米ジョージア州に住む母親が、「iPhoneを探す」機能を使って、盗まれた自動車に乗ったままだった9歳の息子を追跡したとのニュースが報じられています。
現地のアトランタ警察によると、ジェリカ・ムーア(Jerrica Moore)さんは4月4日に車を駐車し、キーを抜かないまま車から離れたそうです。その後に犯人の男が車に乗り込み、子供を乗せたまま走り去ったとのことです。
警官がすぐに現場に駆けつけて予備調査を開始した(警察のFacebook投稿から)一方で、ムーアさんは「探す」アプリから息子の持つiPhoneを追跡したおかげで、リアルタイムで位置情報を警官に伝えられたそうです。
さらにはジョージア州パトロール(GSP)やフルトン郡などの警察関連組織も助けに入り、盗難車を追跡。するとアトランタの警官がGSPに追われる車両を発見し、逃げようとしたところをPIT(車両を使った逮捕術)により取り押さえたと伝えられています。
容疑者は無事に逮捕され、子供も幸い無傷だったようですが、念のため病院に搬送されたとのことです。なぜ子供ごとさらわれたのかといえば、現地では車にエンジンをかけたまま持ち主が離れる瞬間を狙う車泥棒が珍しくないためです。
悪党はその隙をついて車を奪ってから、後部座席にいる子供を見るため、とアトランタ警察は説明しています。もっとも、ほとんどの場合は犯人らは直ちに状況が分かってパニックになり、車を捨てるか、道路脇に子供を捨て去るそうです。
日本ではあまりない事件とも思われますが、車だけならまだしも、大切な家族まで巻き添えにされ、命の危険にさらされることは理不尽という他はありません。どこに危険が潜んでいるか分からないこともあり、子供や家族は1台ずつiPhoneなど「遠隔から場所が追跡できるガジェット」を持つことが、いざというときの保険となりそうです。
Source:Independent