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2020/2/18 21:00

ゲーミングスマホだからといって「キラキラ」する必要はない。「AQUOS zero2」開発陣が注力した「軽さ」という“答え”

— さて、先ほどディスプレイの話が出ましたが、続いてディスプレイについても詳しくお話をお伺いしましょう。

 

SH はい。今回は“ゲーミングスマホ”ということで、ディスプレイにも力を入れました。“ゲーミング”に最適なディスプレイは何かというところから始まり、「ハイレスポンス」で、「画面の見やすさ」と「ゲームに最適な画質」に重きを置きました。

 

まずはハイレスポンス。こちらは4倍速の240Hz、1秒間に120回フレームを更新。間に黒を挿入し、240Hzを実現することによって残像感を減らしているんですけども、連続して同じフレームがあると、前後のフレームが残像に見えてしまう網膜残像という現象がありまして、それを除去するために、黒いフレームを入れています。表示の次に黒いフレームを挿入する方式ですが、上から下にローリングする「ローリング方式」を採用しています。

 

ローリング方式にはいろいろメリットがありまして、ひとつは画面内の画質の均一化。残像が少なく輝度も均一化できます。もうひとつは、一般的なスマホのディスプレイに採用されている「フラッシュ方式」に比べて、表示されるまでが速いという点。最後は、OLED(有機EL)と非常に相性が良く、OLED自体がローリング方式で描画を繰り返してるというのがあり、黒フレームを挿入する形を採りました。

↑同社製端末比較。左からzero2(240Hz)、ハイスピードIGZO端末、初代zero(60Hz)。黒フレームはカメラのファインダー越しにははっきり見えるのに、写真にはうまく収められず…無念!

 

240Hzになりますと、タッチパネルの反応も4倍速になります。内部処理の時間も4分の1に短縮されますので、レスポンスが速くなります。ハイレスポンスモードでは表示が60Hzに落ちたとしても、タッチパネルは4倍速のままです。残像感の大幅な軽減とタッチレスポンスで、両方合わせると結果的に、リズム系のゲームでは特に大きな効果を発揮すると思います。リズム系ゲームのように、ギリギリのところで勝負する、ちょっとした操作がスコアに影響してくるゲームだと、すごく威力を発揮してくれるでしょう。

 

また、初代zeroに比べて、輝度も1.5倍にして、画面が見やすくなっています。「AQUOS R3」で採用した「アウトドアビュー」を、OLEDで初めて搭載しています。最近は特に、外でプレイすることが前提のゲームが増えています。外だと日が当たって画面に入ったり角度を変えたりとか、頑張れば見えるっていうものはあるかもしれないんですけども、今回目指したのは、頑張らずに見える、しっかりした明るさのディスプレイです。輝度を上げて明るくするだけではダメで、それを画像処理でサポートするのが非常に重要となり、その役割を果たすのがアウトドアビューなので、無理せずに外でゲームが楽しめます。

 

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