10月末のスペシャルイベントで発表された新しい「MacBook Air」。プロセッサこそハイエンド仕様でないものの、搭載する機能はバランスがよく、多くの人にとって気になる一台に仕上がっていました。概要は速報でもお伝えしましたが、発売前の実機を手にする機会を得ましたので、改めてその魅力を10のポイントにまとめて整理したいと思います。
1)Touch IDでパスワード入力の手間なし
従来のMacBookでは、ProシリーズのTouch Bar搭載モデルにしかなかった「Touch ID」が、新しいMacBookでも使えるようになりました。同機では、Touch Barこそありませんが、キーボードの右端に指紋センサーが備わっています。
実機で試したところ、認証速度はMacBook Proのそれと変わりません。登録した指を添えるだけで、ロックを解除できます。筆者は「メモ」にロックをかけることが多いので、メモのロックを解除するのに指紋認証が使えるのはかなり快適です。同様に「1Password」などのパスワード管理ツールや、Apple Payの決済にも使えます。
2)写真の編集やビューワー利用にも
従来のMacBook Airには、Retinaディスプレイが搭載されていませんでした。そのため、写真や動画の編集では、細部を確認しにくく、さらに動画を視聴するのにも画質が物足りないという人も多かったはず。
今回登場した新モデルでは、13.3インチのRetinaディスプレイを搭載。ベゼルが従来よりも50%分狭まったため、画面表示領域も拡大し、特に縦方向のスペースが十分に確保された印象を受けました。実際に操作してみると、ブラウジングはもちろん、ブログの管理画面を操作する際に、視認性がとても改善されています。
解像感が増したことで、写真のディテールが見やすくなりました。色味の表現も従来モデルから48%増し、動画コンテンツを再生してもかなり綺麗な映像を楽しめます。色空間の規格はフルsRGBである一方、P3の色域には準拠していないため、階調の豊かさではMacBook Proに劣ります。とは言っても、比較せずに単体で表示する分には、さほど気になりません。
なお、ステレオスピーカーも従来機と比べ、低音が2倍、音量が25%増しにパワーアップしているので、動画視聴時に臨場感のあるサウンドも合わせて楽しめます。
3)強めにクリック操作が便利
MacBookシリーズではすでにお馴染みの「感圧タッチトラックパッド」にも対応しました。例えば、ファイル名にカーソルを合わせた状態で、ギュッとトラックパッドを押し込めば、素早くファイル名を編集することができます。使い勝手はMacBook Proのそれと変わりません。
そのほか、ファイルで強めにクリックすればクイックルック画面が起動しますし、DockのAppを強めにクリックすれば、起動している複数ウィンドウを表示できます。ファイル管理操作などを行う上で、非常に便利な機能です。
トラックパッド自体の大きさも、従来モデルから20%ほど広がりました。カーソルの移動速度を遅めに設定したい人でも、ゆったりと大きく指を動かせるようになっています。