今回紹介するのは、東京・岩本町の「みのがさ 本店」。「みのがさ」は岩本町~秋葉原で4店舗を展開しており、その本店は岩本町3丁目の路地に店を構えています。昭和50年に定食・弁当店として創業。立ち食いそばを始めたのは20年ほど前で、現在は夜に居酒屋も営む三毛作店となっています。
外観は地味だがそばとつゆへのこだわりは格別!
実はこの店、そばとつゆのグレードが極めて高い。信州・戸隠の専用畑で作付けしたそばの実を挽いたそば粉を使い、自社の工房でその日使う分だけを製麺する。打ちたてゆでたてのそばは色白で角がピッと立っており、そのコシとのどごしは驚くほど。特に、もりや冷やがけで食べると、芳醇なそばの香りがより鮮烈に感じられる。
つゆは、かつお節、宗田節、さば節で引いただしと、かめで2か月寝かせたかえしを合わせて作る。色は透き通った赤色で、甘さが抑えられて塩気もまろやか。さっぱりと上品な味わいは、そばとの相性も抜群だ。
天ぷらは揚げ置き。かき揚げや春菊天、ごぼう天、にんじん天、唐揚げなどバラエティに富んでいる。なかでも春菊天は、リピーターが続出するほど人気のトッピングだ。
客はビジネスマンが主で、8割が常連。なかには開業当時からずっと通っている人もいるという。昼食時になると、そばを食べる人、弁当を買う人で店の前はごった返す。店構えは地味だが、この「みのがさ」は岩本町の堂々たる名店のひとつだ。