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2022/5/31 19:00

E-Inkタブ「HUAWEI MatePad Paper」は価格や仕様などで気になる点もあるけど、実力ある製品だ

ファーウェイ・ジャパンは5月26日、日本向けの新製品発表会を実施。一挙9製品を発表しました。なかでもユニークな製品が「HUAWEI MatePad Paper」。ハイエンドタブレットの性能を備えながら、ディスプレイに電子ペーパー(E-Ink)を採用しており、読書やメモ取りに特化した製品となっています。

 

本記事では新製品9製品のうち、HUAWEI MatePad Paperを含むPC関連の4製品をレポートします。なお、もう1つの目玉製品であるメガネ型のスピーカー「HUAWEI Eyewear」については、以下の記事をご覧ください。

メガネ型スピーカーのHUAWEI Eyewearは音漏れしにくいし、軽いし、デザイン良いしでもはやメガネじゃん!

 

ビジネスツールな風合いの電子ペーパー搭載タブレット

HUAWEI MatePad Paperはファーウェイ初となる電子ペーパー搭載のタブレット端末です。ディスプレイに10.8インチと大きめなタッチパネル付き電子ペーパーを採用。同梱のタッチペン「HUAWEI M-Pencil」(第2世代)による手書き入力にも対応します。

↑HUAWEI MatePad Peper。手書きの書き心地がよく、ペンの追従性も良いため、メモを取りやすいです

 

電子ペーパーは紙に近い表示性能を備えるディスプレイで、液晶や有機ELなどと比べると、長時間閲覧しても目が疲れづらく、また表示の書き換えが少ない電子書籍などの閲覧では省電力という特徴もあります。

 

背面は合皮製で、見た目はいかにもビジネスツールといった風合い。マグネット装着式の専用カバー(同梱)をカチャッと装着した様子は、大判のビジネス手帳か豪華な装丁本のようにも見えます。付属のHUAWEI M-Pencil(第2世代)は、本体にマグネットで取り付けて一緒に持ち歩けます。

↑電子ペーパーは目に優しく、直射日光下でも見やすい画面です

 

ケースなしでの大きさは約182.7×225.2×6.65mmで、重さは約360gとなっています。薄型で雑誌も見やすい大きさですが、片手持ちではやや持て余すサイズにも思えます。また生体認証は、電源ボタンが指紋認証対応型となっています。このほか充電はUSB Type-Cポートを備えており、ケーブルも付属します。

↑外装はフェイクレザーを採用。手帳のような質感です

 

ペン入力のレスポンスは良く、スピーカーの音響も良好

ペン入力では4096段階の筆圧検知に対応。レスポンス良く手書きメモを作成できます。メモのテンプレートとして、罫線やドット、グラフといった紙のノートブックでおなじみのものから、議事録やToDoリストなどの実用的なものまでそろっています。もちろん、電子書籍やオフィスファイルなどへメモを書き込むことも可能です。

 

なお、タブレット端末でもあるため、Wi-Fiに接続すればWebサイトなども閲覧できます。YouTubeの動画を再生することも可能です。とはいえ、電子ペーパーの性質上、動きのある映像を再生すると残像が残ってしまい、あまり実用的とは言えないでしょう。

 

ちなみに、ステレオスピーカーを内蔵しており、音響は良好。読書しながら音楽やWebラジオを聴くといった使い方もできそうです。

 

タブレットとしては高級だけど、価格相応の実力もある

OSはファーウェイ独自のHarmonyOS 2を搭載しています。Google アカウントやGoogle Play ストアには対応してません。この点は注意が必要でしょう。

 

ただし、HarmonyOSはAndroidと互換性があり、電子書籍アプリなども動作します。Amazon アプリストアなどを導入すれば、Kindleアプリも動作するようです。

↑アプリ一覧画面などは一般的なAndroidとはやや異なる作り

 

