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2021/7/13 22:00

Apple「AirTag」を自宅の鍵に付けたら、家の中を歩く速度が変わった話【愛用品コラム66】

本連載ではGetNavi web編集長・山田佑樹が日々の生活で愛用している品々を紹介していきます。

【#愛用品 コラム66:Apple「AirTag」】

●起

物をどこに置いたかすぐに忘れてしまう。特に、多いのが自宅の鍵だ。それなら誰でもたまにある現象だと思うが、僕の場合、やや事情が異なる。キーケースに自宅の鍵と6 in 1のマルチツールをつけているのだ。で、マルチツールを使って段ボールの解体したり、ビールの栓抜き代わりに使ったあと、その辺に置いて行方不明になる。そして探すタイミングは大抵、外出前の焦っているとき。典型的な学習しないパターンである。

 

●承

AirTagは「家庭内遺失物」を探すときに、効果を発揮するデバイスだ。ペアリングしたデバイスの「探す」アプリを立ち上げるだけで、10センチ単位で位置がわかる。近づけば振動し、音がして、ご対面。本棚の数センチの隙間から、玄関の空気清浄機の裏側から、物置きのケーブル箱から、発見された実績がある。なぜ? ちなみに、本体はキーケースの小ポケットに生身のまま突っ込んでいる。

 

●転

使い方としては、ベタすぎる。だが、面白いのは、家の中を歩くスピードに新たな速度域がもたらされる点だ。家の中をゆ〜っくりと歩くって意外としない。トイレに行くとき、家事をするとき、支度をするとき、結構速い。特に在宅勤務になって以降は、自宅がオフィス化しているから、屋外を歩くようなスピードで部屋を往来していることに気づかされる。

 

●結

AirTagで家の中を巡るとき、10センチ単位のゆっくりとした移動が新鮮だ。部屋を内見しているときのような速度感。部屋の中を色々なスピードが行き交うのは、それはそれで生き方にバリエーションが出る。だから、僕は今日も自信を持って、家の中で鍵を失くし、ゆったりと部屋を闊歩する。変な方向に学習しているパターンである。

 

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