ファーウェイ・ジャパンが6月2日にオンラインで新製品発表会を開催しました。発表されたのは、スマホが3機種、タブレットが3機種、パソコンが1機種。さらに、ノイズキャンセリング付きのワイヤレスイヤホンの新モデルも投入するという充実ぶりでした。発表会後には、新型コロナウイルスの感染防止対策が講じられた上で、報道陣向けに新製品体験会も開催されました。
スマートフォンの最新フラッグシップ「HUAWEI P40 Pro 5G」など、注目モデルをいち早く触ってきました。ファーストインプレッションを織り交ぜながら、新製品を紹介していきたいと思います。
カメラが革新的に進化した「HUAWEI P40 Pro 5G」
スマホは3機種が発表されましたが、最上位モデルで、フラッグシップに位置付けられるのが「HUAWEI P40 Pro 5G」です。市場想定価格は10万8800円(税別)で、6月12日に発売されます。
ファーウェイのハイエンドモデルは、世界的なカメラブランド・ライカの監修を受けたカメラを搭載し、撮影性能の高さで人気を集めています。昨年発売されたP30 Proは、広角(約4000万画素)+超広角(約2000万画素)+望遠(約800万画素)+深度測定のクアッドカメラを搭載していましたが、P40 Pro 5Gは同じく4眼ながら、さらに性能が向上しています。広角(約5000万画素)+超広角(約4000万画素)+望遠(約1200万画素)+深度測定という構成で、メインの画像センサーは1/1.28インチという大きさです。
通行人が映り込んでしまったり、ショーケース内の展示物を撮りたいが反射のほうが目立ってしまったりといった、従来は自動補正が難しかった領域も進化。「HUAWEI Golden Snap」という新機能が搭載され、AIによってベストショットが自動で選出され、背景に映り込んでしまった通行人を消してしまうという魔法のような機能も追加されました。
P40 Pro 5Gは、スマートフォンとしての基本性能も優れています。約6.58インチの有機ELディスプレイは、4つの角がゆるやかなカーブを描く「クアッドカーブオーバーフローディスプレイ」という新しい手法を採用し、高い画面占有率を実現。ディスプレイ内に指紋認証機能を搭載しています。
プロセッサーにはファーウェイ製では最高峰の「Kirin990 5G」を搭載し、メモリはRAMが8GB、ROM(ストレージ)が256GBという構成です。約4200mAhの大容量バッテリーを内蔵し、有線では最大40W、ワイヤレスでは最大27Wの急速充電に対応しています。
SIMフリーで発売されますが、国内3キャリアの5Gネットワーク(サブ6)に対応。2枚のSIMを挿せて、5G+4GのDSDV(デュアルSIMデュアルVoLTE)に対応しています。4月に発売された、もう1つのフラッグシップ「HUAWEI Mate 30 Pro 5G」と並び、現在、日本で買える“唯二”のハイスペック5Gスマホと言っていいでしょう。
カメラといい、性能といい、スペックには死角が見当たらないP40 Pro 5Gですが、ひとつだけ注意しなければならないことがあります。それは、GMS(Google Mobile Services)に対応していないこと。OSはAndroid 10をベースとする、ファーウェイ独自の「EMUI 10.1」を搭載していますが、「Gmail」「Chrome」「マップ」など、Google純正のアプリはプリインストールされていません。アプリを検索・ダウンロードするための「Playストア」にもアクセスできません。その代わり、HMS(Huawei Mobile Services)を利用できる仕様になっていて、アプリは「AppGallery」からダウンロードできます。
なお、Googleのアプリは使えませんが、Googleのサービスが使えないわけではありません。プリインの「メール」アプリでGmailを送受信できますし、「ブラウザ」アプリでGoogleマップを見たり、YouTubeを見たりすることもできます。GMSに対応していなくて、どれくらい困るのか、あるいは困らないのかは、スマホの使い方次第といえるでしょう。
約4万円で5G対応の「HUAWEI P40 lite 5G」も見逃せない!
