の可能性があります
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【その1 秋葉原 】 あきば
風味もコシも群を抜いたそばはつゆとの相性も抜群!
立ち食い激戦区の秋葉原にあって「あきば」は、そばへのこだわりがトップクラスだ。麺には常陸の上質のそば粉を使用。これを機械でこねたあと、ミシュランひとつ星店で修行後に手打ちそばの店を経営していたご主人が、手ごねで仕上げる。これにより生地の間に空気が入って「ミルフィーユ」状態になり、味わいが増すのだ。
そんな手間をかけたそばは、色白でやや太め。角がしっかり立った麺をひと口食べると清涼なそばの香りが広がり、また驚くほどのコシがある。
人気メニューの「冷やかけあきばそば」は、きゅうり、揚げ玉、わかめ、温玉などをトッピング。キリッと辛口のつゆはだしの風味が豊潤で、しかも雑味がない。
オープンして以来、地元のビジネスマンのほか、遠方から訪れるそば好きも多い。店主は一見頑固そうだが、話を聞くとなんとも気さく。「あきば」は、ガラス張りの明るい店内で、気取らずに絶品そばが味わえる貴重な店である。
■SHOP DATA
あきば
住所:東京都台東区台東1-10-3 第95新井ビル1F
営業時間:6:30~15:00(麺がなくなり次第終了/月~土)
定休日:日、祝日
【その2 秋葉原 】 川一
店主の丁寧な仕事ぶりが光るいかそばが絶品!
「川一」は平成9年創業で、ご主人の父親も近所で昔、別の立ち食いそば店を営んでいたという。秋葉原という立ち食いそばの激戦区で、二代に渡って支持されてきたわけだ。
店の看板は、するめいかを使った「いかそば」。切り身を一本揚げるのでなく、えんぺらから身、ゲソまでをぶつ切りにしてかき揚げにする。揚げ置きながらサクサクの衣をまとったいかは、食感が驚くほど柔らかい。いかをゲソまで皮むきしているため柔らかいうえに揚げ油が汚れず、天ぷらを食べたときに胃がもたれないのだそうだ。
さば節と宗田節からだしを取ったつゆは、鮮烈な香りとほどよいコクが特徴。ヒゲタの薄口特撰しょうゆによりまろやかだ。
近くには三井記念病院があり、入院患者がパジャマ姿で食べにくることもあるらしい。確かに病院を抜け出してでも食べたくなる味だ。
■SHOP DATA
川一
住所:東京都台東区台東1-2-7
営業時間:7:00~21:00(月~金)
定休日:土、日、祝日
【その3 秋葉原 】 そば処 のみ処 つつみ
おいしいお酒の締めには絶品の十割そばが待っている!
十割そばをリーズナブルな価格で食べられ、うまい酒も楽しめる店「そば処 のみ処 つつみ」。そばは押し出し式製麺機を使った生麺ゆでたてで、石臼でぬき実から挽いているから、鮮烈なそばの香りと甘みを楽しめる。細身の麺はコシがあって、ツルツルののどごしだ。
同店の人気メニューは肉せいろともりそば。肉せいろは、かつお節と昆布のだしが効いた辛口のつゆに牛肉のうまみが加わり、そばを手繰る手が止まらない。温そばではかき揚げそばや海鮮かき揚げそばが人気だ。
午後4時〜7時はお酒とつまみの割引タイムで、鴨スモークや鶏皮ポン酢などつまみが充実。常連さんたちは夕方仕事を終えるやいなや店へ駆けつける。もちろん締めは自慢の十割そばだ。
そば処 のみ処 つつみ
住所:東京都千代田区神田佐 久間町2-25 原ビル1F
営業時間:11:00〜23:00(月〜金) *16:00〜居酒屋営業
定休日:土、日、祝日
【その4 岩本町 】 岩本町スタンドそば 秋葉原店
太めの「もそっ」としたゆで麺が甘辛つゆに合う!
秋葉原駅から昭和通りを右、神田川を渡って最初の角を左に曲がると、味のある看板が目に入る。「黄色い看板」「味自慢」との呼び名で愛される「岩本町スタンドそば」だ。
創業36年のこの店は朝は6時20分から夜10時まで営業。夜になると仄暗い路地に黄色い明かりがぽつねんと浮かび上がり、郷愁にも似た深い趣きを湛える。そばはやや太めのゆで麺。立ち食いらしい「もそっ」とした食感が、甘辛の関東風のつゆとよく合う。だしはかつお節とさば節を使用。かえしはヒゲタの濃口に砂糖、みりんを加え、30年継ぎ足しで使っている。
また、この店最大の魅力が天ぷらの種類の多さだ。定番のかき揚げ、春菊天のほか、げそ天やいわし天、レンコンなど全17種類。常連客はかけそばに好みの天ぷらを1〜2個トッピングして楽しんでいる。激辛の粗みじんの鷹の爪も人気で、なかにはこれをどっさりかける人も。
中高年のサラリーマンはもちろん若者も多く訪れるこの店は、立ち食いそば王道のうまさと味わい深い佇まいで、いまも多くのファンを掴んでいる。
■SHOP DATA
岩本町スタンドそば 秋葉原店
住所:東京都千代田区岩本町3-10-8
営業:6:20〜22:00(月〜金)、6:20〜19:00(土)
定休日:日、祝日
【その5 岩本町 】 みのがさ 本店
外観は地味だがそばとつゆへのこだわりは格別!
「みのがさ」は岩本町、秋葉原などで複数の店舗を展開しており、その本店は岩本町3丁目の路地に店を構えている。昭和50年に定食・弁当店として創業。立ち食いそばを始めたのは20年ほど前で、現在は夜に居酒屋も営む二毛作店となっている。
実はこの店、そばとつゆのグレードが極めて高い。信州・戸隠の専用畑で作付けしたそばの実を挽いたそば粉を使い、自社の工房でその日使う分だけを製麺する。打ちたてゆでたてのそばは色白で角がピッと立っており、そのコシとのどごしは驚くほど。特に、もりや冷やがけで食べると、芳醇なそばの香りがより鮮烈に感じられる。
つゆは、かつお節、宗田節、さば節で引いただしと、かめで2か月寝かせたかえしを合わせて作る。色は透き通った赤色で、甘さが抑えられて塩気もまろやか。さっぱりと上品な味わいは、そばとの相性も抜群だ。
天ぷらは揚げ置き。かき揚げや春菊天、ごぼう天、にんじん天、唐揚げなどバラエティに富んでいる。なかでも春菊天は、リピーターが続出するほど人気のトッピングだ。
客はビジネスマンが主で、8割が常連。なかには開業当時からずっと通っている人もいるという。昼食時になると、そばを食べる人、弁当を買う人で店の前はごった返す。店構えは地味だが、この「みのがさ」は岩本町の堂々たる名店のひとつだ。
■SHOP DATA
みのがさ 本店
住所:東京都千代田区岩本町3-10-5
営業:11:30〜14:00(17:30~23:30は立ち飲み店として営業/月〜金)
定休日:土、日、祝日
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