デジタル
2021/7/13 19:30

ファーウェイの新製品「HUAWEI WATCH 3」やノイキャン性能が強化された「HUAWEI FreeBuds 4」などを触ってみた

ファーウェイ・ジャパンは7月13日、スマートウォッチ「HUAWEI WATCH 3」、完全ワイヤレスイヤホン「HUAWEI FreeBuds 4」、スマートオーディオグラス「SMART LANG」「SMART KUBO」を発表。これに合わせて発表会とメディア向けのタッチ&トライイベントが開催されました。

 

【新製品その1】健康管理機能に特化した「HUAWEI WATCH 3」

HUAWEI WATCH 3は、健康管理機能に特化したハイエンドモデル。手首の体表温度測定機能や、手洗いの動きと時間を検出する手洗い検出機能、HUAWEI WATCH 3を身に着けたユーザーが転倒したかどうかを判断し、指定の連絡先に自動で一報を入れることができる「転倒検知機能」など、時勢に合った機能を搭載しています。

 

↑HUAWEI WATCH 3のクラシックモデル

 

また、最新のHUAWEI TruSeen 4.5を搭載したことにより、心拍数のモニタリング精度が向上したほか、HUAWEI TruSleepによる深い睡眠・浅い睡眠・レム睡眠・昼寝の4つの異なる睡眠状態を検出できる睡眠モニタリングや、血中酸素レベルの測定も可能です。

 

本体サイズは縦46.2×横46.2×厚さ12.15mmで、ケースサイズは46mm。重量は約54gです。また、ディスプレイは1.43サイズで有機ELパネルを採用。さらに、2GBメモリー、16GBストレージ、最長約14日間持続するバッテリーを搭載しています。

 

このほか、対応OSはiOS 9.0/Android 6.0以上、防水機能は5気圧防水となっています。

 

なお、HUAWEI WATCH 3は、ファーウェイ独自のアプリストア「HUAWEI AppGallery」から本体に直接アプリをインストールして使用できます。

 

ラインアップはクラシックモデルとスポーツモデルの2モデル。発売は8月以降としており、クラシックモデルの市場想定価格は5万4780円(税込)、スポーツモデルの市場想定価格は5万380円(税込)です。

 

ファッション性の高さやタッチ感度の良さからうかがえる、完成度の高さ

実機を見た印象としては、クラシックモデルはファッション性の高さを感じられました。そのファッション性の向上に貢献しているのが、新たに搭載された「回転式クラウン(リューズ)」です。

 

側面に細かなローレット加工を施した回転式クラウンを搭載したことで、昔ながらの腕時計のようなシックな雰囲気になり、さまざまなファッションになじみやすくなっています。もちろん、回転式クラウンはスクロールや音量の調節にも活用でき、操作性も高さも持ち合わせています。

 

また、クラシックモデルが標準で採用するライトブランカラーのレザーバンドも雰囲気がよく、スーツを着用するビジネスシーンに取り入れれば、ファッション上のさりげないアクセントとしても活躍してくれそうです。

 

一方のスポーツモデルは、形状はクラシックモデルと変わらないものの、ラバーバンドを備えています。全体的に黒っぽく、クラシックモデルと比べると、ややモードな印象と、未来的な雰囲気が漂います。こちらもさまざまなファッションに相性がいいと思いますが、特にブラックスーツと組み合わせたり、やはりモデル名の通りスポーツルックと組み合わせたりすることで、一層魅力が引き立つように思えました。

 

↑こちらはスポーツモデル

 

なお、ディスプレイの有機ELパネルは発色がよく、タッチ操作時の反応も極めてなめらかです。全体的に、完成度の高さが際立ち、長く愛用できるスマートウォッチを探している人にとっては、魅力的な選択肢になるでしょう。

 

【新製品その2】アクティブノイズキャンセリング機能が強化された「HUAWEI FreeBuds 4」

HUAWEI FreeBuds 4は、開放型でありながら、アクティブノイズキャンセリングを搭載した「HUAWEI FreeBuds 3」の後継モデル。このアクティブノイズキャンセリング機能が強化され、デュアルマイク搭載による「ハイブリッドアクティブノイズキャンセリング」を採用することで、最大25dBのノイズ低減が可能になったとしています。

 

↑HUAWEI FreeBuds 3

 

ドライバーは14.3mmのダイナミックドライバーを搭載。40kHzまでの周波数帯域に対応し、高音の再現性を高めています。また、低音はパワーエンジンを搭載し、振動板の振動を高めることで、重低音を強化したとのこと。

 

さらに、装着性にもこだわっており、1万を超えるさまざまな耳のデータを解析し、イヤホンと耳が接触する部分を8か所に分けてシミュレーション分析を行い、より快適に装着できるデザインにしたといいます。なお、イヤホン単体の重量は約4.1gで、この軽量さも快適な装着感に一役買っています。

 

コーデックはAAC、SBCに対応。連続再生時間はイヤホン本体で約4時間、充電ケースを使用すると最大約22時間再生が可能です。

 

販売は7月30日からで、市場想定価格は1万8480円(税込)です。

 

ノイズキャンセリングは分厚い壁の向こう側で音が鳴っているようなイメージ

HUAWEI FreeBuds 4の最も大きな特徴は、その優れたノイズキャンセリング性能です。前モデルのHUAWEI FreeBuds 3との比較で、10dBもノイズ低減性能が向上しているため、前モデルを使っている人ほど、その違いは実感しやすいと思います。

