2月25日〜28日にスペイン・バルセロナにて「MWC19 Barcelona」が開催されました。毎年、多くの通信事業者や通信端末メーカーが最新技術や最新モデルをお披露目するイベントで、これからのトレンドを展望できる “モバイル業界のお祭り” とも呼べるイベントです。
筆者はスマートフォンを中心に取材しましたが、今年の出展で最も目立っていたのは、次世代の高速通信「5G」。今年は世界各国で5Gサービスが順次始まります。5Gに対応するスマホが、すぐに使えるものとして出展されていました。そして同じく注目を集めていたのが、サムスン、ファーウェイなどが出展した「フォルダブル(折りたためる)スマホ」でした。
取材を終えて、筆者が感じたのは、やはり「中国勢強し!」ということ。5Gに向けた取り組みが早く、すでにスペックが上げ止まりと言われるスマホを、さらに便利に楽しくする技術も積極的に取り入れています。「これ、日本で売ってほしいなぁ」と思うスマホを見つけたら、やはり中国メーカー。そんな感じでした。では、MWC19で、筆者が注目したスマホを紹介していきましょう。
ファーウェイの折りたためるスマホ「HUAWEI Mate X」は実用性も兼備
ファーウェイは、MWCの開幕前日にプレスカンファレンスを開催し、5G対応で折りたためる「HUAWEI Mate X」を発表し、会場を沸かせました。HUAWEI Mate Xは折りたたんだ状態では、前面が6.6インチ、背面が6.38インチの両面ディスプレイのスマホとして使えます。そして、外折りの本体を開くと、画面サイズは8インチとなり、タブレットのような感覚で使える趣向です。
MWCのファーウェイのブースでは、HUAWEI Mate Xはショーケースに収めて展示され、来場客は触れることはできませんでした。筆者はファーウェイの幹部の方を取材した際に、実機に触れさせてもらうことができたのですが、折りたたみ時のサイズ感は、昨今の大画面スマホと遜色なし。有機ELディスプレイが折り曲がる部分は、薄いプラスチック板のようにしなやかに曲がり、こんなに曲がって大丈夫? と心配になりましたが、10万回の折り曲げテストをクリアしているようです。
ヨーロッパでは6月頃から発売予定で、価格は2299ユーロ(約29万円)。ですが、ファーウェイの端末部門のトップであるリチャード・ユー氏は「スマホとタブレットの2台を持ち歩く必要がなく、これ一台で済む」と自信を示していました。