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ラーメン
2019/7/15 18:00

汁なし麺の逸品!一杯やりたくなる老舗中華料理店「山之内 神宮前店」の冷麺はシンプルにウマい

サニーデイ・サービス 田中 貴のラーメン狂走曲「中華風家庭料理 山之内 神宮前店[外苑前]」

ラーメンマニアは知らない、ウマい麺料理を出す名店がある。今回は、連載初の汁なし麺。中華料理では拌麺(ばんめん)、日本では油そばと呼ばれる、シンプルだがチョーハマる逸品を紹介する。

 

田中 貴

サニーデイ・サービスのベーシスト。2019年8月4日(日)に、江の島(神奈川県藤沢市片瀬海岸)の海の家「J:COM Seaside STUDIO」で行われるGetNavi主催のイベントに出演決定。「すごい煮干しラーメン 凪」の新メニューを、特別価格で提供予定だ。

 

キラー通りとは思えぬ飾らなさ ちょっと一杯やりたくなる名店

中華料理店で飲むのが楽しい。世間では《街中華》と呼ばれる、昔から商店街にあるような日本式の中華料理店がブームだ。餃子とビールで始まって、木須肉(キクラゲと豚肉とたまご炒め)や、花椒の入らない昔風の麻婆豆腐あたりをつまみ、タンメンやチャーハンで〆るスタイル。その手の店は僕も大好きだが、もっと好きなのは、《街中華》とは違う、ちょっと本格的な中華料理を出すお店。

↑昔は事務所と自宅から近かったのでランチに来ていたが、いまはもっぱら夜。こじんまりとした店内がひとり客にもちょうどいいのである

 

中華風家庭料理を名乗る「山之内」は、外苑西通り、通称キラー通り沿いの地下にある。場所柄、アパレル、音楽関係のおいしいもの好きなら知らぬ者はいないという名店である。元をたどれば、この場所で50年ほど前に「ふーみん」としてオープン。やがて「ふーみん」は骨董通りに移転(超人気店!)、名物店主の風瑞(ふみ)さんの元で修行した山之内俊明さんが、30年ほど前からこの地での営業を受け継いでいる。

 

年中食べたくなる冷やし麺その秘密は温度にもあった?

ザーサイと紹興酒で始まって、創作中華の先駆けともいわれるこちらの名物、「挽き肉と納豆炒めのレタス包み」あたりをつまみに、一番人気の「ねぎそば」で〆るのが僕のスタイル。汁なしのいわゆる「まぜそば」だが、これが超シンプルで超ウマい。具は白髪ネギと焼豚だけなのに、なんなんだこの中毒性は!? 顔なじみの店長、祁さんに聞いたところ、笑っちゃうくらいに隠し味もない。水で締めた麺に具をのせてしょうゆをかけ、最後に熱々の油をジュッとたらすだけ。夏にもってこいの料理だが年中人気で、ランチタイムには大盛、特盛を頼む人も多い。

↑ねぎそば〈冷麺〉700円(昼)、750円(夜)。しょうゆ・中細麺。油そば好きにも食べてほしい逸品。この温度感が、しょうゆと油のシンプルな風味の良さを引き出す。納豆のトッピングや、スープありのHOTねぎそば、季節ごとのラーメンもある。

 

食べながら、改めてウマさの秘密を考えた。八角の香る中華風のチャーシュー、例の「ジュッ」で香ばしくなったネギとのバランスか……。ズルズル。はっ、わかったぞ! 温度だ。水で締めるといっても、氷水でキンキンに冷やすわけではなく、さらに熱々の油をかける。それを箸で混ぜながら食べると……そう、ヌルいのだ。熱々じゃない麺を一気にすする気持ち良さ。無意識だったが、ほかの料理にはない温度感に惹きこまれていたのだ。植物性油のヌルヌルと、ヌルい温度、うーん、たまらん。これぞヌルウマ!

 

<これも味わいたい!>

↑納豆ごはん、850円。こちらも「ふーみん」から受け継ぐ人気メニュー。挽き肉と納豆を炒め、最後にしょうがを軽くすりおろす。お客さんとの会話から生まれたという、創作中華の名作

 

<この一杯からはこんな音色が聴こえてきた!>

Scoobie Do「Get Up

31歳、プロデュース、マネージメントの立場で音楽に関わった最初の作品。このねぎそばは、あこがれに手を振って、全力で走り回っていたあの頃の思い出の味。

 

【店舗情報】

中華風家庭料理 山之内
神宮前店

住所:東京都渋谷区神宮前3-38-11 原宿ロイヤルマンション B1
営業時間:[月〜金]11:30〜14:30、17:30〜22:30、[土]11:30〜14:30
定休日:日・祝日

 

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