近年、ビデオカメラ市場は、アクションカムなど製品の幅が広がり、新規参入メーカーが増加しています。なかでもドローンの技術を応用したDJIの「Osmo」は、カメラの動きに自然と追従して“ぬるぬる”となめらかな映像を撮影可能なモデルとして注目を集めています。
手元が動いてもカメラの向きをキープ!
DJIのOsmoは、4K撮影対応の小型カメラと、カメラを水平に保つ機構「ジンバル」を搭載したハンドルがセットになった製品です。
DJI
「Osmo」(モニター部のスマホは別売)
実売価格8万5000円
ハンドルを握って構えるだけで、ジンバル機構により手ブレや傾きを補正し、カメラの向きを一定に保ち続けることができます。モニターは備えていませんが、専用アプリ「DJI GO」を使って、スマホをモニターとして利用できます。
録画開始やカメラの方向調整などの基本操作は片手で行なえ、ハンドリング性にも優れています。カメラは簡単にハンドルに取り付けられ、同社のほかのカメラに交換することも可能です。
なめらかな映像を撮影できるジンバル機構とは?
ジンバルとは、センサーで手ブレや傾きを感知して、縦・横・水平の3つの回転軸に備えられた小型モーターで補正する機構を備えた回転台のことです。これによりカメラを常に水平に保ち、動きのなめらかな映像を撮影できるようになります。
DJIは無人航空機ドローンの開発・製造を行うメーカーですが、ドローンの飛行安定化で培った3軸スタビライズシステムをカメラに応用し、高精度の手ブレ/傾き補正を実現しています。
これまで、ジンバルを使った撮影では、カメラ装着後にバランスを調整する必要がありましたが、Osmoはカメラとジンバルを一体化し、調整不要で誰でもすぐに撮影が可能となっています。
焦点は4K+手ブレ補正。カメラアクセサリにも注目
2016年はビデオカメラの4K化が進むと見られますが、一方で手ブレ補正対応にも注目が集まっています。
光学手ブレ補正機能を搭載できない小型カメラなどでは、撮像素子側の補正面積が足りないことや、4Kの巨大データを処理できるプロセッサがないことが要因で、電子式手ブレ補正が効かないことがあります。
その解決策として期待されているのが、Osmoのような「4Kカメラ+ジンバル」という組み合わせなのです。手ブレ補正をカメラの外部機構に任せることで、手ブレ機能の無いカメラでも4Kでもブレを抑えたスムーズな映像が手軽に撮影できるようになります。
サンコーレアモノショップの「デジタル一眼対応3軸電動カメラスタビライザー」は、手持ちのデジタル一眼カメラを装着して、安定した動画撮影が行えるカメラ用ハンドル。850gまでのカメラに対応するので、手持ちの色々なカメラを利用することができます。
サンコーレアモノショップ
「デジタル一眼対応3軸電動カメラスタビライザー」(カメラは別売)
実売価格9万8000円
SNSや動画投稿サイトの普及によって、一般のユーザーの間でも映画やテレビ番組のようなキレイな映像を撮りたい、という欲求が高まっています。2016年はジンバル機構を備えたハンドルやマウントなどの、カメラアクセサリーにも注目が集まりそうです。