グルメ
2020/4/20 17:30

【街中華の名店】ヤミツキの味、良心価格、利便性。横浜のキングオブ街中華といえば「龍王」だ!

ハマの赤いドラゴンは直球ならニラレバ、変化球ならパイコーで攻略

ご飯や酒のお供に人気の料理が「ニラレバ炒め」だ。特徴はガツンとした味わいとボリューム感。「提供するお皿、間違えてないですか?」と思わんばかりになみなみと、たっぷり盛られて提供される。

 

↑「ニラレバ炒め」580円。ちなみに毎週月曜は「ニラレバ炒め定食」をライス大盛り無料かつ680円で味わえるお得な日となっている

 

レシピとしては、特製しょうゆダレと中華スープを軸に、うまみ調味料、塩こしょう、酒などで味を調え、砂糖でインパクトを決定付ける。野菜はにら、もやし、にんじん、玉ねぎだが、特筆すべきはレバーだ。人気メニューであるため出数が多く、ためらうことなく毎日新鮮なものを仕入れられるので、嫌なくさみがなく食感にもハリがある。

 

↑肉はプリっと、野菜はシャキっとしていて、濃いめの味付けとのメリハリ感も秀逸

 

最後に紹介する料理は、ご飯メニューの人気者「パイコーハン」だ。これはパイコーというとんかつの中華あんかけご飯なのだが、本格中華風の味付けがされているためエッジがあるのが一般的。パワー系中華の同店なら、その破壊力も絶大なのである。

 

↑「パイコーハン」720円。「パイコーメン」も同価格であるが、ご飯のほうが人気なのだとか

 

パイコーの豪快さもさることながら、白菜、にんじん、玉ねぎ、たけのこ、長ねぎ、もやし、しいたけ、小松菜と具だくさんでトータルとしての満足度が高い。肉は豚ロースを使用し、下味にカレー風味の香辛料を使っているのが特徴。あんかけはほかの炒め物同様の味付けにしたあと、ラストに八角などが香る「五香粉」(ウーシャンフェン)という中華スパイスをあしらい、肉とあんかけに用いた風味付けがオリエンタルなおいしさを醸し出す。

 

↑ほんのりスパイシーな味付けを、野菜たっぷりの甘やかなとろみがやさしく包み込む。白米との相性は言わずもがなだ

 

同店の創業は1979年で、40年以上ここに根を張っている。価格の安さは長年の取引先とのよしみもあるが、界隈に居酒屋など数軒の系列店があり、大量仕入れができるというスケールメリットも関係している。そのなかでも特に人気なのが「龍王」で、20年以上前にスタッフ用のスペースなどをなくして客席を拡張したほどだとか。

 

↑厨房から配膳への橋渡しに重要なのがこの札。スピーディな連係プレーの裏にはこんな工夫もある

 

↑本格中華も得意な二井雅弘店長。高校卒業後に横浜中華街の名店へ入門し、界隈で長年腕を磨いた経験をもつ。横浜にいながら広島出身のカープファンとのこと

 

冒頭で述べたように、横浜には中華街やシウマイなどもあるが、そもそも中華料理のレベルが高い地であり、街中華もハイクオリティなのだ。その代表格がこの「龍王」。龍とはしばしば神の化身にたとえられるが、その王であるという店名は誇張でも何でもない。安定的な人気の高さは、横浜が誇るキングオブ街中華といっていいだろう。

 

撮影/我妻慶一

 

【SHOP DATA】
龍王


住所:神奈川県横浜市西区南幸1-5-24
アクセス:JRほか「横浜駅」西口徒歩3分
営業時間:月~金曜11:00~22:00(L.O.21:15)、土、日曜、祝日11:00~21:00(L.O.20:15)
定休日:なし

 

 

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