デジタル
2016/9/14 23:11

【ここだけ1999年】PCでテレビ視聴&動画編集をする時代へーーVAIOの最高峰スペック機は42万円だった

過去の懐かし製品を紹介する「ここだけシリーズ」が満を持して復活。今回は、1999年半ばに登場したVAIOのデスクトップPC「PCV-R70TV7」を扱っていきます。

 

当時のPC市場は、ノートPCが一大ブームを巻き起こしていたこともあり、デスクトップはコンシューマー向けPCの売上の4割ほどまで停滞。そんな中、当時としては最新・最速のペンティアムⅢ550MHz搭載機が登場したことで、再びデスクトップPCが注目されるようになりました。ここでは、1999年当時の目線で商品を解説していきます。

 

 

マルチメディア作業ほど、デスクトップの速さが光る

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基本作業ならデスクトップでもノートでも“できること”に変わりはない。最近は、ノートPCの人気が高く、コンシューマ向けのパソコンの売上は、6割以上がノートになっている。置き場所をとらず、いざとなったらモバイルも可能なノートを選ぶユーザーが増加中。もはや、デスクトップには、存在価値がないのだろうか……。

 

答えは「NO」。

 

まず、ノートとデスクトップの基本構造がまったく違うことを理解しておこう。パソコンは、CPUやメモリなどのパーツをマザーボードと呼ばれる基盤に組み込む。省スペースが命題のノートでは、このマザーボードができる限り小さく設計されているので、拡張性に劣るのだ。PCIバス対応のカードを増設できず、ビデオキャプチャーカードの選択肢が少ないのは、マルチメディア作業にとっては致命的だ。

 

さらに、ビデオチップもマザーボードに直接装着しているので、後から高速な3Dカードに換装することができない。大容量のデータを扱うためには、HDDを増設したいところだが、ノートでは外付けにするしかなく、ドライブが割高になってしまう。ノートは、専用に設計されたCPUを利用するので、デスクトップよりも性能が劣り、価格が高い。拡張に関して、ノートは欠点ばかりが目立つのだ。デスクトップなら、最新・最速のペンティアムⅢ550MHzマシンがおすすめだ。ゲームやビデオ編集を目的にパソコンを購入するなら、デスクトップ以外はない。課題の設置スペースも、液晶デスクトップでは、ほとんど気にならないレベルまで小型化しているのだ。

 

 

ここまできたデスクトップPCの最高峰モデル

SONY

VAIO PCV-R70TV7

究極のテレビパソコン

バイオミニタワーシリーズ最高峰のマルチメディアモデルは、TVチューナーを内蔵し、さらにMPEG2ボードを標準装備している。TV番組をMPEGで圧縮しながら予約録画することが可能。20GBハードディスクとCD-RWを搭載し、画像編集も余裕だ。

 

【SPEC】

CPU:PentiumⅢ(550MHz)

HDD:20GB

CRT:17インチ

メモリ(最大):128MB(256MB)

CD-ROMドライブ:CD-RW

モデム:56Kbps

サイズ:W22.0×D39.4×H35.2cm

本体重量:約12kg

USB:2

拡張スロット(空き):PCI×3(1)、AGP×1(0)

実売価格:42万9000円(当時)

 

 

<CD-RWからMPEG2ボードまで機能搭載>

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CD-RW搭載

CD-RWドライブを装備。ビデオデータをCD-RWに焼いて保存したり、編集したビデオでアルバム作成も可能だ。

 

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高い拡張性

必要な拡張ポートはすべて装備している。背面にもUSB端子とi.LINK端子(6ピン)がある。拡張性も申し分なし。

 

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アナログビデオ入力可

前面に、画像取り込みに必要な端子をすべて装備する。PCカードスロットも付き、デジカメ画像の転送も簡単だ。

 

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MPEG2ボード

PCIバスにはMPEG2のリアルエンコーダーボードを搭載。ビデオ入出力用の端子があり、コントロールも自由自在だ。

 

 

<この性能がダントツ!!>

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ビデオデッキがわりにTVエアチェックもできる

「Giga Pocket」は、TV画像をMPEG2に圧縮してハードディスクに取り込むソフト。録画した画像はビデオテープのアイコンで表示する。

 

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DVカメラをコントロール&キャプチャー

「DVgate motion」は、DVビデオから取り込んだ動画を編集するソフト。ソフトをシステム的に組み合わせてオリジナルビデオも作れる。

 

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Adobe Premiere 5.1J標準搭載

動画編集と加工専用ソフト「Adobe Premiere 5.1日本語版」をプリインストールする。凝ったプロ並みのビデオも簡単に編集できる秀逸ソフトだ。

 

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驚愕の20GBハードディスク搭載

デスクトップで最高クラスの容量を確保して、ビデオの保存も余裕だ。初期設定でCドライブとDドライブに分かれている。