YouTubeはデスクトップ版およびモバイルアプリともに、動画の「最も再生された」部分を確認して、すぐに再生できるようになりました。これまで本機能はYouTubeプレミアム加入者向けのテストとして提供されていましたが、今後はすべてのユーザーが利用できるようになります。
動画を再生中に進行状況バーにカーソルを合わせると(デスクトップ版の場合)、バーの後ろにグラフが表示され、最も人気のある箇所が特定できるそう。本稿執筆時点(5月19日午前10時)で筆者の環境では表示されないため、展開に時差のあるロールアウト形式かもしれません。
YouTubeによれば「グラフが高い場合は、動画のその部分が頻繁に再生されていることを意味します。グラフを使って、その瞬間を素早く見つけて見ることが可能」とのことです。自動的に人気の箇所がポップアップするわけではなく、よく見られているシーンが探しやすくなるわけです(下図は使用イメージ。例としてGoogle I/Oの動画が使われているのが少し笑えます)。
この新機能によりユーザーの動画の見方が変わるのか、あるいは動画クリエイターらの仕事にどのような影響を与えるのかは興味深いところ。テックメディアのThe Vergeは、一部のYouTuberは、こうした機能が不要な圧力を生み出すと言っていると指摘しています。
YouTubeは、長めの動画を扱うサイトとして無数のクリエイターや視聴者らを集める拠点となっていますが、最近ではYouTubeショートや動画の好きな部分を切り取ってループ再生できるクリップ機能など、「お手軽に短い動画を楽しむ」ことに力を入れつつあります。ショート動画のTikTokが強力なライバルとして登場したことで、今後もYouTubeは対抗策を次々と打ち出していくのかもしれません。