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2016/9/2 13:00

よく聞くけど意外に知らないビールの原料「ホップ」って? キリン主催「遠野ビアツーリズム」でその正体を見てきた

もうすぐ実りの秋が到来! 穀物、野菜、果物と様々な収穫物がシーズンを迎えますが、それはビールも同じこと。でも、ほかと違ってなかなかビールの生産現場に触れる機会ってないですよね。今回は、そんな貴重な体験ができるキリン主催の「遠野ビアツーリズム」に参加してきました。原材料となるホップの収穫はもちろん、ビールやご馳走まで味わえるこのツアー。早速、レポートしていきましょう!

 

まずはホップの加工センターで工場見学

遠野ビアツーリズムは今年で2回目。キリンのオンラインストア「DRINX」からの申し込みで、20歳以上のDRINX会員であればだれでも参加できます。岩手県の遠野市を中心に巡るツアーですが、首都圏在住の筆者は東京駅から岩手の新花巻駅へ。ここからバスを乗り継ぎ、「遠野ホップ加工センター」へ向かいました。

 

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やがて、バスはホップ加工センターに到着。ここでは収穫したホップを毬花(まりばな)と葉と茎に選別したり、乾燥や冷凍したりといった工程で、ビール工場に出荷する前の作業を行っています。

 

↑左から、キリンビール岩手支社長の泉水謙二さん、日本ビアジャーナリスト協会代表の藤原ヒロユキさん、遠野ホップ生産組合長の佐々木悦雄さん
↑左から、キリンビール岩手支社長の泉水謙二さん、日本ビアジャーナリスト協会代表の藤原ヒロユキさん、遠野ホップ生産組合長の佐々木悦雄さん

 

本ツアーには国内ビール会屈指の賢人・藤原ヒロユキさんも参加。あいさつの後はセンター内の見学となり、佐々木組合長が機械や工程の解説をするとともに、遠野とホップの関係などを教えてくれました。

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遠野市は国内シェア約20%と、日本トップクラスの生産量を誇るホップの里。初めて岩手県にホップが入ってきたのは1956年で、キリンビールは1963年から遠野市とホップ栽培の契約を結びました。ただ、現在は生産者の高齢化などの要因で、ピーク時の4分の1に減少しています。

 

とはいえ、UターンやIターンで未来を担う生産者が増えているのも事実。さらに遠野市は”「ホップの里」から「ビールの里」へ”を合言葉に、地域の活性化と未来のまちづくりに挑戦を続けています。

↑乾燥されたホップの毬花
↑乾燥されたホップの毬花

 

毎年秋に限定発売される「一番搾り とれたてホップ生ビール」は今年で発売16年目。これからは、より一層応援していきたいですね(ちなみに今年は10月25日から全国で発売)!

 

広大なホップ畑で摘み取りを体験!

次はホップの畑である「圃場(ほじょう)」に移動。すると、見たことのない光景が広がっていました。

↑これがホップのつる。柵に沿うように高く伸びて生い茂り、緑のカーテンをつくりあげています
↑これがホップのつる。柵に沿うように高く伸びて生い茂り、緑のカーテンをつくりあげています

 

ここでは、実際に作業車が稼働中。その合間に我々参加者が少しだけお邪魔して、ホップ収穫の手伝いをさせてもらうという体験でした。房からホップの毬花を摘み取って実のなかを見ると、フローラルな香りの元となるレモン色の粒子「ルプリン」がいっぱい。

↑黄色い粒子が「ルプリン」
↑黄色い粒子が「ルプリン」

 

摘み取るだけでなく、特別に2名だけ、作業車での刈り取りも体験させてもらえました。数人がかりで行うものですが、広大な圃場のホップをすべて収穫するのは大変そう。

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しかも、量が多くて作業車の荷台もすぐ満杯になってしまいます。収穫時期は1年のうち数週間とはいえ、この仕事はかなりハードなはず。普段ビールを飲んでいるだけではなかなか見えない、農家さんへのありがたみを感じました。

 

遠野の大地の恵みを舌とノドで味わう至福の乾杯!

その後は別の圃場に移り、ホップ畑のなかで乾杯。ドリンクは「一番搾り 岩手づくり」とスプリングバレーブルワリーのクラフトビールがメイン。今回の参加者のなかには、これら商品の開発者や醸造家たちもいて、生産現場の興味深い話が披露される場面も。

 

つまみは珍しいものばかり。例えば、ししとうのような「パドロン」という、スペインでビールのお供に親しまれている野菜。これは「遠野アサヒ農園」の吉田敦史さんが手掛けたもので、素揚げして塩で味わったのですが爽やかな苦みがあって抜群においしい! また、ホップの素揚げも同様に美味。とれたてはみずみずしくて最高です!

↑手前左側がホップ、右側がパドロンのつまみ。ビールにマッチするのはいうまでもありません!
↑手前左側がホップ、右側がパドロンのつまみ。ビールにマッチするのはいうまでもありません!
↑さらにホップ入りのソーセージも登場。弾ける皮の弾力と、噛むとあふれるジューシーな肉汁が激ウマでした
↑さらにホップ入りのソーセージも登場。弾ける皮の弾力と、噛むとあふれるジューシーな肉汁が激ウマでした

 

ここならではのうれしいサプライズも。発酵の違いとホップの違いを、飲み比べて学ぶという特別な体験です。ホップを収穫した後乾燥させ、固く圧縮して熟成させた「ペレットホップ」と、生の状態から凍結させた「凍結ホップ」の2種類を、下面発酵(ラガー)、上面発酵(エール)それぞれのビールに投入して造ったもの、計4種類を味わいました。

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爽やかさが際立つものにビター感が強めのものなど、素材と製法が違えば味のキャラクターも変わるというのが面白かったです。同時にこのような飲み比べを日々、実験のように繰り返して多彩なビールを開発しているということがよくわかりました。

 

なお、この乾杯は宴の序の口。筆者は東京へと帰りましたが、参加者は民泊して各家庭でふるまわれた郷土料理をおつまみに、存分にビールを味わったそうです。そして翌日は、同じく岩手にある小岩井農場へ行き、バターづくり体験などをして楽しんだとか。

 

先述しましたが、遠野のホップを使った一番搾りは10月25日から、そして10月8日にはこの収穫を祝うビアフェス「FRESH HOP FEST」の第1回が東京を皮切りに遠野、横浜、大阪で開催されます。もちろん来年も遠野ビアツーリズムが開催されるはずなので、ぜひチェックしてみてください!

 

【URL】

遠野 ビアエクスペリエンス http://www.kirin.co.jp/csv/connection/tonobeerexperience/

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