NECは、国が掲げる“GIGAスクール構想”の実現に向けて、PCなどの学習者用端末や校内の通信ネットワークなどのICT環境の整備を進めています。
GIGAスクール構想の「GIGA」とは、「Global Innovation Gateway for All」の略で、児童生徒1人につき1台端末を整備し、高速大容量の通信ネットワークを一体的に構築し、公正に個別最適化された学びを、全国の学校現場で持続的に実現させる構想です。
同社は文教市場での実績をもとに、文部科学省「新時代の学びを支える先端技術活用推進方策」に基づく製品・サービスを一体的に提供し、GIGAスクール構想で掲げる「誰一人取り残すことのない、公正に個別最適化された学び」を、ICTを通じて支えるとしています。
具体的な取り組みとして、デジタル教科書・教材、学習支援サービスなどを利用するためのプラットフォームとなる、NEC教育クラウド「Open Platform for Education」を4月より提供。また、1人1台整備される学習者用端末を有効に活用するため、新たにすららネット、ジョイズ、ロジカ・エデュケーションの3社と提携し、同プラットフォームを通じて、デジタル教材を同月より配信します。これらは、ICTを活用した教育を体験してもらうため、来年度のみ無償での提供になります。
また、紙の教科書との併用が認められたデジタル教科書も、同プラットフォームを通じて、4月より順次提供。同社は協業している日教販との提携を通じて、教科書だけでなくその他のデジタル教材の提供も拡充していく予定としています。
学習者用端末には、GIGAスクール構想の具体的モデルに準拠した端末を新たに追加。OUTカメラ搭載やWi-Fiモデルに加え、LTEモデルも用意した「NEC Chromebook Y2」、Windows 10搭載の「VersaPro E シリーズ」など、教育現場のニーズに合わせてより柔軟に対応できるラインナップを揃えています。
また、高品質な校内LANの整備を進め、同社の文教市場で多数の実績を有するネットワーク製品群を提供し、全教室で全児童生徒が一斉に端末を利用する場合でも、ストレスなく「快適・公平・安全」に通信ネットワークを利用できる環境を構築します。
同製品群は、多くは5年間の無償保証期間を設けており、NECプラットフォームズの無料クラウド型統合管理サービス「NetMeister(ネットマイスター)」を利用。各校のネットワーク機器をクラウド上から一元的に管理することが可能になり、運用者の負荷を軽減します。NECは文部科学省と総務省が連携して進める「教育現場の課題解決に向けたローカル5Gの活用モデル構築」にも積極的に取り組んでいます。