ついにiPhoneも5Gに対応し、“次のスマホから5G” が現実的になってきました。今年の春に5Gサービスが始まった当初は5Gスマホはハイスペックモデルが中心で、価格も高めでした。ですが、秋以降は、比較的安い価格で買えるミドルレンジモデルが増えています。
2020年11月現在、日本で買える最も安い5Gスマホは、auだけが取り扱うシャオミの「Mi 10 Lite 5G」です。一括価格は4万2740円で、次の機種変更時に端末を返却する「かえトクプログラム」を利用すると、なんと実質2万9900円で買えるんです。iPhone 12シリーズで最も安いiPhone 12 miniの64GBモデルは一括9万65円で、「かえトクプログラム」利用で実質4万8185円なので、Mi 10 Lite 5Gは、それよりも4割ほど安いわけです。
シャオミは海外ではコスパの高さで人気を集めているメーカーですが、日本では馴染みが薄く、性能に不安を感じる人も少なくないでしょう。そこで、筆者が、この激安5Gスマホを使ってみました。でね、結論を先に言うと、めちゃくちゃ驚きました。とても4万円台のスマホとは思えないんですよね。
有機ELディスプレイを採用し、画面内指紋認証にも対応
Mi 10 Liteは約6.6インチの有機ELディスプレイを搭載しています。この価格帯では液晶を採用することが多いのですが、上位モデルと同じ有機ELを採用し鮮やかでメリハリのある画質が得られます。解像度は2400×1080ドットで、縦横比20:9の縦長ディスプレイで、インカメラはしずく型ノッチに搭載されています。
右側面に電源ボタンと音量ボタンを搭載し、上部にイヤホンジャック、底部にUSB Type-Cポートを搭載。ごくごく当たり前のレイアウトですが、誰にとっても使いやすいのではないかと思います。
指紋センサーはディスプレイ内に搭載。強く押さずとも軽く指を当てるだけでアンロックできますが、顔認証も利用でき、顔認証のほうがスピーディーにロックを解除できるように感じました。
背面パネルは光沢が強めのリッチな仕上がりで、エッジ部にラウンド処理が施されているので、手にも馴染みやすい印象。クアッドカメラを搭載していることもあり、パッと見ではハイスペックモデルに見間違えそうです。
AIカメラの効果は好き嫌いが分かれるかも
クアッドカメラはメイン(約4800万画素/F1.79)+超広角(約800万画素/F2.2)+マクロ(約200万画素/F2.4)+深度センサー(約200万画素)という構成。望遠カメラは搭載しておらず、最近の上位モデルに比べるとスペックはやや低めです。
気になるのは画質ですよね。明るく撮れますが、AIを有効にすると、彩度とコントラストが高くなる印象。いわゆる “映える” 写真が撮れますが、ナチュラルな画質を好むのなら、AIはオフにしたほうがよさそうです。
動画は4K(30fps)での撮影に対応。手ブレ補正は電子式ですが、期待以上に補正されて、片手で持って動かしながら撮影しても、なめらかな画質で撮れました。編集機能も充実しているので、動画をSNSなどでシェアしたい人もチェックする価値がありそうです。ミドルレンジなので、動画編集時に反応が遅くなったり、フリーズしたりするかも……と気になっていたのですが、ストレスなくスムーズに操作できました。
日常使いでのパフォーマンスは上位モデルと比べて遜色なし
スマホのパフォーマンス(処理速度)は、プロセッサーとメモリ(RAM)に大きく依存します。5Gのハイスペックモデルの多くは「Snapdragon 865」というプロセッサーを採用していますが、Mi 10 Liteは、ワンランク下の「Snapdragon 765G」を採用しています。ミドルレンジ向けとは言え、7nmプロセスで製造され、最大2.4GHzで8コアというスペックですから、日常的な操作で上位モデルとの差を感じることはないはずです。
メモリは6GBで、これも普段使いには十分な容量。ハイスペックモデルでは8GB以上のメモリを搭載する機種が増えていますが、相当なヘヴィユーザーでない限りは6GBで不満を感じる場面はほぼないでしょう。
バッテリー容量は4160mAh。筆者が1週間ほど使った印象では、1日で電池残量がピンチになることはなく、ゲームをしたり、動画を観たりしなければ、余裕で2日持ちそうな印象でした。5Gスマホは4Gスマホよりも消費電力が多く、大容量のバッテリーを搭載する傾向があるので、電池持ちは5Gスマホとして順当といったところでしょう。
5Gエリアが広がるほどに使用満足度も高まるはず!?
筆者の自宅付近は、残念ながら、まだ5Gエリアになっていません。なので、auのウェブサイトで5Gエリアを探して、広範囲で5Gの電波をつかめそうな渋谷に行ってみました。渋谷駅周辺は「5G」のピクトが表示され、概ね200〜600Mbps程度の実行速度を確認できました。
大事なことなので、あらためて書きますが、このスマホの一括価格は4万2740円で、「かえトクプログラム」を利用すると実質2万9900円です。この価格で、5Gの高速通信を体感できるんです! 5Gスマホを使ってみたいけど、どれも高くて……と二の足を踏んでいる人は、Mi 10 Lite 5Gを検討してみてはいかがでしょうか?
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