江戸前寿司の起源といえば屋台寿司。その伝統を受け継ぐ立ち食い寿司の店が、近年人気を集めている。対して、安くておいしい庶民の味である回転寿司には、大手チェーンだけでなく、独立店あるいは小規模チェーンとしてオリジナリティのある店が多い。また、回転レーンなしで客の注文に丁寧に応えつつ、安さとうまさを両立する老舗からも目を離してはいけない。
ここでは、“名店”と評判の立ち食い寿司店や回転寿司店を紹介していく。首都圏を中心に安定した人気を誇る店、北海道や石川など地方から鳴り物入りで進出してきた店、町場の店に匹敵するサービスと味を提供する店など、様々な営業スタイルをもつ店を網羅。店舗の看板メニューやサイドメニュー、店内・外観の写真を豊富に織り交ぜ、店のこだわりと魅力を余すところなくお伝えしよう。
■本日のお店
立喰い鮨 ひなと丸
【SHOP DATA】
住所:東京都台東区浅草1-20-3
交通:東京メトロ銀座線ほか 浅草駅徒歩2分
スタイル:立ち食い寿司
本まぐろだけで12種類のネタを用意する注目店
浅草雷門の仲見世近くの路地に店を構える「立喰い鮨 ひなと丸」は、2015年4月にオープンしたばかりの店。浅草の人気回転寿司店の姉妹店ということで、すでにお昼どきには行列ができる人気ぶりだ。
50種類以上のメニューのなかで、特に力を入れているのがまぐろ。使うのは本まぐろのみで、しかも季節によって産地を変える。かまとろや頭肉など稀少部位も豊富で、まぐろだけで12種類の寿司ネタが楽しめる。
また、白身は活き〆のものしか使わない。貝も活貝にこだわり、風味、甘みとも文句なしだ。
なお、同店はウェブの露出を抑え、クチコミを大事にしている。実際、浅草の人力車の車夫の間で人気となっているとか。まさにいま、最も注目度の高い立ち食い店のひとつだ。