はっきり言って、もはや事件です。先日、ブルックリンブルワリーの戦略発表会に参加したところ、新商品のプレゼンとともに、世界初の旗艦レストランを都内にオープンすることが発表されました。ブルックリンブルワリーといえば、クラフトビールムーブメントのパイオニア。もう一度言いましょう。もはや事件です!
本取材ではさらに、世界中のクラフトビールファンのカリスマである、ブルックリンブルワリーのマスターブリュワー、ギャレット・オリバーさんへのほぼ単独インタビューにも成功。新商品紹介も交えながら、クラフトビールの最新トレンドをレポートしていきます!
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最新トレンドは「ニューイングランドIPA」と「サワーエール」
まずはブルックリンブルワリーについてのおさらいを。その名の通り、NYのブルックリンに1988年設立し、それ以前は荒れていたこの街に革命をもたらします。その原動力のひとつが、アーティストらとの密接な関係。
たとえば、ブランドロゴを「I♥NY」で有名なミルトン・グレーザーさんに依頼するなどしてビールでブルックリンを盛り上げ、同時に米国のクラフトビールカルチャーにも変革をもたらし、世界的ブランドになったのです。
歴史の証人でもあるギャレットさんに、改めていまの世界的なクラフトビールトレンドを聞いてみました。
「近年のビアスタイルでいえば、『IPA』(インディアペールエールの略。ホップの効いた苦味が特徴)が世界中で人気です。そのなかでも特に最近のアメリカでは、ヘイジーでジューシーな『ニューイングランドIPA』が抜きんでていますね。あとは、酸味の効いた『サワーエール』。これはベルギーの『ランビック』と、ドイツの『ベルリナーヴァイセ』の2つの伝統的な酸っぱいビールの流れを受け継いだ新しいスタイルです」(ギャレットさん)
サワーエールのスゴいところは、それまでビールを愛飲していなかった人をもトリコにする味わいを持っていることだとギャレットさん。
「飲み物にとって、苦味と酸味はとても大切な要素。とりわけ酸味は、苦味より受け入れられやすい要素を持っているんです。ほら、子どもだって苦いコーヒーより酸っぱいヨーグルトのほうが先に好きになりますよね。日本でも今後、サワーエールの人気は高まっていくと思いますよ」(ギャレットさん)
「『ベルエアーサワー』は、生産が追い付き次第日本でも展開したいです。まずは今春発売となった『ブルックリン ディフェンダーIPA』と『ブルックリン サマーエール』を飲んでみてください!」(ギャレットさん)
ラインナップはさらに拡大する!?
ギャレットさんが自信をもって日本での販売を解禁した「ブルックリン ディフェンダーIPA」と「ブルックリン サマーエール」は、先日の戦略発表会でもふるまわれました。そこで、この2本を試飲レビューとともに紹介します。
このビアスタイルは「ゴールデンIPA」。「ニューイングランドIPA」ではないものの、トロピカルフルーツのような香りがあって、「ニューイングランドIPA」に近い味わいを感じます。また、パワフルな苦味がありつつもアルコールは5.5%と強すぎないので、ゴクゴクいける側面も。
ちょっと紛らわしいのですが、サワーではなく夏のサマーエール。ビアスタイルは「ペールエール」です。とはいえ、夏をうたっているだけあって爽快感が抜群で、酸味を思わせるすっきりとしたニュアンスも。こちらもアルコールは標準的な5%なので、スイスイいける飲みやすさがあります。
なお、前記で「シャックマイスターエール」に軽く触れましたが、これはブルックリンブルワリーが「シェイクシャック」用に開発した同店オリジナルビール。そして「シェイクシャック」といえば、日本1号店が上陸したときに大行列ができたハンバーガーレストランです。
個人的に、ブルックリンブルワリーの世界初の旗艦店も、「シェイクシャック」同様に大行列になるのではないかとにらんでいます。そして、オープン時にはビールのラインナップもさらに拡大し、「ベルエアーサワー」なども飲めるようになるのでは?と。特に開業日や場所が気になるところですが、今後も最新情報を追い、本サイトでレポートしたいと思います!
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