ネットワーク品質はとても安定していた
では実際に筆者が「Pocket WiFi海外データ定額」のサービスと701UCを試した成果を報告しましょう。
今回の旅先はニューヨークでした。日本からJALの飛行機に乗ってジョン・F・ケネディ国際空港の第1ターミナルに到着後、わりとスムーズに出国できたのですが、途中で拾えた空港の無料Wi-Fiスポットにうまくつながらず。そのまま時間の都合でタクシーに急ぎ乗り込んでしまいました。とりあえず無事アメリカに到着したことを家族にメールで知らせたかったので、701UCを起動しました。
701UCの設定はとてもシンプルで迷うところがありません。海外に到着したら本体の設定メニューを開いて「その他」から「SIM管理」を選択。「クラウドSIM」をタップして少し待つと、ホーム画面のアンテナが全て立って4Gアイコンも表示されました。あとはスマホのWi-Fi設定からホーム画面に常時表示されているアクセスポイントとパスワードを入力するだけ。ネットブラウジングやメールの送受信がサクサクとできて快適でした。
ホテルに着いてから、仕事はじめまでに時間の余裕があったので、ニューヨークの街を散策することにしました。筆者は最近、ガイドブックも持たずに海外に出てしまうことが多くなりました。滞在期間が短い出張ばかりだからということもあるのですが、Googleマップがあれば行きたい場所へのルートが電車やバスを乗り継ぐ方法まで込みで簡単に検索できてしまうからです。ということで頼みの綱であるGoogleマップと701UCを携えて、滞在初日はニューヨーク散歩を満喫しました。
701UCは接続方法を「クラウドSIM」に設定しておくと、最も安定しているネットワークを自動で拾って切り替えてくれるので、通信品質はいつでも安定していました。筆者は今回も大勢のプレスが集まる海外の展示会を取材したのですが、プレスルームに用意されているWi-Fiは大勢の関係者が同時にアクセスするため、不安定で使えないことがよくあります。今回は接続品質が安定している701UCを携帯していたため、仕事がとてもはかどりました。
ビジネス旅行とはいえ、ホテルの部屋に戻った後は自由に過ごせる時間もあったので、自宅のBDレコーダーにWi-Fi経由でアクセスして、サッカーW杯の放送を視聴しました。レコーダーのリモート視聴機能を使うと、大事なスポーツの試合などもリアルタイムにチェックできるので便利です。大勢の滞在客がシェアしながら使うホテルのWi-Fiだと、映像が途切れたり盛大にノイズが入ってテレビの映像が満足に見られないことも多いのですが、701UCのネットワークはとても品質が良く安定していました。
ただしパケット通信量はそれなりに使うので、あまり頻繁に使いすぎると7GBはあっという間に消費してしまうかもしれません。Y!mobileの「Pocket WiFi海外データ定額」サービスは毎月7GBのデータ通信量を超えてしまうと、海外の場合は月末まで64kbpsの低速モードに切り替わってしまい、翌月まで通常速度に戻せないので注意が必要です。
海外旅行の通信確保が、これでもう心配不要
クラウドSIMのサービスに対応する701UCを使ってみると、海外に出てからSIMカードの買い出しや、面倒な端末の設定が要らず、すぐにインターネットに接続できる環境が確保できる頼もしさを強く感じました。「設定が簡単」「通信品質が良い」ことも本機の大きな魅力です。不慣れな土地で、通信インフラを確保するためにやきもきする時間が要らないので、ビジネスユースには大変心強いアイテムになります。
今回は滞在先が1か所で、飛行機の乗り継ぎもアメリカ国内だったので、クラウドSIMの接続先切り替えを特に意識することもなかったのですが、例えばヨーロッパ内の複数の国をまたがって移動する旅行に出かける時には701UCが大活躍してくれると思います。毎月4300円前後のランニングコストもかかりますが、日本国内にいるときにも使えるので、海外に出る機会の多い方は、総合力で701UCの導入を検討してみる価値がありそうです。