Appleの初期M1 Mac(MacBook Airと13インチMacBook Pro)は、公式には1台の外付けディスプレイしか接続できません。しかし、この分野でお馴染みのAnkerが、その制限を回避して3台の外部ディスプレイに繋げるUSB-Cドッキングステーションを米国で発売しました。
新製品の「Anker 563 USB-Cドッキングステーション」は、2つのHDMIポートと1つのDisplayPortポートを備え、マルチストリームトランスポートにより1つのケーブルで複数のビデオ信号を入力できます。つまり、M1 Mac側から受け取った映像入力を、最大3台のディスプレイに出力できるわけ。
とはいえ「MacとはUSB-Cケーブル1本で接続」のためビデオ信号の帯域幅に限りがあり、取り付けられるディスプレイの品質が制限されます。まず4KディスプレイをHDMIポートの1つに挿すと、30Hzでの動作となります。さらに2台目のHDMIディスプレイとDisplayPortディスプレイは、それぞれ2K解像度、50Hzまたは60Hzに制限されるため、高解像度や高いリフレッシュレートを期待してはいけません。
以前もYouTuberのRuslan Tulupov氏が、DisplayLinkソフトウェアとDisplayLink認定ディスプレイアダプタ(外部ドック経由)によりM1 MacBook AirおよびMacBook Proで最大5台の外付け画面を表示することに成功していました。そちらも、それぞれの解像度度を4K~1080pまで混在させる工夫をしています。
ほかにもAnker 563ドックは、Mac本体に最大100Wを給電できるUSB-C PDポートや、最大30WのUSB-Cと最大7.5WのUSB-A 3.1の5GbpsダウンストリームUSBポートなど、豊富なポートが搭載されています。さらにマウスやキーボードを繋ぎやすいUSB-A 2.0ポートが2つ、ギガビットEthernetポートとAUX入出力ポートが付いています。
本体サイズは約17cm×8cm×厚みは2.5cm程度で、ドッキングステーションとしては標準的な大きさ。もっとも価格は249.99ドル(約3万2150円※)で、少し値が張ります。
※1ドル=約128.6円で換算(2022年5月19日現在)
しかしながら、ただ「繋ぐだけ」でM1 Macでも3台の外付けディスプレイにたやすく表示できることを考えれば、購入を検討してみてもいいかもしれません。