米アップルの紛失防止タグ「AirTag」が最新のファームウェアアップデートにより、意図しない追跡に関するアラーム音がチューニングされ、より見つけやすくなりました。
スマートフォンとBluetoothなどにより通信し、その居場所を教えてくれる紛失防止タグ。アップルのAirTagでは自分の通信範囲における紛失防止機能だけでなく、多数のアップル製品と連携することで、すでに遠くに離れてしまったアイテムを見つけることも可能です。
一方でAirTagでは、以前から「ストーカー的な目的で使われた」「クルマの内部に勝手に入れられ、盗難に使われた」などの報告が寄せられていました。アップルはこの状況を深刻に受け止め、AirTagの安全性の向上を発表していたのです。
今回配布が開始された新ファームウェア「バージョン1.0.301」では、不要な追跡に関するアラーム音がチューニングされ、より大きな音を含むようになりました。これによりバッグの中、あるいは車のバンパーの内側などに隠されたAirTagを、見つけやすくなることが期待されます。
AirTagの悪用防止策としては、昨年12月にはAndroidスマートフォン向けに紛失防止タグの検出アプリ「Tracker Detect」をリリースしています。また紛失防止タグ大手の米Tileも、自社のアプリに不要な紛失防止タグのスキャン機能を追加しています。
なお、現時点ではユーザーが手動でAirTagをアップデートする方法はなく、新ファームウェアが段階的にロールアウトされるのを待つ必要があります。アップルによれば5月13日までには新ファームウェアのロールアウトが完了する予定だとされているので、それまではAirTagの悪意のある使い方には十分気をつけたいものです。
Source: MacRumors