家での晩酌はついつい飲み過ぎてしまう、外出が減って健康管理がいっそう気になる、そう思っている人は少なくないでしょう。かくいう筆者も例に漏れません。そんなある日、キリンの広報さんから「当社が継続して実施している適正飲酒の取り組みを説明させてください!」という案内が。
それが「スロードリンク」という活動。日ごろから様々な企業や大学などでセミナーなどを行っていて、それをメディア向けにWEBで行うというのです。今回はその内容と、休肝日にオススメなドリンクを紹介します。
お酒に強いかどうかは簡単にわかる。パッチテストで大判明!
まず教えてもらったのが、お酒の楽しみ方のトレンドについて。こちらは、すっかり市民権を得たオンライン飲み会にまつわるトピックが中心でした。冒頭で述べたように、オンライン飲み会の経験者は増えていて、5月末の調査では14%が経験済み。特に20代と30代が多く、また「飲酒量はオンラインのほうが増えた」という人が32%いるとのこと。
飲酒量が増える要因はいくつかあり、「終電や閉店時間など時間を気にしないですむので、つい長くなり多量のお酒を飲んでしまう」「夜遅くまで飲み続けてしまい、翌朝にお酒が残るなど体調に支障をきたす」「仕事や家事との“ながら飲み”の悪習慣がついてしまう」などが挙げられるそう。確かに、思い当たる節は否めません。
そこで、オンライン飲み会をスマートに楽しむためのコツが、終わりの時刻を決めること。これは長時間ダラダラ続けることによる過剰飲酒を防ぐとともに、時間のメリハリをつけることで参加者の心理的ハードルを下げることにもメリットがあります。
また、適正飲酒といっても人それぞれ。なんとなく自分がお酒に強いか弱いか知っている人はいるものの、改めて体質を知ることが重要です。キリンでは「スロードリンク」のパンフレットとともに「アルコール体質チェックパッチ」を配布しており、セミナーのなかで筆者もチェックしてみました。
アルコールパッチテストは簡単。チェックパッチを腕の内側などに貼り、20分経ったらエタノールが付いたパッチ上部をはがして、残ったインデックスと肌の色を比較して判定するだけです。
なお、日本人の4%はまったく飲めない人。そして弱い人が40%で、強い人が56%とのこと。ただアルコールに強い人はそのぶん飲み過ぎる傾向があるため、依存症や健康などに気を付けるべきはこの56%にあたるのです。
このテストは「アルコール体質チェックパッチ」がなくても代用できます。ガーゼ付きのバンソウコウとエタノールがあればできるので、ぜひアルコール体質を調べてみてはいかがでしょうか。
ノンアル需要はどんどん広がっている
セミナーの後半は、キリンのグループ各社から発売されているノンアルコール飲料やモクテル(ノンアルコールカクテル)レシピなどの紹介。まずはキリンビールが業界のパイオニアである、ノンアルコールビール飲料から。
「キリン カラダフリー」はノンアルコールであるだけでなく、カロリーと糖質もゼロ。さらに、ビールの原材料であるホップから開発された「熟成ホップエキス」を使用し、お腹まわりの脂肪を減らす機能を初めて実現した機能性表示食品です。
一方の「キリン グリーンズフリー」は、より自然派であることを追求した今春登場の新商品。ビールと同じく麦とホップと水を主原料にしながら、香料と人工甘味料を使わずに、素材そのものの良さが引き立つ香味を日本で初めて実現したビールテイスト飲料です。
キリングループは、国民的ワインメーカーであるメルシャンも傘下。その同社が今年リニューアルしたブランドのひとつに、「メルシャンスパークリング アルコールゼロ」があります。セミナーでは、その白とロゼをテイスティングしました。
リニューアルしたポイントは、大きく2点。トップの香りのナチュラルなみずみずしさが感じられる「ブドウ感」と、しゅわしゅわとしたスパークリングらしさがより感じられる「炭酸感」の強化。飲んでみると果実由来のフルーティ感や酸味、喉ごしなどが心地よく、ノンアルコールとはいえ普通のぶどうジュースとは一線を画す大人なテイストに仕上がっています。
最後はモクテルレシピを学びました。これは偽物を意味するモックとカクテルを組み合わせたもので、つまりノンアルコールカクテルのこと。これを作る際にオススメなのが、「世界のキッチンから」シリーズでおなじみ「ソルティ ライチ」の希釈タイプ「ソルティライチ ベース」です。
もうひとつ、「ソルティライチベース」を使ったレシピのなかから筆者が試したのは、前述の「キリン グリーンズフリー」と、定番の「キリンレモン」(希望小売価格:税抜140円)で作るノンアルコール ソルティライチビア。
飲んだ感想は、ライチのリゾート感が醸し出す陽気な爽やかさ。ジンジャーエールのビールカクテル「シャンディガフ」よりも酸味と甘みがアッパーなニュアンスで、ノンアルコールならではのゴクゴク飲める心地よさも絶妙です。
キリンの調査によると、ノンアルコール飲料市場は拡大を続けていて、2009から2019年の10年間でノンアルコールの商品数は13から32まで増えたとか。個人的には、これまでお酒を飲めない人が居酒屋で飲む際の選択肢はウーロン茶やコーラ、ノンアルビールなどが定番でしたが、その商品群にモクテルが加わるなど、より拡充していくとみています。
そのトレンドを裏付けるのが、海外中心に広がっている、あえてお酒を飲まない選択をする「ソーバーキュリアス」のムーブメント。日本でもノンアルコール専門バーが登場したり、デンマークの名店「ノーマ」出身者が手掛けるノンアルコールドリンクが話題になったりと、すそ野は広がっています。多様化の流れとともに、ノンアルコールのトレンドは要注目といえるでしょう。
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