今年もスペイン・バルセロナにて開催されたMWC(モバイル・ワールド・コングレス)では、注目端末が山ほど登場しました。ここでは、トピックごとに分けてそれぞれを紹介します。
フォルダブルスマホの影で5G元年が幕を開けた!
今年のMWCは、フォルダブルスマホの華やかさに目がいきがちですが、実際は5G元年の幕開けが大きなトピックでした。4Gの何十倍も高速な5Gの普及について、現地で取材した井上さんはこう言います。
「各社の展示を見る限り、5G対応のチップセットとモデムは高額なので、まずはハイエンド機のみが5Gをサポート。普及価格帯の端末の対応は、もうしばらく先になるでしょう。とはいえ、日本では、4月に各キャリアに対して5G周波数の割り当てが行われ、夏ごろにプレサービスが始まる見通し。年内は、限定的なサービスの開始にとどまり、本格導入は2020年以降の予定です。そのころには、5G対応端末が出揃っていると考えられます。また、5G時代が到来すると、ただ通信が早くなるだけなく、VRやARもより質の高いものになるでしょう。HoloLens 2のような近未来的ツールも要チェックです」(井上)
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フォルダブルスマホ、続々発表!
今年のMWCは、その“新しさ”から注目を集める二つ折りスマホが目玉。サムスン、ファーウェイといったトップランナーがついに製品発表に至りました。いずれも高価ですが、買う価値はあるのか!?
ダブルディスプレイ仕様の〝谷折り〟スマホ
サムスン
Galaxy Fold
1980ドル(4月26日発売・日本発売未定)
折りたためる7.3インチの有機ELディスプレイを備えたAndroid端末。裏側に4.6インチディスプレイも備え、折った状態ではこちらを使用します。トリプルカメラのほか、512GBのストレージや12GBメモリを搭載し、スペックも超弩級です。
たたんだときもスマートな〝山折り〟8.0インチ
ファーウェイ
HUAWEI Mate X
2299ユーロ(6月発売予定・日本発売未定)
折り目をあえて中央からずらした8.0インチの大画面を搭載。折りたたむと6.6インチ&6.38インチの表裏両面を使用できます。折りたたみ時も薄さは11㎜と非常にスリム。5G通信にも対応し、ライカブランドのトリプルカメラも搭載しています。
【CHECK!】フォルダブルスマホは買い?プロはこう見た!
「使い道は非常に多彩なので今後の低価格化に期待!」
フォルダブルスマホに期待しているのは、左右の画面に別々のアプリを表示して、マルチタスクを柔軟に行えることです。例えば、片方にブラウザ、もう片方にメモを起動すれば、調べ物は容易になります。攻略サイトを見ながらゲームをプレイするような運用も可能です。
また、物理キーボードを併用したPCライクなスタイルとも相性は良さそう。タブレットとの2台持ちよりも高コストになる点は悩みどころですが、今後、価格が安くなれば、魅力的な選択肢になってくるでしょう。
【こんなアイテムも発見!】
LG
V50 ThinQ 5G
価格未定(日本発売未定)
5G通信対応チップセットを採用した6.4型有機EL端末。オプションで用意されたディスプレイ付きのケース「LG Dual Screen」を装着することで、2画面端末として利用できます。本体質量は183g、ケース込みでは341gです。