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2020/9/9 21:00

モエ・エ・シャンドンの自動販売機が登場したので、今さら聞けない、ブランドの蘊蓄を集めてみた

シャンパンを飲まれる方なら一度は目にし、口にしたことがあるはずの“MOET(モエ)”。優雅でかわいくも映るこのシャンパンこそが、モエ・エ・シャンドンです。しかし、特別なシャンパン好き・ワイン好きでない限り、このモエ・エ・シャンドンがシャンパンであることくらいは知っていても、その中身、歴史などは実はよく知らないという方も多いのではないでしょうか。

 

最近では自動販売機も登場するなど、あらゆる場面で飲む機会が増えているこのモエ・エ・シャンドンについて、しっかり中身と歴史を学ぶべく、販売元・モエ ヘネシー ディアジオの吉田知音さんに話を聞きました。

↑モエ ヘネシー ディアジオのPR&コミュニケーションマネージャー・吉田知音さん。分かりやすくモエ・エ・シャンドンについて教えてくれました。

 

結婚式でモエ・エ・シャンドンをよく口にするのには理由があった!

ーーシャンパンを飲む機会によく目にする“MOET”の瓶のモエ・エ・シャンドンですが、この歴史から教えてください。

 

吉田知音さん(以下、吉田) 創業は1743年、フランスでワイン商をしていたクロード・モエという人物が「ワインで人々を魅了したい」ということで、シャンパーニュ地方のエペルネに拠点を定め、「モエ社」がスタートしました。なかでも特に「泡の出るワイン(シャンパン)を広めたい」という想いがあったそうです。「泡の出るワイン」を広めるために、まず彼が目をつけたのが当時の王侯貴族。今で言うインフルエンサーみたいな感じだと思うんですけど、こういったフランス社会で影響力を持つ方々にひいきにしてもらい、存在感を高めていきました。その美貌と知性、芸術的センスによってフランス宮廷に影響力のあったポンパドール夫人は日記に“飲んでなお、女性が美しくいられるお酒はシャンパンだけ”と記しています。

 

その後、クロード・モエの孫で三代目当主であるジャン・レミー・モエが「シャンパンの魔法を世界中に」とビジョンを掲げ、シャンパンというお酒を世界共通のラグジュアリーのシンボルとすべく、さらに意欲的に動き始めます。ジャン・レミー・モエは、ロシア皇帝アレキサンドル1世やフランス国王シャルル10世、皇帝ナポレオン1世など早々たる面々をメゾンに招き、国内外におけるシャンパンの知名度を上げるべく尽力しました。その後、ジャン・レミー・モエは、息子のヴィクトールと娘婿のピエール=ガブリエル・シャンドンに会社の経営権を譲り、ここでブランド名が「MOËT & CHANDON (モエ・エ・シャンドン)」になりました。つまり、モエ家とシャンドン家が結婚した際に生まれたブランドこそがモエ・エ・シャンドンだったんです。

 

ーーよく結婚式でもモエ・エ・シャンドンを飲む機会がありますけど、そもそも縁起が良いシャンパンというわけですね(笑)。

 

吉田 そうです。結婚によって生まれたブランドですから、結婚式はもちろん、あらゆるお祝いの場で飲まれることが多いんですね。これは私たちも非常に嬉しいことだと思っています。

 

ーーよくレースとかで優勝した選手が歓喜を表すためにシャンパンを開けるシーンがありますけど、これもシャンパンならではですよね。

 

吉田 いわゆるシャンパンファイトですね。シャンパンファイトは意外と歴史が古くて1967年、フランスのル・マンの24時間耐久レースで優勝したダン・ガーニー選手が喜び勇んでやったのが最初のようです。その後、世界中のレース場の表彰台では定番の儀式となり、レース以外の場面でも何かの成功だとか、達成したときに「シャンパンを開ける」ことが縁起が良い、おめでたい行為として広まっていったようです。

↑18世紀から現在まで、セレブレーションの場にはいつもシャンパンがありました

 

シャンパンは“不可抗力”で出来上がったもの?

ーー1743年時点で、ワインはもちろん、飲み物をスパークリングする技術はすでにあったのですか?

 

吉田 はい。もともとのシャンパンの起源は、1600年代の終わり、今ではシャンパンの父と称されるドン・ピエール・ペリニヨン修道士が先駆けたものです。ただ、シャンパンの“泡”は特別な技術を持って開発されたものというより、ワインを熟成させる過程などで、不可抗力で発生する“泡”だったようです。

 

ーー「偶然できちゃいました」みたいなことですか?

 

吉田 はい。モエ社の創業は1743年ですので、弊社以前に「泡の出るワイン」を作っているブランドが存在していました。ただ、シャンパンを世界中に広めるべく、市場を確立したパイオニアはモエ・エ・シャンドンだという自負はあります。世界で初めてシャンパンを作ったわけではないけれど、シャンパンを広めたのはモエ・エ・シャンドンだと私たちは思っています。

 

ーー先ほど名前が上がったドン ペリニヨンもその一つですが、シャンパンにはいくつかブランドがあります。その中で、モエ・エ・シャンドンはどういった位置づけになりますか?

 

吉田 シャンパン=モエ・エ・シャンドンと言っても良いくらい王道だと思います。モエ・エ・シャンドンのキャッチフレーズとして「毎秒1本、世界中のどこかでモエ・エ・シャンドンのボトルが開けられている」というものがあるんですけど、現在、世界約140か国に広がっています。それくらい愛されているブランドです。

 

ーーす、すごいですね! 味わいとしては、他のシャンパンと比べて、どんなところが違うんですか?

 

吉田 モエ・エ・シャンドンを代表するシャンパン「モエ アンペリアル」で言うと、醸造最高責任者のブノワ・ゴエズが「1杯口にふくむと、もう一口飲みたくなる味わい」と表現しています。モエ アンぺリアルには「瑞々しい果実味」「魅惑的な味わい」「エレガントな熟成」という3つの味わいがあります。

 

ーーこのモエ アンペリアルで使われているブドウは1種類ですか?

 

吉田 いえ、シャンパンはだいたい3つのブドウ……シャルドネ、ピノ・ノワール、ムニエという主要品種をブレンドし、熟成させるものです。その配合比率にこだわりがあって、ブドウを作っているフランス・シャンパーニュ地方の作付面積と比例する割合でブレンドしています。これもモエ・エ・シャンドンの特徴と言って良いと思います。

↑モエ・エ・シャンドンを代表するシャンパン「モエ アンペリアル(750ml)」7150円(税込)。ブランドの定番だけでなくシャンパンといえば「これ!」と言う人も

 

↑シャンパーニュ地方にあるモエ・エ・シャンドンのブドウ畑。約1200ヘクタールの自社畑だそうです

 

↑ブドウはすべて手作業にて収穫されるそうです

 

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