デジタル
2017/4/26 11:31

壁やテーブルがタッチスクリーンに!? これは「Xperia Touch」という名の新型スマートデバイスの誕生である

ソニーモバイルコミュニケーションズは、壁やテーブルに投写し、投写した映像をタッチすることで操作ができる画期的なスマートデバイス「Xperia Touch」を発表。投写した映像にタッチできるというだけでも驚きですが、実はこのデバイス、Android端末としての機能も搭載。本稿ではその多彩すぎる機能の全容をご紹介します。

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↑発売予定日は6月24日で、ソニーストアでの販売予定価格は14万9880円(税別)。価格はややお高いですが、それに見合った多彩な機能を搭載しています

 

コンパクトサイズの短焦点プロジェクターとしても秀逸

Xperia Touchは、投写距離がゼロでも投写できる短焦点プロジェクターでありながらAndroidタブレット機能を搭載。しかも、赤外線センサーにより投写した映像をタブレットの画面のようにタッチ操作することができます。

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↑人感センサーも搭載しており、人が近づくと自動で起動して情報が表示されます

 

短焦点プロジェクターというと、同じソニーからポータブル超短焦点プロジェクター「LSPX-P1」が発売されていますが、プロジェクターの能力に関しては、それとほぼ同等になります。

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↑ソニーの短焦点プロジェクターの技術を導入し、持ち運べるサイズに

 

投写サイズは壁にベタ付けした状態で23インチ、壁から離して投写すると最大80インチの大画面で楽しむことができます。壁にベタ付けで投写できることを利用して、テーブルに投写することも可能。

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↑投写する向きを横に変えると、テーブルに向かって投写します。

 

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↑最大80インチの投写もできます。普及サイズの大画面テレビよりも大きいサイズなので、迫力もかなりのもの

 

プロジェクターは光源にレーザーダイオードを搭載しているので、自動的に投写距離に合わせてピント合わせもしてくれます。好きな場所に向けて投写するだけで、細かい設定をしなくても済むのは便利ですね。

 

本機は約1200mAhの内蔵バッテリーを搭載しており、バッテリー利用で約1時間の投写が可能です。

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↑端子はUSB Type-Cなのでモバイルバッテリーも使えそうですが、15V電源のためスマホ用の5Vのモバイルバッテリーでは足りません

 

タッチ操作+Android OSで、まさにスマホ感覚

「LSPX-P1」と違う点は、赤外線センサーとAndroid端末が組み込まれている点です。続いては本機ならではの特徴を見ていきましょう。

 

赤外線センサーは本体から放射状に放出されており、投写されたスクリーンのどの場所をタッチしても、正確な場所を把握し、反応してくれます。毎秒60フレームのリアルタイム検索なので、タッチした瞬間に反応してくれますし、最大10点のマルチタッチにも対応。複数人数での操作もできてしまいます。もちろん、フリックやピンチイン、ピンチアウトなど、スマホやタブレットでおなじみのタッチアクションにも対応しています。

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↑最大10点のマルチタッチに対応しているので、投影されたピアノの鍵盤を両手で弾くこともできます

 

残念ながら、タッチアクションが使えるのは、投写サイズが23インチの場合のみ。大画面で投写している際はリモコンや別の機器によって操作することになります。

 

Xperia TouchはOSとしてAndroid7.0を搭載しているAndroid端末でもあるので、通常のスマホにできることはたいていできます。

 

例えば、ゲームアプリや動画配信サービスを大画面で楽しむこともできますし、メールやSNS、ビデオチャットなどのやりとりも可能。ただし、SIMスロットは付いていないので、ネット接続はWi-Fiに頼るしかありません。家にネット環境がない人はスマホのテザリングなどを利用することになります。

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↑1300万画素のカメラも内蔵しており、ビデオチャットを大画面で楽しめます

 

音声による操作も可能。「オッケーGoogle」ではなく、「ハイ!Xperia」という掛け声になりますが、声をかけると音声認識モードに切り替わり、インターネット検索やアプリの起動、予定の確認などを行うことができます。

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↑Xperia Touchに話しかけると、音声を認識するモードに切り替わります

 

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↑例えば「東京駅まで車でナビして」と頼むと……

 

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↑東京駅までの道順をGoogleマップで表示してくれます

 

PlayStation4のリモートプレイにも対応しており、PS4が設置してある部屋以外で遊ぶのはもちろん、インターネット経由で外出先から自宅のPS4を起動して遊ぶ、なんてことも可能。PS4のワイヤレスコントローラー「DUALSHOCK4」とXperia TouchはBluetoothで接続できるため、自宅でPS4で遊んでいるのと全く遜色なくプレイ可能です。

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↑家庭内LANでも、インターネット経由でも、PS4のリモートプレイが可能です

 

Xperia Touchは、短焦点プロジェクターとも、Androidタブレットともいえる、不思議なアイテム。あえて表現するならば、プロジェクターをディスプレイにし、Android OSで動くパソコンというほうがイメージに近いかもしれません。いずれにせよ、私たちをわくわくさせてくれる新機軸のスマートデバイスであることに違いはありません。これがあるだけで、自宅が一気に未来的な雰囲気になること請け合いです。