コスパで人気が高い「P lite」シリーズは、5G対応の「HUAWEI P40 lite 5G」と、4Gモデル「HUAWEI P40 lite E」の2機種が6月19日に発売されます。
P40 lite 5Gは、P40 Pro 5Gに比べるとスペックが抑えられているとはいえ、標準的な用途には十分すぎるほど高性能な「Kirin 820 5G」というプロセッサーを搭載しています。6GBのRAMと128GBのストレージを内蔵し、3Dゲームや画像編集なども快適に楽しめます。ディスプレイは約6.5インチで、メインが約6400万画素のクアッドカメラも搭載しています。「ハイスペック」といっても差し支えない仕様ですが、市場想定価格は3万9800円(税別)。
さらに驚くべきコスパを見せつけたエントリーモデル「HUAWEI P40 lite E」も投入。ミドルレンジ向けのSoC「Kirin 710F」を搭載し、RAMは4GB、ストレージは64GBという構成。約6.36インチのディスプレイは、1560×720ドットと解像度は低めですが、AI対応のトリプルカメラを搭載し、市場想定価格は2万4800円(税別)。兎にも角にもコスパを重視したいという人は見逃せない1台になりそうです。
ハイエンドタブレット「HUAWEI MatePad Pro」は拡張性が魅力
タブレットは、約10.8インチの高精細ディスプレイを搭載する「HUAWEI MatePad Pro」を発表しました。市場想定価格が5万9800円。また、普及版に位置付けられる、約10.4インチの「HUAWEI MatePad」は、LTEモデルが3万6182円(税別)で、Wi-Fiモデルは2万9800円(税抜)。いずれも6月12日に発売されます。さらに、8インチ画面のエントリーモデル「HUAWEI MatePad T8」は市場想定価格が1万3900円で、7月初旬に発売されます。
HUAWEI MatePad Proは、ファーウェイの最高峰のチップ「Kirin 990」を搭載し、プライベートでもビジネスでもパワフルに使い倒せるタブレットです。約10.8インチの「フルビューディスプレイ」の解像度は2560×1600ドット。ベゼルが細く、約90%の画面占有率を実現しています。映画で使われる「DCI-P3」基準の広い色域をカバーしているので、映像コンテンツを楽しむにも最適です。左右に2つずつ、4チャンネルのスピーカーを搭載し、世界的なオーディオメーカー、ハーマン・カードンがチューニングしたサウンドを楽しめます。さらに、別売のキーボードやスタイラスペンを使うことで、機能を拡張できることも見逃せないポイントです。
ファーウェイのスマホと一緒に使うことで、スマホで撮った写真を簡単にタブレットに取り込んで、タブレットにスマホの画面を表示させて操作するといったことも可能。ビデオ通話やオンライン会議などにも重宝しそうです。
HUAWEI MatePadは「Kirin810」を搭載し、約10.4インチのディスプレイの解像度は2000×1200ドット。上位モデルのMate Pad Proと同じように4つのスピーカーを搭載し、M-Pencilにも対応しています。
なお、タブレット3機種もGMSには対応しておらず、アプリはファーウェイ独自の「AppGallery」からダウンロードする仕様になっています。
薄型高性能を極めたノートパソコンも発売
ノートパソコンの最新モデル「HUAWEI MateBook X Pro NEW」も発表されました。Intel Core i5モデルが17万9800円(税別)、Intel Core i7モデルが23万9800円(税別)で、6月5日から順次発売されます。
13.9インチのディスプレイの解像度は3000×2000ドットで、画面アスペクト比が16:9のモデルに比べると、縦方向に画面が広く、ウェブの閲覧やドキュメント作成などの効率がよいことが特徴。キーボードにポップアップカメラを搭載することで、約91%という高い画面占有率を実現しています。
キーボードの左右には2つずつスピーカーを搭載。ファーウェイのスマホと連携する「Huawei Share」「マルチスクリーンコラボレーション」といった便利機能も利用できます。
ファーウェイのデバイスは、スペックのわりに価格が安いのが魅力。例えば、HUAWEI P40 lite 5G(3万9800円)とHUAWEI MatePadのWi-Fiモデル(2万9800円)の両方を買っても、6万9600円(税別)で、さらにHUAWEI FreeBuds 3i(1万4800円)を買っちゃっても、8万4400円(税別)で、10万円でお釣りがきます。デジタルライフにかかるコストを抑えたい人は検討する価値があるでしょう。でも、個人的に激推しなのは、やっぱりカメラがすごいHUAWEI P40 Pro 5Gです。
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