アップルの原点といえるApple Ⅰコンピュータが、米オークションサービスeBayにて34万100ドル(約4500万円)で落札されました。一応は販売された当時のままではなく修理済みですが、ほとんどがオリジナルの部品が使われ、完全に稼働する貴重なものです。
Apple Ⅰはアップル共同創業者のスティーブ・ウォズニアック氏とジョブズ氏により開発・販売され、アップル設立の基礎を築いた製品です。基板を収めるケースもキーボードも含まれないワンボードマイコンの組み立てキットであり、約200台が生産されたうち50〜60台が現存すると見られています。
今回の出品は、ビンテージのアップル製品をコレクションするThe AAPL Collectionによるもの。1976年に製造され(製造番号は「89」)修理に使われた部品も1977年に作られたTexas InstrumentsブランドのICが4つであり、ほぼ初期生産品そのままといえます。
さらに搭載された「6502」プロセッサには、ウォズニアック氏のサイン入り。もっともサインを入れたのは2021年(ドバイにあるAAPLコレクションにて)のことですが、大きなセールスポイントであることに変わりはありません。
AAPLの推定落札価格は、46万~48万5000ドル(約6200万円~6500万円)でした。が、12日の終了までに112件の入札があり、それには及ばなかったかっこうです。
出品の説明には、過去5回ものApple-1出品結果が書かれていました。最も安かった落札価格が45万8711ドルで、今回とほぼ同じモデルでウォズのサインなしは73万6862ドルで決着したそうです。
ちなみに現存する6つのうちの1つというByte Shop(無名時代のジョブズとウォズが持ち込んだショップの名前)版は、カスタム木製ケースなどの付加価値もあり、175万ドル(当時は約1億9000万円)で落札されたことがありました。すでにアップル好きの大金持ちは、ほとんどの人がApple Ⅰを購入済みなのかもしれません。
Source:The AAPL Collection ,eBay
via:AppleInsider