実業家のイーロン・マスク氏は現地時間7月8日、米Twitterの買収計画を撤回すると発表しました。
今年4月に発表された、マスク氏によるTwitterの買収。しかしその後にマスク氏は「全アカウントにおけるスパム/フェイクアカウントの割合が、5%未満かどうかが確かめられない」として、買収価格の値下げを示唆していたのです。その後、Twitterはマスク氏に対して詳細な社内データを提供するためのツールを公開するなど、なんとか買収計画を前進させようと努力していました。
マスク氏は証券取引委員会に提出した書類にて、Twitterが契約において「重大な違反」があり、「虚偽かつ誤解を招く」発言があったため、取引を打ち切ると主張しているのです。またマスク氏の弁護団は、「2か月近くスパム/フェイクアカウントの割合を評価するデータを集めてきたが、Twitterは該当する情報を提供しなかった」とも語っています。
一方でTwitter側は、引き続き買収の実現を望んでいます。同社会長のブレット・テイラー氏は、「合併契約を強制するために法的措置を検討する」とも述べているのです。
もし両者が法廷闘争に突入すれば、マスク氏はTwitterが重大な契約違反をしていたことを証明するか、あるいは10億ドル(約1300億円)の和解金を支払う必要があります。一挙に泥沼の様相となってきたマスク氏によるTwitterの買収計画ですが、はたしてマスク氏は最初からTwitterを買収する気があったのか、個人的には気になるところです。
Source: The Verge