 

アクティブノイズキャンセリング機能を持ったイヤホンは、その特性上、多くの製品が密閉型ですが、HUAWEI FreeBudsシリーズは、開放型で同機能を実現しているところも大きなポイントです。通常、開放型のイヤホンにアクティブノイズキャンセリング機構を搭載しても、イヤホンと耳の隙間から入ってくる音は防ぎにくいため、開放型であることは弱点になってしまいます。

 

ところがHUAWEI FreeBuds 4ではイヤホンと耳の設置面をシミュレーション分析し、装着性を向上させています。これがノイズキャンセリング性能の向上に大きく貢献していると思われます。装着してみると、イメージとしては、ノイズが完全になくなるというよりも、分厚い壁の向こう側で音が鳴っているような聞こえ方でノイズが低減される印象でした。タッチ&トライの会場はそれほど騒がしくありませんでしたが、ぜひ屋外でもその効果を試してみたいと思いました。

 

音質面では、開放型ながらに豊かな低域と、細かな描写力を持った中高域を実現しており、ハイレゾ音源と組み合わせた音楽鑑賞も楽しめそうです。

 

カラバリはセラミックホワイトとシルバーフロストの2色展開で、フォルムは前モデルのHUAWEI FreeBuds 3をおおむね踏襲していますが、シルバーフロストは充電ケースをマット調、イヤホン本体をメッキ調に仕上げているのがユニークです。どことなく金属製のハイエンドなイヤホンのような上質感が感じられ、個性的な見た目のイヤホンを求める人にも受け入れられるのではないでしょうか。

 

↑セラミックホワイト

 

↑シルバーフロスト

 

【新製品その3】サングラスとメガネにスピーカーを搭載したスマートオーディオグラス

SMART LANG/SMART KUBOは、「HUAWEI X GENTLE MONSTER Eyewear II」のサングラスタイプと度なしメガネタイプの製品です。

 

↑HUAWEI X GENTLE MONSTER Eyewear II

 

HUAWEI X GENTLE MONSTER Eyewear IIは、セミオープンスピーカーを搭載したスマートオーディオグラスとうたう製品。つるに搭載されたスピーカーは、指向性の音響システムを採用しており、音漏れを最小限に抑えつつ、128mm2の大型振動板により、高解像度な音楽を楽しめるとしています。

 

また、つるにはマイクも搭載されており、音声通話に対応。さらに装着検知やタッチコントロール機能を装備し、タッチ操作で曲のスキップや音量調整、通話の応答や終話といった操作が可能です。

 

デザインは、グローバルに展開するサングラスブランド「GENTLE MONSTER」とのコラボレーションによるもの。SMART LANGはUV400カットのサングラスタイプで、SMART KUBOは度なしメガネタイプとなっています。

 

音楽の連続再生時間は最大約5時間で、通話の場合は最大約3.5時間。充電時間は約1.5時間です。また、充電ケースが付属され、グラスをケースに入れた状態で、ケースと充電ケーブルを接続するとNFCによるワイヤレス急速充電が可能になります。

 

装着に違和感はなく、新しい音楽体験が可能

実物は、一見すると普通のウェリントンタイプのメガネ/サングラスで、スピーカーを搭載したことによる厚みも最小限に抑えられています。

 

重量はサングラスタイプのSMART LANGが44.2g、度なしメガネタイプのSMART KUBOが45.45gですが、サングラスの定番であるレイバンの「ウェイファーラー」の重量は40g前半〜後半(モデルによって異なります)なので、一般的なサングラスと同等の重さに抑えられていると評価できるでしょう。

 

一般的なサングラスやメガネとかけ心地の面で違いを感じるとすれば、つるの部分にスピーカーを搭載しているので、つるがやや太く、側頭部との設置面積がわずかに広くなる点でしょうか。ただし、つるの直線部にスピーカーのユニットを設け、耳に引っかかる湾曲部にかけて太さを絞るという形状の工夫が見られ、大きな違和感は感じにくいと思います。

 

また、つるの部分にはバスレフポートの役割を果たす細かな穴が空いていて、音質へのこだわりも感じられます。さらにスピーカーを内蔵しているだけでなく、タッチインターフェイスの役割も兼ねており、直感的な操作が可能です。身に着けるアイテムとして、操作時にボタンの位置などを確認する必要がないのは、大きなメリットになるでしょう。

 

音響面は、イヤホンともヘッドホンとも異なる独特のサウンドですが、振動板が耳から離れているのにもかかわらず、想定以上に“濃い”音が耳に届く、新しい音楽体験が楽しめると思います。特に、家事や散歩をしながらの“聞き流し”には、積極的に使ってみたくなります。

 

最後に、SMART LANGとSMART KUBOは一見すると同じ形状に見えますが、よく見比べると、サングラスタイプのSMART LANGはやや丸みがかった太いフレーム、度なしメガネタイプのSMART KUBOは、スクエアな細いフレームを採用しています。レンズとのバランスを考えて、ファッション性を追求している点はまるでアパレルメーカーのようで、ファーウェイのユニークさがうかがえます。

 

↑SMART LANG

 

↑SMART KUBO

 

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