いま、ものスゴい勢いで成長しているのが「プラントベースフード」市場。これはもともと海外で支持され、近年日本で爆発的に広がっている新たな食のカテゴリーですが、特に先駆的な動きを見せているのが、あのイケアです。
【イケアのプラントベースミートを3品紹介した前編はこちら】
イケアは都市型ショップとして2020年6月に開業した原宿店に続き、同年11月に渋谷店をオープン。さらに前者はツンブロード(スウェーデンのラップサンド)やプラントベースケバブを、後者はベジドッグを名物に掲げ、プラントベースフードも充実させています。GetNavi webでは先日、そんなイケアのプラントベースミートを3品紹介しましたが、今回はユニークなプラントラーメンを中心にレポート。併せて、個性的な低アルコールビールも紹介します。
ラーメンはヘルシーながらも記憶に残る味
前回も解説しましたが、「プラントベースフード」とは植物由来の食べ物のこと。動物由来のフードよりもヘルシーかつ、環境にやさしく(動物を育てるには植物由来のエサが大量に必要であるため)サステナブルであることなどが礼賛されている理由です。
本稿ではまず、プラントラ―メンを作ります。味は2種類があり、製造は「ニュータッチ」「凄麺」「手緒里庵」などで知られる栃木の雄「ヤマダイ」が請け負っています。これは期待大!
開封してみると、粉末スープとかやくの袋がそれぞれに付いていました。麺はどちらもノンフライタイプで、熱湯を入れて5分待てば完成です。
食べてみると、塩味は予想通りにあっさりした薄味。とはいえ水っぽいわけではなく、奥底にうまみを感じるやさしい方向性のおいしさです。また、どこかセロリっぽい(素材としての表記はされていませんが)風味があり、「サッポロ一番 塩らーめん」のニュアンスを感じました(セロリについてはこちらの記事で言及)。
カレー味も、一般的なカップラーメンに比べるとマイルド。とろみは、塩味よりはあるものの乳化しているというレベルではありません。ただ、カレー味はピリ辛なぶんパンチを感じます。塩味もカレー味も量は少なめですが、だからこそダイエットフードとして、または間食や夜食などにオススメだと思います。
低アルビールでもストロングなインパクト!
そして、こちらはプラントベースフードではありませんがイケア独自の低アルコールビールも紹介。先日、アサヒビールからアルコール度数0.5%の「ビアリー」というドリンクがデビューして話題となりましたが、イケアはそれ以前から発売していて、しかもアルコール度数は0.3%です。
「オムニポロ」というのはスウェーデンのクラフトビールブランドで、これらは同郷であるイケアのために作った低アルコールビール。オムニポロのビール自体は専門店などで買えますが、この4本はイケアでしか買うことができません。
本来のPale Ale(ペールエール)はクラフトビールでは伝統的なビアスタイルのことで、苦味とモルトのコクが特徴。こちらの「オムニポロ」はそこまで苦みやコクは強くないものの、ホップの香りはしっかりで、柑橘的な爽やかさや甘酸っぱさも相まってフルーティー。0.3%だからか飲み口は軽やかで、ゴクゴクいけるおいしさです。
リンゴンベリーは別名「コケモモ」という果実で、リンゴンベリーのジャムはスカンジナビア料理の定番食品。ビールの味は前記のペールエールよりもさらに個性的で、鮮烈な酸味が印象的です。苦味はないぶん甘さはしっかりめで、まるで濃厚な炭酸ジュースのようですが、ビールのニュアンスを感じます。料理に合わせるのは難しいかもしれませんが、お酒が苦手な人には最適でしょう。
なお、「オムニポロ」の共同創業者のひとりは少年時代にパティシエを目指していたそうで、果実を使ったフレーバーをはじめ、甘さや酸味を生かしたビール造りは大得意。2020年8月に日本橋兜町へ日本1号店となるビアバーをオープンしているので、気になる人はこちらも要チェックです。
プラントベースカップ麺は「ヤマダイ」、低アルコールビールは「オムニポロ」と、ハイレベルな作り手とコラボレーションしているのもイケアの強み。ちなみに、都市型の3店舗目となる「IKEA新宿」が5月1日にオープンしました。こちらは日本初の量り売りデリ「スウェーデン バイツ」がグルメの目玉です。これからもイケアから目が離せません!
【SHOP DATA】
IKEA新宿
住所:東京都新宿区新宿3-1-13 京王新宿追分ビル B1~3F
アクセス:JRほか「新宿駅」東南口徒歩5分
営業時間:11:00~20:00
定休日:1月1日
【URL】www.IKEA.jp