いま、ウイスキーと並んでアツい蒸溜酒といえばジンが挙げられます。なかでも昨今は、小規模の蒸溜所でつくられるクラフトジンが世界的に人気。その日本におけるパイオニアが「季の美 京都ドライジン」です。
本稿では生産現場の京都を訪れ、蒸溜所やブランドストア、有名バーにおける取材を通して「季の美」の原材料や味わいなどの魅力をお伝えします。
クラフトジンが盛り上がっている理由
ジンをとりまくシーンがここまで盛り上がっている理由のひとつが自由度の高さ。熟成を必要とせず、国や地域にしばられることもないうえ、果実、スパイス、ハーブといった様々なボタニカルを使って多様な味わいを生み出せるお酒がジンというわけです。
特に大きなポイントは、ボタニカルが自由であるため、その土地ならではの恵みを生かせること。日本であれば和山椒やゆずなど。そして京都といえばお茶。「季の美」もそういった地元のボタニカルを積極的に使い、京都らしい優美な味わいに仕上げていることが特徴です。
というわけでまずは、普段見学を受け付けていない生産拠点の京都蒸溜所へ。こちらは2014年、歴史ある京都のクラフトマンシップに感銘を受けて設立されました。場所は京都駅から南西に車で10分強の、京都市南区にあります。当初はもっと駅の近くに建てたかったそうですが蒸溜所は前例がなく、また高濃度のアルコールを扱う施設ということもあって行政の許可が下りず、いまの場所に建てられました。
また酒づくりにかかせない水は、京都・伏見の銘酒「月の桂」で知られる増田徳兵衛商店のやわらかな仕込み水を使用。そして「季の美」といえば、ベースにライススピリッツを用いていることが大きな特徴です。
ライススピリッツとは読んで字のごとく、お米由来のスピリッツ。多くのジン(ラムなども)はサトウキビやてんさいエキスの副産物である糖蜜「モラセス」をベースのスピリッツとしますが、「季の美」では比較的高価なライススピリッツを用いることで、ほのかに甘くまろやかな味わいを芯にもっています。
そしてボタニカルは、前述の素材を含む計11種を採用。これらは60種以上にも及ぶなかから評価し、最もふさわしいものとして厳選されたボタニカルです。
では11種のボタニカルは、それぞれどんな香味特徴をもっているのでしょうか。より具体的にその魅力を知るべく、次に訪れたのが「季の美House」。京都市内の中心エリア・河原町に2020年開業した施設で、「季の美」のセミナーなども開催されているブランドストアです。
ジンの歴史や製法も学べる
「季の美House」の1階は、3つのゾーンで構成。限定品を含む様々な「季の美」を販売する「お店の間」、「季の美」のカクテルや飲み比べを楽しめる「季の美の間」、さらにビンテージのジンも楽しめる会員制のバー「ジンパレス」となっています。
2階は、ジンの歴史や種類、製造工程などをパネルで見られる「展示の間」と、テイスティングやブレンディングをセミナー形式で学べる「混和の間」。ここでその一部を体験させてもらいました。なお、この「季の美テイスティングセミナー」は通常3000円(要予約)で体験できます。
「季の美」では11種のボタニカルを6つのエレメントに分けて蒸溜し、得られた中溜区分を原酒にしてブレンド。そのエレメントは「礎」「柑」「凛」「辛」「茶」「芳」となり、この6つを味わったりブレンドしたりしながら「季の美」の奥深い魅力に触れられるのが、テイスティングセミナーの醍醐味です。
テイスティンググラスに入れられた原酒がシート上に並べられ、中央には完成品である「季の美 京都ドライジン」のほか、お茶のエッセンスを引き出した「季のTEA 京都ドライジン」と、英国スタイルを踏襲した力強い「季の美 勢 京都ドライジン」も。このように、きわめて贅沢な体験が3000円というのは驚きです。
エレメント原酒はどれも個性的なフレーバーで、なかでも単一ボタニカルの「辛(生姜)」と「茶(玉露)」は魅力がわかりやすい印象。個人的には山椒と木の芽による「凛」が好みでした。
数種のテイスティングやブレンディングを体験して実感したのは、完成品のバランスのよさ。事実、「季の美 京都ドライジン」「季のTEA 京都ドライジン」「季の美 勢 京都ドライジン」の3つは非常に飲みやすく、アルコール度数が高めながら飲み干すかの勢いで堪能している自分がいました。
バーシーンも熱い京都
「季の美」の魅力は、バーテンダーの技やカクテルによっていっそう花開きます。ということで、京都市内きっての人気バーでそのおいしさを体験。1軒目は木屋町にある「BAR K6(ケーシックス)」へ。
今回のバー訪問の目的はもうひとつ。それは10月3日から京都を中心とした関西エリアで限定発売されている、「季の美 京都ドライジン 天橋立ワイン樽貯蔵」(700mlボトルで参考小売価格1万1000円)を味わうというものです。こちらは丹後半島「天橋立ワイナリー」で使用されたワイン樽で熟成された特別な「季の美」。京都産ネーブルオレンジと橙由来の柑橘系風味も加えられており、シトラスとバニラ香のほか、かすかにスパイシーさも感じられます。
「天橋立 ホワイト・レディ」は、凝縮感のある甘みと酸味を、少量の赤ワイン塩がキュッとまとめ上げ、余韻は心地よいビターテイストが大人な印象に。「ジン&トニック~スダチ~」はスダチの和柑橘フレーバーが「季の美 京都ドライジン」と調和し、京都らしいはんなりとしたニュアンスが絶品でした。
そして次に訪れたもう1軒は、祇園エリアにある「祇園FINLANDIA BAR(フィンランディアバー)」。京都最大の花街・祇園甲部にある町屋バーです。
同店で提供いただいたのは「天橋立 マルティネス」。こちらは妖艶な甘みとビター感のあとに、シトラスが清涼感を演出する技アリな一杯。
さらにガーニッシュとして添えられたオランジェット(柑橘チョコ)がベルモットと響き合い、「季の美 京都ドライジン 天橋立ワイン樽貯蔵」のシトラス感を浮かび上がらせます。和と北欧の要素が交じり合うこの空間で飲むと、このおいしさはいっそう豊かなものに。
なお、「季の美」では「季の美 京都ドライジン 天橋立ワイン樽貯蔵」の発売に伴って、“京都に染まる”プロモーションを実施。京都では10月31日まで、府内のバーを中心とする飲食店で京都らしさを表現した各店舗のオリジナルカクテルを提供します。
また、東京・横浜・大阪エリアでは11月30日まで、オーセンティックバーを中心とする飲食店で各店舗のオリジナルカクテルを提供(「季の美 京都ドライジン 天橋立ワイン樽貯蔵」のカクテルは京都エリアのみでの提供)。
秋の京都は紅葉が最高ですが、旅行するなら食も愛でたいところ。「季の美ハウス」は体験できるスポットでもあり、訪れるべき価値にあふれています。旅行を計画中の人は、ぜひ参考に。また東京・横浜・大阪在住の人も、“京都に染まる”プロモーションは要チェックです。
“京都に染まる”プロモーション 概要紹介ページまたは季の美のInstagramをご覧ください。
https://www.bar-times.com/contents/105859/
https://www.instagram.com/kinobi_jp/
[お問い合わせ先]
ペルノ・リカール・ジャパン株式会社
[TEL.] 03-5802-2756
http://www.pernod-ricard-japan.com/
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