ソニーは、デジタルペーパー端末「DPT-RP1」を発売します。発売日は6月5日で、実売予想価格は税抜8万円前後。
書きやすく読みやすいシンプルでフラットなデザイン
本機はA4サイズ相当となる13.3インチ(1650×2200ドット)の高解像度電子ペーパーディスプレイを搭載。重さ約349g、厚さ約5.9mmで、世界最薄最軽量(※)のデジタル端末です。紙のように読み書きできる事を目指し、ボタン配置などのレイアウトを含めデザインを一新。ディスプレイ面は、書きやすさと読みやすさを考慮し、シンプルで段差のないフラットなデザインに。端末背面は、紙のような質感に仕上げるとともに、わずかな指かかりを設け、長時間持っても疲れを感じにくいデザインとなっています。
※:10インチ以上のモバイル製品として。ソニー調べ。(2017年4月10日広報発表時点)
ペン先に適度な抵抗を与えて紙に近い感触を実現
ディスプレイ表面には、独自開発のノンスリップパネルを採用。ペン先の滑りを抑え、適度な抵抗感を持たせることで、より紙に近い書き心地を実現しています。ペン先と描画位置のズレが少なく、ペンの動きに対する遅延も少ないため、違和感なく手書きができるのも魅力。さらに、新採用の静電容量方式タッチパネルシステムと、充電式アクティブスタイラスペンの組み合わせにより、画面の端まで細かく書き込めます。
また、本機はワイヤレス通信機能(Wi-Fi/Bluetooth®通信)を備え、新たに提供する無料のPCアプリケーション「Digital Paper App」を用いることで、本機とパソコンの間でのファイルの転送や管理をワイヤレスで行えます(マイクロUSB端子での有線接続通信も可能)。
さらに、紙の作業で行われることが多い、文書を見比べる、文書を読みながらノートに書き込むなどの作業を、2画面表示機能を利用して実現することが可能です。また、ペンによる手書きのコピー&ペーストや、手書きした「☆」型と「*」の2種類のマークによる検索機能のほか、テンプレートを選べるデジタルノート機能を搭載しています。
アプリやソフトを利用すれば他メディアとの連携もスムーズ
今回、新たに提供する無料配布のPCアプリケーション「Digital Paper Ap」を使うと、ワイヤレス通信でも本機とパソコンの間でのPDFファイルの出し入れや管理を簡単に行えます。6月下旬には、企業や組織などのシステムに本機を連携させるための「デジタルペーパー連携サーバーソフトウェア」(有償)の提供を予定。これを利用することで、複数のデジタルペーパーに対し、帳票やドキュメントの送付、回収といった管理、制御が可能となります。
例えば、大学の大量のレポート添削や手書きによるフィードバック作業の促進、医療現場の文書をデジタルペーパーに置き換えることによる業務の効率化、介護分野や製造現場などでの書類の回収、送付の負担を減らすなどが可能になりました。
本機の登場によって、紙媒体の大きなメリットであった「手書きによる記入」が電子媒体でもより手軽になり、電子媒体の可能性が大きく広がりました。紙の代わりに、こうしたデバイスが当たり前のように使われる時代が、もうすぐそこまで来ているようです。