今回紹介するのは、東京・小川町にある「河北や」です。昼は近隣のビジネスマンが多く訪れ、土曜は平日にくるお客さんが家族連れで来店。夜は居酒屋営業を行っており、みな最後は肉そばで〆るそうです。
鶏のうまみが濃厚な肉そばはクセになる味!
神田錦町にある、「河北や」は、「つったい肉そば(冷たい肉そば)」が食べられる店だ。「つったい肉そば」とは、山形県中央部・河北町の名物で、身の締まった親鳥の肉を使い、その骨でだしを取るのが特徴。同店はこれを「肉そば」として提供している。
そのスープをひと口飲むと、鶏のだしの濃厚さに驚く。かえしは山形の甘口しょうゆを使い、だしのうまみに、独特の甘みと風味を加えている。シンプルだが力強く、体に沁みる味だ。
そばは山形のそば粉を使った田舎そばで、モチモチとした歯応えが心地よい。具材の鶏肉もうまみたっぷりで、これらを全部かき混ぜてかき食らうのが〝河北流〟とのことだ。
実は、同店の主人は河北町の出身ではない。たまたま遊びに行った河北町の肉そばに感動し、この味を東京に伝えることを決意し、店を始めたのだという。主人はいまや河北町の肉そば大使を務めており、その山形愛・河北愛は半端ではない。
山形のソウルフード・肉そばは、一度食べればやみつき。同店は、それをワンコインで楽しめる貴重な店なのである。