電子書籍に限って言えば、独自のストア「HUAWEI Books」で日本語版の電子書籍の取り扱いが開始されており、日本語書籍は約10万冊取り扱います。なお、6月30日までにHUAWEI MatePad Paperを購入した人にはキャンペーンとして、1000円分の電子書籍クーポンが提供されます。

 

もう1つ注意点として、HUAWEI MatePad Paperは一般的なAndroidタブレットのように横画面に回転させることができない仕様となっています。HUAWEI Booksでは横画面での見開き表示が可能ですが、Kindleなどの他社製アプリの多くでは見開き表示に非対応です。

↑HUAWEI Booksの電子書籍は設定メニューから見開き表示が選べます

 

また、実用面で気になるのは内蔵ストレージの容量が約64GBと控えめで、外部ストレージに対応していない点です。さらに、ケースとペンが付属するとはいえ、価格は6万4800円(税込)とタブレット端末としては高級な点も気になります。

 

もっとも、大画面の電子書籍デバイスかつ、レスポンスの良いデジタルノート機器と考えれば、価格相応の実力を備えているのは確かです。

 

PCやWi-Fiルーターも拡充

5月26日の製品発表会では、9製品が一挙に発表されました。PC関連製品では、Windows PC「MateBook」のマイナーチェンジモデルが2機種と、Wi-Fiルーターの高性能モデルが1機種投入されています。

↑PC関連では4製品が新発表

 

14インチのノートパソコン「HUAWEI MateBook 14 2022」には、AMD製のRyzen 5500Uプロセッサー搭載モデルが登場。メモリー8GBモデルが12万6800円(税込)、16GBモデルが13万6800円(税込)で、26日から販売しています。

 

狭額縁で縦横比3:2のIPS液晶ディスプレイを備えており、事務作業などを効率良く行える仕様となっています。また、USB Type-C端子での急速充電や、指紋センサー一体型の電源ボタン、キーボードに内蔵されているインカメラなど、見どころが多い1台です。

↑HUAWEI MateBook 14 2022

 

↑ファーウェイ製のタブレットを拡張ディスプレイとして使えます

 

↑カメラはキーボードの中に格納されています

 

2in1 PCの「HUAWEI MateBook E」には、メモリー16GB/ストレージ512GBのスペック強化モデルが登場。価格は16万9800円(税込)で、こちらも26日から販売しています。

 

12.6インチの有機ELディスプレイや、インテル製プロセッサー搭載するほか、重さは約709gと軽量なWindowsタブレットです。付属のフルサイズキーボード(約440g)を装着すると、ノートパソコンとしても活用できます。

↑HUAWEI MateBook E

 

↑キーボードを取り付けてPCとして、取り外せばタブレットとして使えます

 

Wi-Fiルーターは、メッシュWi-Fi対応の高機能タイプ「HUAWEI WiFi Mesh 7」が発表されました。1ユニットモデルが2万2880円(税込)で、2ユニットモデルは4万4880円(税込)。6月9日発売です。

 

メッシュWi-Fiは建物の各所に置いたWi-Fiルーターが連動して、建物全体をWi-Fiで満たすというシステムです。HUAWEI WiFi Mesh 7は最新規格のWi-Fi 6に加えて、ファーウェイ独自規格のWi-Fi 6 Plusをサポート。ファーウェイ製のモバイル機器で高速な通信が可能としています。発売済みの小型モデル「HUAWEI WiFi Mesh 3」など、ファーウェイのメッシュWi-Fiルーターと組み合わせても利用できます。

↑HUAWEI WiFi Mesh 7

 

↑Wi-Fiの電波の浸透具合をアプリで確認できます

 

メガネ型のスピーカー「HUAWEI Eyewear」をはじめとしたオーディオ、ヘルスケア製品計5機種については以下の記事をご覧ください。

メガネ型スピーカーのHUAWEI Eyewearは音漏れしにくいし、軽いし、デザイン良いしでもはやメガネじゃん!

 

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