元FacebookのMeta社は傘下のInstagramにつき、いったん18歳未満と登録していたユーザーが18歳以上に変更する際に、年齢を確認する機能のテストを米国で開始したと発表しました。ユーザーは3つの方法から選ぶことができ、そのうち1つは自撮り動画をアップロードさせて人工知能で分析するというものです。
これは英スタートアップのYotiが開発した、顔をスキャンするだけで年齢を推定できるAIツールを使うとのことです。データはMetaからYotiに送られるものの、個人は特定されず、年齢確認が終われば両社ともデータを削除すると約束されています。
年齢確認方法の2つ目は、18歳以上の友人3人に年齢を保証してもらうというもの。確認リクエストを受け取った友人は、3日以内に対応する必要があります。
そして3つ目は、パスポートや運転免許証などIDカードの写真をアップロードすることです。このデータはMetaのサーバーに30日間保存された後、削除されると述べられています。
Instagramでは13歳未満の使用は原則として禁じられていますが、同社はこのルールを守る努力をほとんどしていませんでした。2019年までは生年月日を尋ねることも、その情報を確認しようともしていなかった有様です。しかし、プライバシーや児童保護の専門家から批判が相次ぎ、ようやく対応したしだいです。
Instagramがユーザーの年齢推定にAIを使うことは、今回が初めてではありません。2021年には自動化ツールにより誕生日のお祝いメッセージや友人らの年齢など情報をスキャンし、登録情報と一致しないと判断された場合は再確認すると説明されていました。
Instagramは若年層、特に10代女子のメンタルヘルスに悪影響を及ぼすことが明らかになったという社内文書を隠していたことがリークされ、批判を集めていました。社会の信用を取り戻すまでには、かなりの時間がかかりそうです。
Source:TechCrunch