Googleは次期「Pixel 10」シリーズに搭載する「Tensor G5」チップをゼロから設計し、従来の「Tensor G4」から大幅に進化させると噂されていました。しかし、実際にはG4と製造元が変わるだけで、中身は同じチップだと著名リーカーが主張しています。

リークアカウント@chunvn8888は、「G5は基本的にTSMC製造版のG4」だと述べています。同アカウントは、サムスンのOne UIアップデートやGalaxy AI機能、GoogleのPixelシリーズについて精度の高い情報を提供してきた実績があります。
これまでのTensorチップは、サムスンが設計したExynosチップをベースにしており、製造もサムスンが担当していました。しかし、iPhoneのAシリーズチップや、サムスンがハイエンド製品に採用しているクアルコムのSnapdragonチップほど高性能ではありませんでした。
Tensor G5では、Googleが自社設計を行い、世界最大の半導体ファウンドリ(受託製造企業)であるTSMCが製造を担当すると考えられています。そのため、大幅なパフォーマンス向上とバッテリー寿命の改善が期待されていました。しかし、今回のリーク情報が正しければ、Tensor G5チップは製造元が変わるだけで、基本的な性能はG4と変わらない可能性があります。
それでも、プロセスノードがTensor G3とG4の製造に使われた4nmノードから、TSMCの第3世代3nmノード「N3P」に移行すれば、それだけで性能と電力効率の向上が見込めるでしょう。一般的に、回路線幅が小さくなるほどチップの性能と効率はアップする傾向があるからです。
一方で@chunvn8888によると、G5チップは引き続きUFS 3.1ストレージを採用するとのことです。競合他社のハイエンド製品はすでに高速なUFS 4.1へ移行しているため、この点では時代遅れとなる可能性があります。
実際、Tensor G5を搭載したPixel 10標準モデルのベンチマーク結果が公開されましたが、Pixel 9よりもスコアが低いという結果が出ています。発売までは数ヶ月あるため、今後の調整によって改善される可能性もありますが、現時点では不安が残る状況です。
最近、Pixel 10シリーズの予想CG画像が公開され、標準モデルにも望遠レンズが搭載される可能性が浮上しています。今後の続報に注目したいところです。
Source: @chunvn8888 (X)
via: PhoneArena