Meta社は2022年8月から同社のVRヘッドセット「Quest」シリーズでFacebookアカウントを使わなくてもよくなると発表しました。今後は新たな「Metaアカウント」が導入され、Facebookへのサインアップが必要なくなるとのことです。
Metaアカウントは、新規および既存のQuestユーザーを対象に来月から展開される予定です。これまでQuestヘッドセットでFacebookアカウントを使っていた人は(以前のOculusアカウントと統合されたFacebookアカウントを含む)、同月中にMetaアカウントと関連プロフィールを作る必要があります。Oculusアカウントでログインしていた場合は、以前の約束通り2023年1月1日まで使い続けられます。アカウントを移行すれば、購入済みのVRアプリ全てを引き続き使えるそうです。
この新たなオプションは、昨年MetaのザッカーバーグCEOがしていた約束を果たすものです。2020年10月からOcculusデバイスにログインするにはFacebookアカウントが必須とされたときは、ユーザーから非難囂々となっていました。
しかし旧Facebook社がMetaに改名するにともない、メタバース事業に注力するため「Occulus Quest」も「Meta Quest」と名前が変えられ、使用にFacebookアカウントの紐付けが要らなくなると予告されていたしだいです。
なぜFacebookアカウントとの紐付けが大不評だったかといえば、そちらが一時停止されることでヘッドセットも使えなくなるからです。誰かからの嫌がらせでFacebookアカウントが凍結されたり、事務局の手違いで停止される事態も珍しいことではなく、なぜ道連れに……と不満が溜まっていたわけです。
そしてOculusアカウントをFacebookアカウントとリンクしていた人も、設定中にFacebookアカウントを切り離すことができるそうです。逆にFacebookやInstagramアカウントと紐付けもでき、一緒にゲームしてくれるInstagramのフォロワーを見つけたり、Messengerで友達とチャットしたりも可能とのことです。
MetaアカウントもFacebook並みに要件が多く、利用者の名前、メールアドレス、電話番号、支払い情報、および年齢認証のための生年月日が含まれます。とはいえ、複数のMetaアカウントを作成でき、それぞれにHorizonプロフィールを用意できるため、VRゲームやVRチャット、仕事など状況に応じて他人からどう見えるかを使い分けしやすくなりそうです。
Source:Meta Quest
via:The Verge